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フジテレビ社員が監督した映画『ムヒカ世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』 第30回日本映画批評家大賞・ドキュメンタリー賞を受賞

編集部 2021/3/11 15:00

フジテレビは、社員の田部井一真が監督を務めた映画『ムヒカ世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』が、第30回日本映画批評家大賞でドキュメンタリー賞を受賞したことを発表した。

2010年から5年間、南米・ウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ氏は、収入の大半を寄付、公邸に住むことを拒み、愛妻と愛犬と共に小さな農場で質素な暮らしを続けた。その姿から、敬意を込めて “世界でいちばん貧しい大統領” と呼ばれている。

2012年の国連会議で現代の消費社会を痛烈に批判し、人類にとっての幸せとは何かを問うた名スピーチは世界中で話題となり、田部井は当時ディレクターを務めていた『Mr.サンデー』でムヒカ氏を取り上げた。

ウルグアイへ渡った田部井は、一度も日本を訪れたことのないムヒカ氏が日本の歴史や文化にとても詳しく、尊敬していることに驚かされる。なぜ、日本のことをよく知っているのか? その答えを突き止めるために何度もウルグアイへと渡り、ムヒカ氏への取材を重ねる。ムヒカ氏の言葉に心を動かされた監督は多くの日本人にムヒカ氏の言葉を聞いてほしいと願うようになり、ムヒカ氏自身も訪日を熱望。絵本の出版社の協力を得て、彼の来日が実現する。

本作品はムヒカ氏と田部井との不思議な交流、そして日本に贈られた愛に満ちたメッセージの数々を、田部井が追いかけた映像でつづりながら、ムヒカ氏の政治家としてだけでなく人間的な部分にもスポットを当てて描いたドキュメンタリー映画である。

去年10月に公開されると、口コミで瞬く間に人気が広まり、スクリーン数も全国累計64館まで 拡大、3月9日現在で観客動員は人(注※1)を超え、興行収入が約3400万円とドキュメンタリー作品としては大ヒットとなっている。

<監督:田部井一真(フジテレビ情報制作センター)コメント>
この度は、日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞に選出していただきまして誠にありがとうございました。一報を聞いて驚きました。とにかく、驚きました。この映画は、南米・ウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカさんについて日本人である“私”の視点で見つめた物語です。公開前、手厳しい批評は覚悟しておりましたが、コロナに負けず上映してくださった全国の映画館、映画を愛してくださった観客の皆さま、関係者の力をお借りしたことで作品が歩み始め、頂くことができた賞だと感じております。今回の受賞を励みに、細くとも長くムヒカさんのことを伝え続けていきたいと思っています。

※注1)配信による視聴者数を含む

映画『ムヒカ世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』