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TBS、300億円規模の制作費予算を携えて「海外戦略の新会社」を設立

編集部 2021/11/12 11:30

TBSは、「TBSグループVISION 2030」達成に向けたコンテンツ拡張戦略「EDGE(=Expand Digital Global Experience)」を推進するプランを策定。その一環として世界市場、世界品質を見据え、300億円規模の制作費予算を携えた「海外戦略の新会社」を設立することを発表した。

「EDGE」とは、5月に発表した「TBSグループ VISION2030」の中核となる、コンテンツ価値の最大化を目指す拡張戦略で、「デジタル分野」「海外市場」「エクスペリエンス(ライブ&ライフスタイルなど体験するリアル事業)」の3分野を最重要領域に設定。

「海外市場」分野では、グローバル・プラットフォームとのビジネス展開として、Netflixにて2021年10月から地上波放送同日に日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』の世界配信。Disney+では、2021年7月期放送の日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』を10月から世界配信するなど、グローバル・プラットフォームへのオリジナル・コンテンツ供給を開始。

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さらに2022年1月期放送の日曜劇場『DCU』は、イスラエルのKeshet International、カナダのFACET4 Mediaと共同開発・制作。また、韓国のCJ ENMと、ドラマやバラエティ、映画における共同開発・共同制作、そして音楽、演劇等、ライブエンタメでの協業などを行う戦略的パートナーシップ協定を締結するなど、グローバル・パートナーとのコンテンツ共同開発も進んでいるという。

こうした海外市場に向けた「EDGE」戦略の推進をより力強く加速させるために、TBSホールディングスでは300億円規模のコンテンツ制作費予算を携えた「海外戦略の新会社」を設立する。

「海外戦略の新会社」は、世界市場、世界水準の品質を見据え、2022年3月にTBSホールディングス100%子会社として本格稼働する予定。“制作実働部隊を持たない”コンテンツ・プロデューサー&IP管理集団で構成し、グローバル・プラットフォームの要求に応える、ドラマをはじめとしたハイスペックな「映像」コンテンツを企画開発、プロデュースしていく。

そのほかにもコンテンツ・スタジオとして日本最大級の約300坪規模の、世界標準に対応する「新スタジオ」建設も決定。2023年3月に竣工予定で、「海外戦略の新会社」の本格稼働後はさらなるスタジオの増設も計画しているという。

またTBSホールディングスの子会社であり、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)とともに運営する株式会社マンガボックスも、「EDGE」戦略推進の観点において、オリジナルIP創出企業として重要性が大きく向上。今後、TBSグループ内で多くの連携施策が計画され、「IPポートフォリオ」の起点となる「コンテンツの種」を「マンガボックス」が生み出す可能性がますます高まっていることから、第3四半期から連結子会社化することも発表された。