29 AUG

TBS×TOPPAN×東京書籍、文部科学省委託事業「学びの充実など教育課題の解決に向けた教育分野特化の生成AIの実証研究事業」に採択

編集部 2025/8/29 16:00

株式会社TBSホールディングス(以下、TBS)は7月31日、文部科学省の「学びの充実など教育課題の解決に向けた教育分野特化の生成AIの実証研究事業」(以下、本事業)に採択された。本事業では、TOPPAN株式会社(以下、TOPPAN)、東京書籍株式会社(以下、東京書籍)と共に、ニュースデータを活用した実社会とのつながりによる主体的・対話的で深い学びの実現を推進する。

実証概要:「実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びの実現」

■背景・課題

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けては、学びと児童生徒の個々人の興味関心がつながりづらく、社会に開かれた教育課程の実現や、学びに向かう力の育成には余地があると考えられる。また、個別最適な学びを実現する授業に向けては、教員の準備や対応時間の負荷が大きいことも課題であると考えられる。

これらを踏まえ、ニュース情報や教科書のデータを活用した、教育分野特化な生成AIの活用により、実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びの実現に向けた教育課題の解決の可能性を検証するものとなる。

■実証論点

生成AIによる実社会に紐づく学びの支援により、児童生徒の学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びの実現、教員の負担軽減につながるか?

・既存のニュース情報と教科書DB等をどのように整理・組み合わせることが、教育分野に特化した生成AIの開発に向けて有効か?

・実社会に紐づく学びを、発達段階・興味関心に最適化して提供するために、どのような技術的工夫が効果的か?(マルチ・エージェント等)

・発達段階・興味関心に応じた実社会に紐づく学びにより、児童生徒の学習意欲向上や主体的・対話的な学びにどの程度つながるか?また、教員の負担軽減にどの程度資するか?

■実証内容スキーム

・児童生徒の興味関心に即したニュース検索・利活用のためのエージェント開発

・ニュースと学習内容を有機的に連携させるシステム・サービスの開発

・ニュース×学習項目で生きた情報を活用した探求学習(総合学習)/教科学習を提案

■実証期間、実証フィールド、実証パートナー

▼実証期間(予定)
2025年7月末から2026年2月末

▼実証フィールド(予定)
・埼玉県行田市
・千葉県印西市
・東京都渋谷区
・高知県須崎市
・鹿児島県肝付町
・兵庫県芦屋市

▼実証パートナー
・TOPPAN株式会社
・東京書籍株式会社
・株式会社Inspire High
・株式会社SparkPlus

なお、TBSは、TOPPANおよび東京書籍と共に、学校教育に特化した安全かつより探求心を育むAI学習ツール「AI for School」の開発を進めており、本件実証事業を契機として、小中学校を中心とした教育分野におけるAI活用に貢献していくという。