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27 NOV

33回フジテレビヤングシナリオ大賞、大賞は生方美久『踊り場にて』

編集部 2021/11/27 17:00

第33回「フジテレビヤングシナリオ大賞」の受賞者が11月25日(木)に発表され、授賞式にて大賞受賞者の生方美久さん、佳作受賞者の金民愛さん、深澤伊吹己さん、北浦勝大さんに賞状が授与された。

「フジテレビヤングシナリオ大賞」では、これまで坂元裕二、野島伸司、橋部敦子、浅野妙子、野木亜紀子といった数々の人気脚本家を輩出。今回、1978作品(昨年1567作品)の中から大賞に選ばれた生方さんの『踊り場にて』は、プロのバレエダンサーを目指し海外で活動していた主人公・美園舞子(29)が、夢を諦め、高校教師として復職、個性的な生徒達との交流を通して人生を見つめ直し、一歩前に踏み出すというヒューマンドラマだ。登場人物たちの点と線が繋がっていくストーリー展開の巧みさや、ユーモアのあるセリフの掛け合いとシリアスなシーンとのバランスが絶妙で、読み終わった後、すがすがしい気持ちにさせてくれる作品であることが高く評価された。

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また、佳作には金民さんの『消え失せろ、この感情』、深澤さんの『すりーばんと』、北浦さんの『7階エレベーター無しに住む橋本』の3作品が選ばれた。

『消え失せろ、この感情』は、取材のため、ある会社に派遣社員として潜入した女性作家が、会社での人間関係の闇に翻弄されながらも、その思いを小説にぶつけることで前に進む姿を描く、タイトルのごとく圧倒的な熱量が感じられる作品。

『すりーばんと』は、草野球チームの女性マネージャーが試合に出たいという思いを押し通して出場するものの結果を出せず、リベンジを誓ってがむしゃらに練習する姿に、関わる人々が勇気づけられてゆくというストーリー。軽妙なセリフと独特の空気感で、ポップに描いているところに作者のセンスを感じさせる作品だ。

『7階エレベーター無しに住む橋本』は、エレベーター無しのマンションの7階に住む主人公の橋本と、同じマンションの住人たち、橋本の気になる女性など、不器用ながら一生懸命に生きる登場人物たちとの心の交流を丁寧に描いた作品となっている。

次回、第34回は12月中旬より募集開始予定。詳しい応募要項や今回の受賞作品は下記URLで紹介される。

「フジテレビヤングシナリオ大賞」公式ホームページ