創立66周年のABC、“M-1”は新時代お笑いソフトの宝!
編集部
2017年1月18日、朝日放送株式会社(ABC)が新春社長会見を行った。
代表取締役社長 脇阪聰史氏は、漫才コンビ「銀シャリ」が12代目王者に輝いた『M-1グランプリ2016』について、関西の視聴率が全階層で完全トップ、前年を上回る23.8%だったことを発表。敗者復活戦のスマホ投票や、AbemaTVでの舞台裏配信など“ライブ”にこだわった多数のメディア展開にも力を入れたことを強調し、同番組は「新時代のお笑いソフトの“宝”だと実感している」と語った。
■番組と視聴率について
ABCは2016年の年間視聴率でも好記録を残している。全日・プライムタイムが2位、ゴールデンタイムが3位、プライム2においては14年連続でトップにランクイン。
また、人気番組『芸能人格付けチェック!これぞ真の一流品だ!2017お正月SP』では関西20.0%(シェア31.4%)、関東18.7%(シェア30%)を獲得。他にも、朝の情報番組『おはよう朝日です』の視聴率が4年半ぶりに3クール連続で11%超を記録するなど、放送時間帯問わず順調に推移している。
脇坂氏は、司会に所ジョージ、レギュラーパネラーに林修を迎えておくる新番組『人生で大事なことは◯◯から学んだ』(1/15スタート 毎週日曜よる7時58分~)についても「2人の化学反応にご期待を」とアピールした。
■創立66周年企画について
さらに、創立66周年に際するキャッチフレーズを『サプライズ!6ch★66周年』とし、この1年間でキャンペーンを展開することを発表。イメージキャラクター「エビシー」も66周年に合わせ「喜ばせ隊士~(たいシ~)」に変身する。「ワクワクする“サプライズ”企画をこの1年を通して展開していく」とのこと。
■スポーツ、ラジオ、災害報道について
スポーツ面では今年もTV・ラジオ・スカイA(CS放送)で2年目の金本阪神を全面応援すると宣言。さらに『ABC 万博たこやきマラソン2017』を開催し、たこやきで地元大阪らしい趣向、独自のユニーク企画を展開し新たなファン獲得へと注力する。
「ラジコ」の普及などで近年新たなリスナーを獲得しているラジオ放送については、ラジコタイムフリーの本格運用や、Cオーディオ等のワイドFM対応機種普及にも期待を寄せ、1977年より放送している長寿番組『おはようパーソナリティ道上洋三です』の40周年記念企画を検討していることも明かした。
また災害報道について、避難情報などをエリア限定で字幕表示するという国内初の広域実証実験を昨年10月から行なってきたことを発表。減災報道体制の構築を目指し、「今後も命を守る災害報道の体制づくりに努めたい」と力を込める。
■コンテンツ及びグループ戦略について
2017年はABCの「グループ中期経営計画」最終年。昨年7月に以下の4新会社を設立し、業務を開始したことを発表した。
・ABCフロンティア HD…「運動通信社」への出資
・ABCアニメーション…出資映画「聲の形」が大ヒット
・ABCインターナショナル…ベトナムでの共同制作番組が好調
・ABCライツビジネス…「ABC アナウンサーわたしだけのオリジナルカレンダー」発売。コンビニでアナカレンダーが購入できる、国内初ビジネス
ABCのビジネスのアジア展開はさらに広がりつつある。会見では、ベトナムの制作会社MCV、MBCと戦略的パートナーシップ協定をホーチミンで締結したことや、シンガポールの駐在員事務所を現地法人化し「ABC ホライゾン」(「ABC HORIZON PTE.LTD.」)を設立したことを明かした。
脇坂氏は最後に「変化に対応しながら進化を続け、強力な創造集団として、社会の発展に寄与する」というABCの経営理念を挙げ、今後も魅力溢れる番組配信をしていくと力強く締めくくった。