AIで記事の制作本数がこれまでの2.5倍に!第33回FNSテクニカルフェア「あんたが大賞」でテレビ宮崎が金賞受賞
編集部 2026/3/12 18:00
フジ系列各社の技術部門による、第33回FNSテクニカルフェア「あんたが大賞」が決定した。同賞は、日常業務の中から生まれた身近なアイデアや工夫から、独自の技術開発や研究までを対象としており、FNS系列全社のイベントとして定着している。今年はFNS系列15社から15件の応募があった。
今年の「あんたが大賞」金賞には、テレビ宮崎の「生成AIを活用した『FNNプライムオンライン』向け記事作成支援システム『POLAIZON』の自社開発」が選ばれた。
近年、Web向け読み物記事の需要が高まる一方、ローカル局では限られた人員体制で日々のニュース制作を行っており、記事制作に十分な時間を確保することが課題となっていた。特に動画特集を活用した記事では、音声文字起こし、構成整理、タイトル作成、静止画選定など多くの工程が発生し、作業負担や属人化が問題となっていた 。テレビ宮崎はこれらの課題を解決するため、生成AIを活用した記事作成支援システム「POLAIZON」を自社開発した。
本システムは、音声の文字起こしからWord形式・画像ZIPでの出力までを一貫して支援するWebアプリケーションである。FNNプライムオンラインの表記ルールや編集制約をプロンプト設計に反映し、人間による最終確認を前提とした運用とすることで、実運用に耐える品質を実現している。
その結果、記事1本あたりの制作時間は従来の約50〜135分から25〜50分へと短縮。月間約20本だった記事制作数は約50本へと増加し、約2.5倍の安定的な制作体制を構築した。さらに、本システムはニュース記事にとどまらず、「お天気コーナー」やテレビ宮崎が運営する女性向けWebメディア「MONE(モネ)」の記事制作にも応用されており、実運用における有効性が確認されている。今後はFNN系列局向け支援サービスとして展開する予定だ。
コメント
◆金賞受賞
佐々木良高氏(テレビ宮崎 技術局放送実施部)
ローカル局では限られた人員体制の中で日々のニュース制作を行っており、読み物記事制作は常に時間と工数との戦いです。動画素材を活用した記事では、文字起こし、構成整理、タイトル作成、代表カット選定など複数の工程が発生し、担当者の負担が大きい状況が続いていました。そこで、生成AIを“置き換え”ではなく“支援ツール”として活用することを目標に、本システムを開発しました。AIに任せる部分と人間が最終判断を行う部分を明確に分けることで、品質を担保しながら制作時間を大幅に短縮する仕組みを構築しました。実際に記事制作時間は半減し、月間制作本数も約2.5倍へと増加するなど、現場で確かな成果が出ています。今回このような高い評価をいただけたことは、開発者として大変励みになります。生成AIはまだ発展途上の技術ですが、現場の課題に寄り添いながら適切に活用すれば、大きな可能性を持っていると実感しています。多くの優れた事績がある中で、本取り組みを金賞として評価いただけたことを心より光栄に思います。本システムの構想から実装、運用に至るまでご協力いただいた関係者の皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。今後も生成AIを放送現場のさまざまな業務に活用し、DX・AXの推進に貢献してまいります
(引用:リリースより)
第33回FNSテクニカルフェア「あんたが大賞」受賞実績
<金賞>
テレビ宮崎
生成AIを活用したFNNプライムオンライン向け記事作成支援システム「POLAIZON」の自社開発
<銀賞>
秋田テレビ
AI 判定によるテロップ誤字脱字 チェックシステム「~A-Eye Checker~」
<銅賞>
テレビ熊本
「オーケイ★★★バレーボール中継用のCG ソフトを作って!」
~IT 素人が生成AI で自作した「俺たちのスポーツコーダ」~