21 APR

TBS、ベラルーシ大統領に単独インタビューした『報道特集』が「ギャラクシー賞3月度月間賞」を受賞

編集部 2022/4/21 17:30

TBSは、『報道特集』で3月19日(土)に放送した「ベラルーシ ルカシェンコ大統領への単独インタビュー」が、「ギャラクシー賞3月度月間賞」を受賞したことを発表した。

「ギャラクシー賞」とは、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、テレビ、ラジオの番組、関係者を顕彰する賞で、同賞の活動の一環として毎月、自主的に番組を推奨するテレビ部門「月間賞」を選定。この日常視聴に基づく「月間賞」と、各社からの応募作品を併せて審査を重ね、6月には大賞ほか各章が決定し表彰される。

今回、放送批評懇談会は「ギャラクシー賞3月度月間賞」を発表。ベラルーシ大統領への単独インタビューに成功したTBS『報道特集』をはじめ、4作品が受賞作に選ばれた。各作品と選評は以下の通り。

■報道特集「ベラルーシ ルカシェンコ大統領への単独インタビュー」(3月19日放送 TBSテレビ)

【放送批評懇談会・選評】
街頭での庶民の声を丹念に拾い、厳しい統制の中でもウクライナへの共感を明言する勇気ある発言に感銘を受けた。興味深かったのは、それを大統領にぶつけた時の当惑の表情。独自の主体性を貫くという体裁と、昨年の選挙に伴う国内の混乱にロシアの力を借りた弱みという大統領の立場を逆手に取ったすぐれたインタビューだった。ウクライナへの侵攻という暴挙に出たロシア・プーチン大統領。彼の熱烈な信奉者であり影で支えるベラルーシのルカシェンコ大統領。報道特集は、1年以上前から大統領へのインタビューを企画していたという。このタイミングでの単独インタビューはさすが報道特集だ。金平茂紀キャスターの突っ込みも鋭かった。

■NHKスペシャル「あなたの家族は逃げられますか?~急増“津波浸水域”の高齢者施設~」(3月12日放送 日本放送協会)

【放送批評懇談会・選評】
東日本大震災であれだけの悲劇を見せられてもなお、津波浸水域に高齢者施設を建てざるを得ない状況がしっかりと描かれ、見る人に何とかならないかと真剣に考えさせるすぐれた問題提起番組。経済的理由、想定の甘さ、建設時期などさまざまな理由はあるが、悲劇を繰り返さないために制度的な見直しも含め、現実的な取り組みの契機になってほしい。

NHKスペシャル「あなたの家族は逃げられますか?~急増“津波浸水域”の高齢者施設~」

■よるドラ「恋せぬふたり」 (1月10日~3月21日放送 日本放送協会 )

【放送批評懇談会・選評】
アロマンティック・アセクシュアルの二人が主人公。俳優陣(岸井ゆきの、高橋一生)の好演もあり、ドラマを通じて当事者たちが抱える違和感への理解が進んだ。日常生活の描写も繊細で、男女ではなく人としての結びつき、家族の実体化としての「家」など愛・家族を巡る気づきも多かった。

よるドラ「恋せぬふたり」公式サイト

■ノイタミナ「王様ランキング」(2021年10月14日~2022年3月24日放送 フジテレビジョン)

【放送批評懇談会・選評】
耳も聞こえず言葉も話せない非力な王子が、優秀な弟との間で王位継承をめぐるありがちな物語かと思いきや、それぞれのキャラクターを深掘りし重層的な物語に仕立てあげた。またそのシンプルな絵柄にもかかわらず、驚くほどの迫力でアクションシーンを描き、複雑な心情を豊かに表現。アニメーションの可能性を示していた。

ノイタミナ「王様ランキング」公式サイト