05 OCT

スイッチメディア、“視聴質”の分析が可能となる『テレビ注視データ』の提供を開始

編集部 2021/10/5 15:45

クラウド型テレビCM出稿分析サービス「SMART」を運営する株式会社スイッチメディア(本社:東京都港区)は、これまで提供してきたマーケティングの最適化に活用しやすいテレビ視聴データに加え、「誰が、いつ、どのチャンネルを注視していたか」がわかる「テレビ注視データ」の提供を開始した。

“視聴質”を考慮したメディアプランニング

テレビの注視状況は、テレビコンテンツに対するエンゲージメントを表す指標となるもの。「テレビ注視データ」が取得できるようになったことで、視聴者のボリュームだけではなく“視聴質”まで考慮した、より精度の高いメディアプランニングが可能となる。例えば、メッセージの浸透が目的となることが多いタイム(提供)番組の評価や、CMや番組などクリエイティブそのものの評価といった定量評価が難しいケースでも、数値に基づいた判断ができるようになった。

3つの方式を組み合わせた信頼性の高いデータ取得方式

スイッチメディアが提供する「テレビ注視データ」は、「機械学習による顔認識」「リモコンログ」「音声マッチング」の3つの方式を組み合わせてデータを取得することで、より信頼性の高いデータの提供を実現。

また、「テレビ注視データ」には、視聴者に占める注視者の割合を示す「注視含有率」と調査対象者に占める注視者の割合を示す「注視率」の2つの指標が含まれている。(※注視者とはテレビに向かって顔が正面を向いていると判定された人)

【調査サンプル1】劇場版『鬼滅の刃』無限列車編における注視状況

「視聴率」が青の折れ線、「注視含有率(視聴者に占める注視者の割合)」が緑の折れ線で表されており、オレンジ色の網掛け部分がCMの放送タイミングとなる

2021年9月25日にフジテレビ系列で放送された『土曜プレミアム・劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の「テレビ注視データ」について分析すると、「注視含有率」(緑の折れ線)は「視聴率」(青の折れ線)に比べて動きが激しく、視聴者の集中度合いを上手く捉えられていることが確認できる。

また、放送時間中の「注視含有率」は、点線で示された同時間帯の民放他局平均を大きく上回っており、視聴者を強く惹きつけているといえる。特に、本編終了後の「遊郭編」の告知タイミングでは「視聴率」は少し下がるものの「注視含有率」は高まり、続くテレビ版「無限列車編」告知タイミングでは、放送時間中で「注視含有率」が最も高い水準を記録し、今後の展開に対する視聴者の期待の高さがうかがえる結果となった。

【調査サンプル2】卓球混合ダブルス決勝日本×中国戦における注視状況

2021年7月26日にフジテレビ系列で放送された東京2020オリンピック卓球混合ダブルス決勝(日本×中国戦)における「注視含有率」の推移を見ると、最終ゲームに入った22時13分頃から「注視含有率」が上昇。水谷・伊藤ペアの金メダルが決まろうとするタイミングに最も「注視含有率」が高くなったことがわかる。

このように、テレビコンテンツに対するエンゲージメントを数値化する「テレビ注視データ」は、テレビコンテンツを分析する上で強力なツールとなるだろう。

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