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エイベックス・テクノロジーズ、次世代型著作権流通システム「AssetBank」をプレリリース

編集部 2021/4/13 11:00

日本の11社のコンテンツ企業連合で運営するブロックチェーンコンソーシアム団体「Japan Contents Blockchain Initiative(ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ、以下、JCBI)」の加入企業であるエイベックス・テクノロジーズ株式会社(東京都港区、以下 エイベックス・テクノロジーズ)が、デジタル時代のコンテンツを形成する楽曲、画像、イラスト、テキスト、3Dモデル、モーションデータなどのデジタルアセットの流通を促すため、無償でサービス提供を開始する契約システム「AssetBank」を、JCBI加入企業で共同運用しているコンソーシアム型ブロックチェーン上に開発し、プレリリースした。

あらゆる業界へデジタル化の波が押し寄せる中、コンテンツ業界においてもデジタルコンテンツ市場が急速に拡大。しかし、新たな市場が発展する一方で、デジタル特有のさまざまな課題も出てきており、その一つとして、「著作物の権利者から利用の許諾を受けていない違法なデジタルコンテンツの流通」が問題となっている。これまでもあった海賊版サイトによる違法なコンテンツ配信だけでなく、直近ではパブリック型ブロックチェーン上で他人のコンテンツを無断でNFT(Non-Fungible Token)として違法に販売するなど、新たなタイプの著作侵害も発生している。

そこで、Japan Contents Blockchain Initiativeでは、日本のコンテンツ企業が共同で策定した運営規約に則り、コンソーシアム型ブロックチェーンシステムを運用する団体として、デジタルコンテンツ市場の健全な発展に資する活動を行っている。また、加入企業でデジタル時代のコンテンツ流通に必要なさまざまなルールを検討し、自ら規定として遵守することで、自立分散的にガバナンスを機能させている。その中で、現在問題となっている著作侵害に対しては、規定として「著作物の権利者から利用許諾を得ること(以下、Proof of License)」を設けており、それによりJCBIのコンソーシアム型ブロックチェーン上での違法なデジタルコンテンツの流通を抑制。適正なデジタルコンテンツの流通基盤としての役割を果たすことを目指しているという。

今回、エイベックス・テクノロジーズが開発した次世代型著作権流通システム「AssetBank」により、IPホルダーやデジタルアセットを取り扱うECショップ、アプリケーションのサービサー等のデジタルコンテンツ流通市場の関連企業が、相互にデジタルコンテンツの販売契約・利用契約を契約手数料の負担なく無償でインターネット上で行えるようにすることで、JCBIが目指す「Proof of License」による適正流通の実現を図る。さらに、「AssetBank」での契約は第三者の介入を必要とせず、当事者間のみで契約を行い、その契約情報は他のJCBIの加入企業と共同運用しているコンソーシアム型ブロックチェーン上に記録されるため、今後「AssetBank」との情報連携により、利用が適正に許諾されたデジタルコンテンツを活用した新たなビジネスを共創することが可能となる。

Japan Contents Blockchain Initiativeは今後も、メディア・コンテンツおよびブロックチェーン業界から入会される企業を広く募り(※1、※2)、ブロックチェーン技術等のキーテクノロジーを活用し、日本のメディア・コンテンツ産業の成長に寄与するために、活動をさらに推進していく方針。

※1「Japan Contents Blockchain Initiative(ジャパン コンテンツ ブロックチェーン イニシアティブ)の入会お申込みサイト」
> https://www.japan-contents-blockchain-initiative.org/contact
※2「Japan Contents Blockchain Initiative(ジャパン コンテンツ ブロックチェーン イニシアティブ)の入会お申込み連絡先」
> info@japan-contents-blockchain-initiative.org