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TBS、デジタル探求学習プログラム「映像で学んで創る『世界遺産』~未来の地球に遺すべきものとは?~」を制作

編集部 2022/3/10 11:45

TBSは、ユネスコ世界遺産センターと長年パートナーシップを結び、1996年から世界各国の世界遺産を撮影し放送している『世界遺産』が、番組初となる探究学習プログラム「映像で学んで創る『世界遺産』~未来の地球に遺すべきものとは?~」を制作した。

番組の撮影風景の一コマ。自然遺産「カナイマ国立公園」(ベネズエラ)にて

「最新映像技術で世界遺産を記録し、未来に遺す」というコンセプトのもとスタートした番組『世界遺産』は、昨年4月に放送25周年を迎え、その節目にテレビを飛び出し、番組初の探究学習プログラムを制作。同プログラムは、探究学習のプロ集団a.school(エイスクール)とコラボレートし、そもそも世界遺産とは何か、世界遺産はなぜ誕生したのか、さらに“「世界遺産」の創り方”など、普段の番組とはまた違う面白さが詰まった内容となっている。

番組の撮影風景の一コマ。文化遺産「サヴォイア王家の王宮群」(イタリア)にて

プログラムは、経済産業省が2021年3月にスタートしたデジタル教材のプラットフォーム「STEAMライブラリー」で公開中。昨年、番組が経済産業省の公募に企画を提案し採用され、2022年3月1日から学習プログラム「映像で学んで創る『世界遺産』~未来の地球に遺すべきものとは?~」が「STEAMライブラリー」のデジタル教材として公開された。

学習プログラム「映像で学んで創る『世界遺産』~未来の地球に遺すべきものとは?~」

■学習プログラムの特徴

特徴①幅広い学術分野への入り口
世界遺産というテーマは、地学、物理学、生物学、歴史学、考古学、美術、建築、宗教学、経済学、文化人類学、言語学など非常に幅広い学術分野にまたがっている。あらゆるアプローチが可能な世界遺産を入口にすることで、学習者のあらゆる知的好奇心を刺激し、映像の力で想像力を引き出すことができ、科目学習や将来の進路の探究とも繋げやすい。

特徴②答えのない問いに向き合う機会
世界遺産に関してすでに解明された知識を得るだけでなく、自然保護と観光業の矛盾、保全の危機に陥っている遺産など、現代から未来に繋がる「答えのないに問い」に向き合うプログラムを提示。答えのない問いに挑む中で多角的なモノの見方や考え方を養うことが出来る。

特徴③実践的な2種類の探究プロジェクト
世界遺産について学ぶだけでなく、学習者自身が関心のあるテーマについて自ら調査し新しい発見を創り出す実践的なプロジェクトに挑戦。2種類のプロジェクト「自分たちの身近なエリアで100年後に遺したい場所を世界遺産に申請する」「世界遺産についての興味関心・問題意識をもとにテレビ番組企画を作る」を展開し、学習者の思考力・行動力・伝達力を磨く。

■コンテンツ構成
コンテンツの構成プログラムは全8コマ。前半4コマでは映像とミニワークを通じて、「①コマ:世界遺産って何?」「②コマ:世界遺産の意外な見方」「③コマ:変化する世界遺産の選び方」「④コマ:世界遺産の危機とは」という切り口から世界遺産について学習。後半4コマは2種類のプロジェクトを通じて学習者自身が世界遺産を創ることに挑戦。以下の2種類のプロジェクトのどちらかを選択して学ぶ。

[プロジェクトA:新しい世界遺産を申請しよう]
⑤コマ:世界遺産の候補を見つけよう
⑥コマ:選んだ候補の価値を見つけよう
⑦コマ:世界遺産の推薦書を作成しよう
⑧コマ:世界遺産委員会で審議しよう

[プロジェクトB:世界遺産のミニ番組を作ろう]
⑤コマ:テーマを決めてリサーチしよう
⑥コマ:企画書と構成台本を作ろう
⑦コマ:構成台本の組み直しをしよう
⑧コマ:番組企画の発表をしよう

※「STEAMライブラリー」とは
昨年3月に経済産業省が運用を開始した、オンライン上に動画やワークシート、指導ガイドなどのデジタル教材を集めたプラットフォーム。未来志向の社会課題をテーマとした分野横断的な学習コンテンツを無償で公開し、学校や塾などの授業、更には生徒自身の学習場面にて活用してもらうことを目的としている。

『世界遺産』番組公式サイト

『世界遺産』公式YouTubeチャンネル

経済産業省/STEAMライブラリー