24 JAN

IBC岩手放送、最大クラスの津波リスクを立体的に把握「岩手県津波リスク3Dマップ」公開

編集部 2023/1/24 17:30

IBC岩手放送は、昨年9月に公開した「岩手県津波リスクマップ」を改良し、津波浸水域などを3Dマップ上に 立体的に表現した「岩手県津波リスク3Dマップ」を新たに公開した。

岩手県は昨年3月、最大クラスの地震津波を想定した「津波浸水想定図」を公表。IBCではその津波浸水想定のGISデータを分析して昨年9月に「岩手県津波リスクマップ」を公開した。デジタルマップ上に、想定される津波の「浸水域」と「浸水深」を色分け表示し、また岩手県沿岸12市町村で約700か所以上にのぼる「指定緊急避難場所(津波)」についても、マップ上に表示した。

昨年公開した「津波リスクマップ」は2次元の平面的なデータだったが、今回はベースとなるデジタルマップを 立体的な3Dに置き換え、これに津波浸水想定のGISデータを重畳した。これにより津波浸水想定が地形の影響を色濃く受けている状況や、海岸の断崖に津波が打ち寄せる様子が、よりリアルに把握できるほか「指定緊急避難場所」がなぜその場所に置かれているのか、その位置関係も直観的に分かるようになっている。

従来の2次元のリスクマップと、立体的な3Dリスクマップは、簡単に切り替えて表示することができる。またスマートフォンで位置情報を取得し現在地を表示する機能は、2次元・3Dどちらでも利用することができる。

岩手県の最大クラスの津波浸水想定を受け、沿岸12市町村では「指定緊急避難場所」について、現在見直しを進めており、津波リスクマップには逐次最新のデータを反映している。

またIBCでは今後、各自治体が策定する新たな「ハザードマップ」についても、同様の3Dマップで表現し、公開することも検討している。

津波浸水想定(浸水域・浸水深)と700か所以上の「指定緊急避難場所」を3Dデジタルマップに表示
津波が遡上する様子、断崖に打ち付ける様子が3Dで直感的にわかる

岩手県津波リスク3Dマップ