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福島中央テレビ制作ドキュメンタリーが日本民間放送連盟賞「優秀賞」をW受賞

編集部 2022/10/4 14:55

2022年日本民間放送連盟賞 テレビ報道番組部⾨において福島中央テレビ制作のドキュメンタリー「1Fリアル あの日、原発の傍らにいた人たち」、特別表彰部門・放送と公共性 において「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」が優秀賞を受賞した。

「1Fリアル」は、原発の⽔素爆発映像を撮影した唯⼀の地元テレビ局として、福島で取材・報道を続けてきた福島中央テレビが、10年にわたる取材活動から辿り着いた⾃衛官や消防隊員、作業員たちなど、当時を知る⼈たちの貴重な証⾔や映像をもとに、決死の覚悟で原発の暴⾛を⾷い⽌めた彼らの思いに迫った。6月に発表された「ギャラクシー賞」 (放送批評懇談会) 2021年度テレビ部門においても大賞を受賞している。

「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」は、福島中央テレビの夕方の情報番組「ゴジてれChu!」で放送中の企画で、2020年1月から“ブンケン”こと郡山市出身の俳優・鈴木文健と福島県内のごみ拾い旅のロケを行っている。これまで歩いた距離は1,756km、拾ったゴミの量は10t818.4kg(2022年9月12日現在)。ブンケンは拾い集めたごみを福島県をきれいにするための「希望のカケラ」と呼び、地元の子どもたちも参加するなど、活動は広がり続けている。

各部門の表彰は、11月8日に「第70回民間放送全国大会」の式典席上で行われる。

■作品概要

『1Fリアル あの⽇、原発の傍らにいた⼈たち』

放送:2021年9⽉11⽇(⼟)16:00~17:00
制作:福島中央テレビ
ディレクター:岳野⾼弘(報道局報道部 部次⻑)
プロデューサー:⽊村良司(報道局報道部 部⻑ 兼 福島報道部 部⻑)

2011年3⽉に歴史上最悪の事故を起こした福島第⼀原発・通称1F。その原発のすぐ傍らにいた⼈たちがいる。原発の安全神話、⽇本の技術⼒神話の崩壊の瞬間を⽬の当たりにした⼈たち。そこでは⼀体何が起きていたのか。原発と地域、⼈間の驕り、危機に⽴ち向かった⼈たち…。あの⽇、原発の傍らにいた⼈たちの証⾔は後世に伝えるべきものばかりだった。

受賞理由

10年間、取材を続けた貴重な証言や映像がある。克明な現場の証言と忘れてはいけない彼らの思いや証言は後世に伝えるべきという地元局の責任感を感じさせる。使命感を持って事故に立ち向かった一人ひとりに焦点をあて、どのような葛藤や困難があったのかを示した良作。

『ブンケン歩いてゴミ拾いの旅』

放送:2020年1月~ 「ゴジてれChu!」内(月~金15:50~福島中央テレビで放送中)
制作:福島中央テレビ
ディレクター:皆川実成(コンテンツ局制作部 制作担当部長)
中テレSDGs推進チームリーダー:中山可那子(ビジネスプロデュース局事業部)

2020年1月から“ブンケン”こと郡山市出身の俳優・鈴木文健と福島県内のごみ拾い旅のロケを行っている。企画のきっかけは、県内の野球場が東京オリンピックの会場となり、国内外からのお客様を「ごみのないきれいなふくしまにお迎えしたい」との思いからだった。東日本大震災で傷ついたけれども、福島はこんなにいいところだというのを知ってほしいという思いもあった。ただ、始めてみるとあまりにもゴミが多いことにブンケンが心を痛め、企画の継続を決定。明るく魅力的なブンケンが企画の原動力となっている。

受賞理由

明るく魅力的なブンケンさんが企画の原動力となっている。取材クルーだけでなく、社員や社内スタッフがごみの分別に取り組むなど、活動を地道に継続し、福島県民も巻き込んだSDGs活動へと発展させてきたことが評価された。

HTB北海道テレビ

2022年 日本民間放送連盟賞