07 NOV

DCAJ、未来のコンテンツテクノロジーを体験できる「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」を開催

編集部 2025/11/7 12:00

一般財団法人デジタルコンテンツ協会(以下、DCAJ)は、「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」を、11月19日(水)から21日(金)までの3日間、幕張メッセ 国際展示場 展示ホール6内で開催する。

「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」は、コンテンツ産業とエンターテイメント産業における新たなビジネス創出と活性化を目指して、Inter BEE内で実施されている特別企画。本展では、新たな市場を創り出したばかりの、可能性を秘めた最先端のコンテンツ技術を体験できる展示のほか、世界の第一線で活躍する専門家、研究者、クリエイターによるコンファレンスやデモを実施する。

DCEXPO(デジタルコンテンツEXPO)は、先端技術とコンテンツをテーマにした国際イベントとして、コンテンツ産業のイノベーション促進に貢献してきた。2008年から毎年秋に開催しており、今年で18回目を迎える。質の高い技術を大学や企業の研究室の中でとどめることなく、コンテンツと組み合わせて来場者に体験してもらうことで、世界を変えるようなイノベーションを起こすきっかけの場を創る。

今年は「AI Street - AI Ignites Creation -」と題し、生成AIによるクリエイティブのデモ展示も多数実施。生成AIによってクリエイティブはどう変わるのかも見逃せない。

▼来場者登録や聴講予約はこちら
https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/ignition/

展示関連

■言語に依存せず口真似音声から効果音を合成する「PronounSE(プロナウンス)」/京都産業大学大学院 先端情報学研究科 平井研究室/産業技術総合研究所 人口知能研究センター知的メディア処理研究チーム

「ドゥーン」「ボガーン」「パーン」といったアニメやゲーム等のサウンド音を、イメージ通りすぐに作れたら・・・。それを叶えるのが本研究「PronounSE」。ボイスパーカッションのように音をリアルに模倣した口真似音声から効果音を合成する手法を提案する。サウンド制作に携わる人はもちろん、教育や玩具など多様な産業への展開可能性も高い技術。実際の音づくりに挑戦できる展示を行う。

PronounSE(プロナウンス)

■Hndroid―異形態間でのマルチプレゼンスを実現するロボットハンドアバタ/東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見・門内研究室

Handoidは、ロボット本体から手の平部分だけが分離でき、まるで自分の体であるかのように、遠隔操作することができる。ロボット本体が進入できない狭い場所での作業や、複数のタスクの並行実施など、従来のヒューマノイドロボットでは困難だった多様なタスクを可能とし、将来我々の生活を支えるパートナーとなる可能性を秘めている。

エンターテインメントから実社会の課題解決まで、多様な展開が期待できる技術として注目されている。世界最大級のコンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術の国際会議「SIGGRAPH 2025」においてEmerging Technologies Audience Awardを受賞したHandoidにも注目が集まる。

Handoid(ハンドイド)

■次世代スピーカー「NWON」(ニューオン)~触れる、聴こえる、未来の音体験~/(株)槌屋

スピーカーの機能をそのままに自由に形を変えることができる、軽量・薄型のフレキシブルな静電式布状スピーカーを利用した音体験を展示する。巻物状に収納・運搬可能な柔軟性を持ち、設置性にも優れ、表層材を変更することで意匠性の高いデザイン展開が可能に。音質面では中高音域の再生性能に優れ、とりわけ女性ボーカルの再現性が高く、臨場感のある音響体験を提供する。

布の全面に小さな発音体が無数にあるようなイメージで音が鳴るため、場所による音量差が少なく、音源の位置特定が困難な独特の音場空間を形成する。軽量・薄型であると同時に、数メートルから数十メートル級までの大型化も容易。会場では長さ約10mに及ぶ次世代スピーカー「NWON」による音の回廊を作り、左右から聞こえる音の間を歩くことにより、音が追随してくるような錯覚を味わえるとともに、従来にない没入型・体感型の音響演出を体験できる特別展示を行う。

NWON(ニューオン)/(株)槌屋

■スマホで鳴らせる鳩時計「OQTA Heart Poppo」/(同)inoree

言葉を介さず“想い”を伝える非言語IoTコミュニケーション技術を紹介。俳句や茶道にも通じる日本の伝統文化に息づく「余白」や「間」の美学を現代技術へと昇華させ、鳩時計の音を通じて、距離を越えて“祈り”や“想い”を届ける。

“ふとした気持ち”や“言葉にならない思い”を音にして届ける鳩時計型デバイス「OQTA Heart Poppo」は、時刻を知らせるためには鳴かず、スマートフォンアプリのボタンを押した数だけ鳴くことで「いま想ったよ」という気持ちだけをそっと届けることができる。

世界中どこにいても、遠く離れた家族や大切な人の手元にあるインターネットに接続された「OQTA Heart Poppo」から「ポッポ」という音を鳴らすことで心を癒す。たとえば、離れて暮らす母と息子、介護施設の入居者と家族、海外赴任中の子どもと祖父母など、言葉にできない想いを“音”でつなぐ。

OQTA Heart Poppo/(同)inoree

■革新的な設置自由度を実現する新型LEDディスプレイ/MPLUSPLUS(株)

