広島平和記念資料館のドールハウスビュー

09 MAR

広島テレビ、広島の観光・平和学習に役立つ体験型デジタルマップ「デジタル3Dコンテンツin平和記念公園」をリリース

編集部 2022/3/9 09:00

広島テレビ放送株式会社(広島市東区、以下広島テレビ)は、一株式会社たびまちゲート広島(広島市中区)と共同し、広島の観光・平和学習に役立つ体験型デジタルマップ「デジタル3Dコンテンツin平和記念公園」をリリースした。

デジタル3Dコンテンツ in 平和記念公園

広島テレビとたびまちゲート広島は、一般社団法人広島県観光連盟(HIT)の支援と広島市の協力を得ながら「平和コンテンツのデジタルマップ構築と、解析技術による室内換気環境可視化事業」に取り組み、「デジタル3Dコンテンツ in 平和記念公園」を制作。同デジタルマップは、最先端3D技術やAR技術を活用したデジタル体験を提供し、観光の活性化や修学旅行を含めた平和学習に役立つ、世界の平和を願った体験型デジタルコンテンツとなっている。主な特徴は以下の通り。

■最先端技術で平和関連施設を3Dモデリング

被爆ピアノの演奏動画(レストハウス2階)

原子爆弾の投下から76年後のヒロシマ。美しい街の風景に力強く復興した生命力を感じる一方、抱える問題の一つが老朽化する被爆建物の後世への継承だといわれている。その解決へのヒントが、NASDAQに上場しているアメリカのIT企業・Matterport(マーターポート)社が開発した最先端デジタルツインプラットフォームを活用した平和関連施設のアーカイブだ。誤差1%以内の高精度を誇る3Dスキャン撮影によって、4K高繊細な3Dウォークスルーで施設内を自由に歩き回ることが可能。また、施設内に埋め込んだタグをクリックすると、例えばレストハウス2階にある被爆ピアノでは、持ち主にまつわる物語や過去の演奏動画を鑑賞することもできる。

■国内唯一!360°空撮ポータルサイトとMatterportの競演

360°空撮ポータルサイト
AR技術で戦前の街並みを合成

Matterportで制作したデジタルツインを空から繋ぐのが、特殊ドローンで空撮した8K高繊細画像をシームレスに繋ぎ合わせた360°空撮ポータルサイト。空から見れば、原爆ドームとの位置関係も一目瞭然で、各施設をクリックすると、360°ビューやMatterportのデジタルツインコンテンツが立ち上がり、まるで施設内の空間を歩き回っているかのようにウォークスルーできる。

さらに、AR技術と組み合わせることで、戦前の街並みを合成。スマートフォンなどのモバイルデバイスにも対応しており、平和記念公園を歩きながら当時の賑わいに想いを馳せる体験型コンテンツとなっている。空撮ポイントやMatterportポイントを加えるなど、将来的な拡張性にも優れたポータルサイトに。

■世界初!Matterportデジタルツインデータを活用した室内空調解析シミュレーション

Matterport のデジタルツインデータを活用した室内空調解析シミュレーション

withコロナにおいて重視される安全・安心への取り組みにも世界初の挑戦を試みている。県内のエンジニアリング企業や研究機関と共に、Matterportのデジタルツインデータを有効活用した室内換気シミュレーションを実施。サーキュレーターやパーテーションの位置を変更するなど改善策まで提案することで、安全・安心な広島をアピールする。

■観光・平和学習に役立つ!平和学習ツアーと連携

施設案内文はスティーブン・リーパーが監修
オートツアーは音声案内も(日本語/英語対応)

「デジタル3Dコンテンツin平和記念公園」の施設紹介は、広島に訪れた修学旅行生や観光客が実際に体験可能な平和学習ツアーとも連携。広島平和文化センター元理事長のスティーブン・リーパーが監修した施設案内を加えることで、歴史だけでなく実際のピースガイドの言葉が加わり、見るだけのコンテンツではなく“体験する”リアルなコンテンツに進化している。ガイドは、日本語と英語との2か国語で、インバウンド観光や海外からの平和学習にも対応している。

デジタル3Dコンテンツ in 平和記念公園