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Hands×エム・データ、⽇本の上場株式の分析に利⽤できるTVメタデータを機関投資家向けに提供開始

編集部 2022/5/31 08:00

株式会社hands(本社:東京都渋⾕区)は、株式会社エム・データ(本社:東京都千代⽥区)と連携し、機関投資家向けに、⽇本の上場株式の分析に利⽤できるTVメタデータ(TV番組やTV-CMの放送実績データ)の提供を開始した。

handsは、ヘッジファンドのマネージャーや投資銀⾏のセルサイドアナリスト等に、オルタナティブデータを活⽤した企業分析サービス「PERAGARU」提供。オルタナティブデータは、従来投資判断に使⽤されていた財務情報や統計情報よりも即時性が⾼く、迅速な投資判断に利⽤することができるといわれ、PERAGARUでは、これまで⽇本の証券取引所に上場している銘柄を対象として個別銘柄に紐づくオルタナティブデータを提供してきた。

中でも、マーケットプレイス型ビジネスのGMV(流通取引総額)や店舗の予約数など、企業の売上⾼推定の際に⼒を発揮するデータの提供が⼤半だったが、今回のエム・データ社との連携により、TVメタデータの提供を通して分析対象企業の広告宣伝費の予測が可能となる。

TVメタデータとは、TV-CMの企業名や商品・ブランド名、TV番組で放送されたニュースや話題の内容(露出銘柄など)と、その放送時間を独⾃にテキストデータ化したもの。例えば、3991ウォンテッドリーの業績を予測しようとした場合、以下の分析フローが考えられる。

・売上⾼を分解したKPIである有料契約企業数と契約単価に関するオルタナティブデータを収集し、それらをかけて公表予定の四半期の売上⾼を予測する。
・費⽤項⽬の⼤部分を占める⼈件費について、社員数に関するオルタナティブデータを取得し、1⼈あたり⼈件費との積で⼈件費総額を算出する。
・同じく費⽤の⼤部分を占める広告宣伝費について、各広告媒体の出稿量と単位当たり⾦額についてのオルタナティブデータを取得する。
・上記で求めた売上⾼と費⽤を元に財務モデルを作成して営業利益を算出し、バリュエーションを求める。

売上⾼について、有料企業契約数はPERAGARUにて提供しており、契約単価については利⽤者へのヒアリングや同社への資料請求等で知ることができる。また、社員数についても同様に、推定値をPERAGARUにて提供。そして広告宣伝費について、TV-CMの放送時間についてはTVメタデータを利⽤して把握することが可能だ。

ウォンテッドリーは、タクシー広告やweb広告の出稿も⾏うことが多いため、これらの出稿量データも取得すれば更に⾼い精度で業績の予測が可能になる。今回のhandsとエム・データとの連携データ提供の第⼀弾として、ウォンテッドリーを含むSaaS銘柄30社のTVメタデータの提供を開始する。

株式会社エム・データ
代表取締役社⻑ 薄井司

この度のhands様との取組みにおいて、投資家とテレビ(情報)のコンタクトポイントを増やし、TV番組やTV-CMへの関⼼を⾼めると共に、TVメタデータを企業のマーケティングの活動量として、株価の先⾏指標、上昇シグナルを指数化するオルタナティブデータ活⽤になることを期待しております。

今後は、⽣活者・投資家のセンチメントに影響を与えるTV情報で、様々な切り⼝での銘柄発⾒や投資判断ができ、他のデータと組み合わせた新たなPERAGARUメニューの構築を実現すると同時に、オルタナティブデータ活⽤や分析の拡張と業界貢献を⽬指します。