29 NOV

ドラマ『silent』の人気の秘密をREVISIOがデータで分析

編集部 2022/11/29 17:30

家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンの「視られている量」を測るREVISIO株式会社(2022年10月にTVISION INSIGHTSから社名を変更、所在地 :東京都千代田区、以下REVISIO)は、フジテレビ系列のドラマ木曜劇場『silent』の人気の秘密を、テレビの注視データを使って分析した。

『silent』は、生方美久が完全オリジナルの脚本をてがけており、主人公の青羽紬(川口春奈)が、かつて本気で愛した恋人である佐倉想(目黒蓮)と、音のない世界で“出会い直す”という、切なくも温かいラブストーリー。

プライム帯を中心とした、今クールの9つのドラマをピックアップしたREVISIOの初回注目度ランキングにて、個人全体、ならびに女性の1位になった。

【関連記事】『silent』が個人全体、女性で1位!REVISIO、秋ドラマの初回注目度ランキングを発表

2022年秋ドラマ初回放送の注目度

『silent』の特徴は、ドラマ本編の魅力もさることながら、SNSプロモーションに非常に力を入れている点だ。放映日までの間に、撮影裏話やオフショット、メイキングムービーなどを積極的にTwitterに投稿し、プロデューサー、出演者、監督などのツイートも紹介。話題になったドラマのシーンをTikTokで公開するなど、「ドラマファンになってくれた層」「気になっているけれど、見逃してしまった層」を取り込むことに成功している。

また、10月27日に放送された第4回からは「ドラマ連動型CM」も取り入れている。27日は野球中継の影響で放送時間が遅くなったため、11月3日の第5回で放送された連動型CMについて検証した。

日産のドラマ連動型CMの注目度は、63.8%で他のCM平均は57.9%だった。この結果からドラマ連動型CMはその他のCMと比べて注目されていたことがわかる。

次にTwitterで2週連続世界トレンド1位になった5話と6話について、1話通じての毎分注目度を検証した。

まず、湊斗(鈴鹿央士)と紬(川口春奈)が別れを決断した後の日々が描かれた5話。最も注目度が高かったのは、ハンバーグを作っていて手を離せない紬に湊斗から電話がかかってくるシーンだった。

22時33分に76.7%という高い注目度を獲得した。2人が3年の交際期間を振り返る長い電話のやり取りの後、湊斗の回想シーンに至るまで視聴者が目を離せなかったことがわかる。ちなみに、公式Twitterによれば、このシーンは実際に電話を通話して、同時間帯に撮影が行われたそう。

一方、6話で最も見られたシーンは、想(目黒蓮)と奈々(夏帆)がカフェで、手話を通じて会話を始めるシーン。それまで曖昧にしてきてしまった奈々への思いや、紬と向き合っていることを丁寧に伝えていた。長い手話のシーンは、画面に注目される要素のひとつとも考えられる。

ドラマ本編、SNSプロモーション、CMまでドラマの世界観に浸れる仕掛けを施すことで、視聴者の日常までドラマが染み出し、放映のない日や時間帯にも「ドラマの空気感」を楽しめるようになっていることがわかってきた。

■今回分析に利用した指標について

※注目度とは?
テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人(注視者)の割合を表す。シーンに注目している度合いがわかる。

REVISIO株式会社