右からOHK中静敬一郎代表取締役社長、村井純教授、OHK篠田吉央アナウンサー

20 MAY

岡山放送と慶應義塾大学SFC研究所「テレビ放送における情報アクセシビリティ」の共同研究契約を締結

編集部 2021/5/20 16:00

岡山放送株式会社(以下、OHK)および、慶應義塾大学SFC研究所(以下、慶應SFC)は、OHKが1993年から取り組む手話放送活動「手話が語る福祉」を通じ、聴覚障害者をはじめとした情報弱者への情報提供の方法についての共同研究(研究代表者 村井純)の契約を本日締結し、6月から研究を開始する。

「手話が語る福祉」は、1993年の放送開始当初より“手話は言語”を理念に、聴覚障害者・手話通訳者・テレビ局の3者で「手話放送委員会」を立ち上げ、的確な手話表現を追求しながら放送を続けてきた。OHKでは、これまでの28年間の取り組みを、学術的に考察するとともに、これからの時代に求められる手話放送のあり方の調査・研究を通して、情報のバリアフリー社会の実現を、より推進をしていくことを目標としている。

そのため、慶應SFCと共同研究契約を締結、インターネット研究の第一人者である慶應義塾大学の村井純教授、及び、情報のアクセシビリティを専門とされる川森雅仁特任教授と共同で、お互いの経験や知見を活かし「テレビ放送における情報アクセシビリティ」の研究を6月から開始する。

具体的な研究内容として、遠隔手話通訳など放送と通信の融合による視聴環境の向上、放送画面上の手話・字幕のあり方、海外の放送における聴覚障害者の情報環境など、テレビ放送における聴覚障害者をはじめとした情報弱者への情報提供の方法を中心に、調査・研究を進めていく予定。またOHKが手話放送委員会と積み重ねてきた、放送における的確な手話表現に関するノウハウも、共同研究を通して、その成果を広く社会に還元していく。共同研究は、「手話が語る福祉」放送開始30年となる2023年に向け、2年間のプロジェクトとして取り組む予定。今回の共同研究を通し、OHKが目指す「誰一人情報から取り残されない社会」の実現を目指し、その取り組みを推進していく。

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