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TVISION、1位はヤマト運輸 運送業界でよく⾒られたCMクリエイティブランキングを発表

編集部 2022/6/3 11:00

各家庭に⼈体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビの「視られている量」を測るTVISIONINSIGHTS株式会社(東京都千代⽥区、以下「TVISION」)は、2021年1⽉以降に出稿を開始した運送業界のテレビCMが、500GRP時点でどのくらい⾒られていたのかというCMクリエイティブランキングを発表した。

新型コロナの影響によるステイホームやリモートワークなど、⽣活の変化によって急速に利⽤者が増加した運送業界。より⾝近な存在になる⼀⽅で、⼈⼿不⾜等の問題も抱えている。そのような運送業界のテレビCMは、視聴者にどのようにみられていたのか。TVISIONでは、テレビCMのクリエイティブを評価する指標「クリエイティブスコア(Cスコア)」で、500GRP時点のCMクリエイティブランキングを作成した。

■運送業界のCMクリエイティブランキング

1位は、ヤマト運輸の『ヤマト運輸「いつでも買える⽇常へ」篇』。「在庫という概念をなくす」というヤマト運輸が⽬指す「次の運び⽅」を紹介したCMで、購⼊だけでなく販売も⾝近になった様⼦と、それを⽀えるデマンドチェーンを⾳楽、ナレーションとともに表現。ノンタレントながら⾼いCスコアを獲得した。

2位は、佐川急便の『佐川急便「和⾵弁当箱」篇』。海外向け通販をワンストップでサポートする「GOAL®」のソリューションを紹介するCM。海外ネット通販対応の課題提起から、特徴的な演出の切り替えとともに女優の⼾⽥恵梨⾹が登場し、同ソリューションによる解決⽅法を紹介する。⼤胆な場⾯の切り替えと、⼾⽥恵梨⾹の伝える明確なメッセージで視聴者の注視を獲得した。

3位は、佐川急便の『佐川急便「江⼾切⼦」篇』。2位と同様、海外向け通販をサポートする「GOAL®」のソリューションを紹介するCM。海外への販路拡⼤を模索する中で、何から⼿を付けてよいのか分からず途⽅に暮れるお客さまに対し、集荷からラストワンマイルの配送までサポートできることを、⼾⽥恵梨⾹が「GOAL®」のメンバーの⼀員として伝えている。

今回、対象となったCMのうち上位17位までがCスコアの平均値の100を越えており、業界全体としてCMがよく⾒られたといえる。

■1位の『ヤマト運輸「いつでも買える⽇常へ」篇』を分析

1位になった、『ヤマト運輸「いつでも買える⽇常へ」篇』のCMについて、視聴者がCMのどの場⾯で注⽬したのか、1秒ごとの折れ線グラフをみてみると、2グラフより、⾳楽とナレーションが始まる冒頭部分をピークに、その後注視は下降傾向だが、最低値でも全CMのCスコアの平均値(100)を越える結果となった。

15、16秒⽬ごろに向けての画⾯の暗い物流センターやトラックのシーンでは注視が離れたが、18秒⽬「お客様の期待に応えるデマンドチェーン」のナレーションからBGMの変化とともに⾵景が明るくなり注視を獲得、利⽤者の笑顔のアップなどで注視を維持。その結果、24~26秒⽬のメッセージ「未来より先に動け。」を伝えるシーンで再度注視を獲得した。

■クリエイティブスコア(Cスコア)概要
クリエイティブスコア(Cスコア)は、CMクリエイティブを評価する指標。例えば、Cスコアが150のクリエイティブAと100のクリエイティブBがあったとき、放送された番組の影響を除くと、クリエイティブAはクリエイティブBの1.5倍注視されたと評価できる。