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TVISION、視聴率では見えない視聴者の興味・関心が放送翌日にわかるダッシュボードの提供を開始

編集部 2022/3/22 15:40

各家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビの「視られている量」を測るTVISION INSIGHTS株式会社(所在地 :東京都千代田区、以下TVISION)は、放送局向けとして初めて、番組制作に活用できるダッシュボードの提供を開始したことを発表した。

テレビ視聴に関するデータの多くは、そのチャンネルがついていたかどうかが指標とされているが、視聴習慣や、時刻に伴う在宅率・テレビ稼働率の変化、裏番組の状況などによってスコアが上下し、必ずしも番組コンテンツの中身を評価できるものではない。番組担当者としては、「そのような指標で分析した結論で番組制作をしても、思うような成果が上げられない…」という悩みがあり、番組制作モチベーションにも影響があったという。

そこでTVISIONは、チャンネルがついていたかどうかだけではなく、テレビの前に滞在していたか、テレビ画面をしっかり見ていたかを計測するダッシュボードを提供。ダッシュボードでは、1分単位でどれだけそのチャンネルがついていたかだけではなく、どれだけテレビの前に滞在していたか、またどれだけテレビ画面をしっかり見ていたかを把握することが可能で、これまでのテレビ視聴に関する指標以上に、視聴者の興味・関心や番組に対する期待感を定量的に理解することができ、テレビ番組制作に貢献することが期待される。

ダッシュボードでは、指定した番組の1分ごとの指標を、放送翌日に確認することができる (速報値)。番組内のどのコーナーが視聴者の興味関心を集めているか、どのタイミングで番組に対する期待感が薄れているかなどを把握することができる

■ダッシュボードに搭載される主な指標

①推定世帯視聴率
パネル世帯全体のうち、どれぐらいの割合でそのチャンネルがついているかを示す指標。番組を、総合的に評価する指標として使われる。
②滞在度
ついているチャンネルに対して、指定属性の個人がどれぐらいテレビの前にいるのかを示す指標。「見逃したくない」という視聴者の番組に対する期待値を把握するための指標で、「ながら視聴」や「BGM的視聴」の動向も知ることができる。
③注視度
テレビの前にいる人のうち、どれぐらいの人がテレビ画面に顔を向けているかを示す指標。視聴者の興味・関心度合いを把握するための指標で、視聴率に現れないコンテンツのパワーを知ることができる。

現在、注視データの元となる調査パネルは、関東2,000世帯・関西600世帯を保有しており、ダッシュボードではユーザーが関東・関西のどちらかを選んだ上で提供を開始。今後は、番組情報メタデータの追加(どの時間にどんな内容を放送していたか)なども行っていく計画だという。