LEDを駆使した革新的なテクノロジー演出と独自のダンスパフォーマンスで知られるMPLUSPLUSが、防水性と耐風性を兼ね備えた、屋外対応の軽量・フレキシブル・ワイヤレスLEDディスプレイを開発して展示する。

これまで開発してきた壊れにくいLEDや小型LED制御デバイスの開発技術を応用した軽量のメッシュ型ディスプレイは、防水性能や風の影響を受けないため、スポーツシーンや屋外イベントで活用でき、ドローンから吊り下げた飛行も可能。数人で持ち運び可能なため養生されている芝生や、重量物の設置が困難な歴史的建造物などでの使用が見込まれる。

形状のカスタマイズも可能で、人型や商品シルエットなど、用途に応じた“空飛ぶディスプレイ”の制作が可能。この軽量LEDディスプレイは、ドローンによる吊り下げだけでなく、巨大なフラッグのように人が持って運ぶ演出や、施設への常設設置など、さまざまな用途に対応可能。会場では6m×9mの巨大スクリーンを展示する。

メッシュ型LEDディスプレイ/MPLUSPLUS(株)

■100年動き続けられる身体と脳を創る「SHOSABI」/(株)SHOSABI

SHOSABIは、東京大学と三菱ケミカルグループによる10年以上の研究から生まれた、脳と身体のコーディネーション=Cognitive Motor Intelligenceを再構築するAIシステム。“動きの質”を科学的に可視化し、本人が気づき・変え・理解できる仕組みを実現した。

SHOSABIは、Bodily Awareness(身体知)×Precision Movement(精密な動き)をAIで統合し、人間の動作を“再学習”する、世界で唯一のCognitive Motor Intelligence AI。データの蓄積により、人間の「動きの質」を基軸に健康を設計する、新しい時代の柱を築く。

すでにUKや中東の最先端フィットネスジムや予防クリニックに導入が進み、米国の有名フィットネスブランドとのコラボレーションも前向きに進行中。世界が、動きの未来をSHOSABIとともに再定義しようとしている。

SHOSABI/(株)SHOSABI

■LookingGlass/チューリッヒ工科大学(ETH)/ディズニー・リサーチ

チューリッヒ工科大学(ETH)とディズニー・リサーチが共同開発した「LookingGlass」が、DCEXPOで日本初出展する。「LookingGlass」は、生成モデルを用いて「一枚の画像に二つの意味を宿すアート体験」を実現した。

通常の視点と、鏡やレンズを通した視点——その両方で異なる意味が立ち上がる不思議なアナモルフォシスを、来場者自身の操作で生成・鑑賞できる。会場では、オリジナルUIによる生成体験に加え、持ち帰り用の円筒ミラーも配布予定。AIと人間の視覚の境界を揺さぶる、未来の錯視体験が楽しめる。

LookingGlass/チューリッヒ工科大学(ETH) / ディズニー・リサーチ

■「New Future AI Fashion Technology」/AI Fashion NFFT

「New Future AI Fashion Technology」は、世界のクリエイターたちが創造する新しいAIとファッションの未来、「Nature Meets Innovation(自然とイノベーションの融合)」をテーマにしたAIファッションムービーイベント。最先端のAI技術を駆使し、自然の美しさと革新的なデジタルテクノロジーを融合させ、これまでにない映像世界を生み出す。

流れる水や風、揺らめく木々と未来的な素材、デジタル表現を融合させ、自然の儚さとテクノロジーの進化を映像化。環境への配慮とともに、時代を超えた革新と美しさのビジョンを提示し、自然と人工の境界を超えた新しいファッションの可能性を追求する。

自然の静寂と未来都市が交錯する幻想的な映像体験を楽しめる。映像・音楽も全て最新のAI技術を使って制作している。

New Future AI Fashion Technology/AI Fashion NFFT

■簡単に!楽しく!デジタル体育プラットフォーム「DIDIM」/(株)ツーハンズメタ

AR X LiDARを活用した‘‘デジタル体育'’ソリューション「DIDIM(ディディム)」。床面に映し出されるインタラクティブな映像を通じて、HMDやデバイスを必要とせず、身体だけで運動・ゲーム・フィットネステストなどを体験できる。

「DIDIM」は、拡張現実を利用したさまざまなトレーニング空間(最小4.5m×3m程度)を映像で生成。床を利用して非接触、非対面型トレーニングを可能にする。簡単に、手ぶらで、年齢や対象、目的に合った難易度チューニングが可能。ひとりでも、複数での協力プレイ、オンラインでの対戦プレイなどもできる。

ゲームを介して脳への刺激を送るだけに終わらず、同時に適度な運動を促すことで偏りない健康効果を可能とする。

DIDIM/(株)ツーハンズメタ

▼展示・コンファレンス・ステージ企画および、CTIP採択技術・TechBiz支援対象技術の一覧と詳細
https://www.dcexpo.jp/

■開催概要

名称:INTER BEE IGNITION×DCEXPO
会期:11月19日(水)~11月21日(金)10時~17時30分(最終日のみ17時まで)
会場:幕張メッセ 国際展示場 展示ホール6(千葉市美浜区中瀬2-1)
※Inter BEE 2025は国際展示場 展示ホール2~8での開催
料金:無料(事前登録制)
公式HP:https://www.dcexpo.jp/