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TVISION、2022年上半期の「CMクリエイティブランキングTOP30」を発表

編集部 2022/8/12 17:00

家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビの「視られている量」を測るTVISION INSIGHTS株式会社(以下TVISION)は、2022年上半期の中で、視聴者を惹きつけたテレビCMクリエイティブが何かがわかる、2022年上半期CMクリエイティブランキングTOP30を公開した。

どのようなCMクリエイティブが、視聴者からよく見られたのかを明らかにするため、2022年1月3日〜7月3日(2022年上半期)の、コア視聴層(男女13〜49歳)がよく見たCMクリエイティブについて、ランキングを作成。今回のランキングでは期間中に関東で初回放送があり、500GRP以上出稿されたCMで、15秒CMと30秒CMが対象となっている。対象となったCM本数は1156本だった。

ランキングに使われている「クリエイティブスコア(Cスコア)」は、クリエイティブを評価するためのTVISION独自の指標で、Cスコアはクリエイティブの良し悪しを知るために活用されている。

50位までのランキングも公開中。

■2022年上半期CMクリエイティブランキング TOP30

属性:男女13-49歳
期間:2022年1月3日~7月3日
対象CM:期間中に500GRP以上出稿、かつ15秒CMと30秒CM
500GRP時点でのランキング

※企業名称はエム・データ社に準拠
※Cスコアは小数点第一位で四捨五入
※期間中に放送されたCMは1156本

上位にランクインしたCMの特徴

ランキングの表内で、複数のCMがランクインしている企業は企業名の背景色を赤色にしている。

1位はUber Eats Japanの『Uber Eats「読書」篇』。Uber Eats JapanのCMはTOP30の中に『Uber Eats「帽子」篇』、『Uber Eats「時間内配達」篇』を含む3作品がランクイン。

2位は、アイフルの『アイフル「最強女将」篇』。人気の女将シリーズで、TOP30の中に、『アイフル「現代文講師」篇』もランクインした。

3位は、任天堂の『Pokemon LEGENDSアルセウス「第2弾」篇』。任天堂のCMは、TOP30の中に4作品がランクインした。

1、2、3位にランクインしたCMは、同企業で複数作品がランクインしていることから、個別のCMだけではなく、ブランドとして人気が高いことが分かる。

TOP30に複数のCM作品がランクインした企業は他に、KDDIとNetflixがあった。それぞれ2作品がランクインしており、KDDIもアイフル同様、シリーズものとして人気を博している。

また、ランクインをしたCMの傾向を商品カテゴリでみると、内食に関するCMが7作品と多く入っていた。一時期のようなステイホームはなくなったものの、家で食事をとる機会はまだ多く、人々の関心が高かったといえそうだ。CMの内容は、ただ商品訴求をするのではなく、「女優さんがコミカルな演技をする」「アイドルグループがダンスをする」といったエンターテイメント要素が強いものが多く見られた。

次に多かったのはゲームに関するCMで、5作品がランクイン。ゲーム人気もステイホームの習慣が影響している可能性があるようだ。ゲームカテゴリのCMは、どちらかというとゲームそのものがCMの一部となっている傾向があり、8位のソニーインタラクティブエンタテインメント『プレイステーション「遊びのない世界なんて」篇』は、広告・コミュニケーションの祭典『カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2022』内のEntertainment for Music部門でブロンズを受賞した作品だ。米津玄師が出演したCMで、高い評価とともに実際によく見られたCMであったことが分かる。

最近よく目にするようになった、法人向けサービスのCMも2作品ランクインした。5位のLINE『LINE公式アカウント「角田オーナーのキャンセル対応」篇』と、9位のSky『SKYPCE「名刺情報は会社の重要資産」篇』だ。リモートワークの恒常化に伴い、企業向けサービスを提供する会社のCM出稿も増加している。

1位の『Uber Eats「読書」篇』は何秒目が一番注目された?

このCMで、安達祐実と芦田愛菜が7年ぶりに共演。芦田がいつでも好きな読書ができるようにとDIYで作った大きすぎる本棚リュックを、安達に自慢するという展開のCMだ。

TVISIONは1秒毎にデータを計測しているため、CMのどのシーンが視聴者に見られたかを知ることができる。1秒ごとのクリエイティブスコアの推移から、一番見られたのは8秒目であることがわかった。

一番見られたシーンは、安達が芦田の本棚リュックを怪訝そうに眺めて「な~に、それ」と言うあたりで、おなじみの「さて、今夜、私が頂くのは~」というセリフから安達の登場にかけて、注目が高まった。また、本棚リュックがアップになり自慢をするシーンで少し注目が下がるが、最後の「DIYで作った」という声のみのオチで再び注目される。

クリエイティブスコア(Cスコア)について

クリエイティブスコア(Cスコア)は、CMクリエイティブを評価する指標だ。例えば、Cスコアが150のクリエイティブAと100のクリエイティブBがあったとき、放送された番組の影響を除くと、クリエイティブAはクリエイティブBの1.5倍注視されたと評価できる。

50位までのリストはこちらから