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OHK、静岡県に手話実況ノウハウ提供 ジャパン・マウンテンバイク・カップ2023手話実況導入へ協力

編集部 2023/11/8 11:00

岡山放送株式会社(本社:岡山市北区下石井二丁目10-12、以下OHK )は10月22日、「パラスポーツ推進コンソーシアム認証事業デフリンピック2年前イベント」を主催する静岡県と連携し、同日行われた「FDAジャパン・マウンテンバイク・カップ2023」(以下FDAカップ)の手話実況において、手話実況者育成事業「OHK手話実況アカデミー」として協力した。

静岡県が日本サイクルセンター(静岡県伊豆市)でのFDAカップのレース中継映像に手話MCを試験導入するにあたり、OHKは30年培ってきた手話放送活動の知見や、OHK手話実況アカデミーのスポーツ実況ノウハウを提供。開催を前に10月19日に、オンラインにて静岡県担当者にレクチャーも実施した。

当日の手話MCは、本アカデミー第一期生であり、昨秋日本初のモータースポーツ手話実況を行った早瀬憲太郎氏が担当。ろう者で、自身もデフ自転車競技選手である早瀬氏による手話実況が挿入される中継映像は、当日会場のビジョンカーでも表示され、Youtubeで配信されている。

 

 

Japan Mountain Bike Cup 2023 XCO 

 

OHK手話実況アカデミーは、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(東京都文京区)が企画した2022年アイデアコンテスト「Make a Move PROJECT」から誕生したもの。多様な人がレース観戦を楽しむためのアイデアとして、日本初となるモータースポーツの手話実況を中心にさまざまな実証実験を行い、この実績をもとに今年6月、新たに「OHK手話実況アカデミー」を立ち上げ、同基金の助成を受けながら約3か月にわたって第一期生約10名に対し手話実況研修を提供した。本レースは研修終了後、初めての実践の場でもあり、2025年に日本で初めて開催されるろう者のオリンピック「デフリンピック」に向け、今後も様々なスポーツ実況に対応できる人材育成を目指し、学びと実践を重ねていく予定だという。

OHKはこの活動をきっかけに、障がいの有無にかかわらず誰もがスポーツ観戦にアクセスできる環境を創出し、「情報から誰一人取り残されない社会」の実現を目指していく方針だ。