07 JUL

『おいてけぼり【9060 家族】』2021年日本民間放送連盟賞 中部・北陸審査会報道部門で1位通過

編集部 2021/7/7 17:30

2021年日本民間放送連盟賞 中部・北陸審査会の審査結果が本日発表され、中京テレビが制作した『おいてけぼり【9060 家族】』が報道部門において1位通過したことは発表された。

<作品概要>
愛知県内の市営団地で父(当時91)と暮らす、娘(52歳)。35年にわたり自宅にひきこもっています。コンビニに買い物に行ったりすることはできますが他人との交流はなく、国が示す「ひきこもり」の定義に該当します。

実はこの家にはもう1人“ひきこもり”がー。52歳の娘の兄(63歳)。パチンコに出かける以外は自室に閉じこもる状態でした。暮らしの支えは、父の退職金と年金。生活は困窮を極め、思いつめた父は2年前に自殺を図ったことも。でも……「2人を残して死ぬに死ねない。殺したくなる気持ちも分かる。自分の子供だからこそ」。父はこう語っていました。

一方の娘は「自分は社会のお荷物だと分かっている。でも、どうしても社会が怖い」。葛藤する2人の言葉から、当事者本人、そして家族が社会との接点を一度喪失すると元に戻すのは困難で、個人と社会をつなぐ第三者の介入が足りない現状が見えてきました。

そんな状況のなか、去年末、娘から「お父さんが亡くなった」という電話が。ついにその日が来てしまったのです。高齢化するひきこもり家族にとって、そう遠くなく来るとわかっていたその日。しかしそれはやはり、突然でした。遺影を探すなか、偶然見つかった遺書。そして今まで部屋から出てこなかった兄が口にした「働かなくてごめんなさい」の言葉。ひきこもりから脱却し自立するため、娘は人生初の1人暮らしを始めました。しかしそこには多くの壁が。

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