『AI実験バラエティ シンギュラ』ロゴ

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09 JUN

第52回放送文化基金賞でフジテレビがダブル受賞!『シンギュラ』が優秀賞、放送技術部門も

編集部 2026/6/9 17:00

第52回放送文化基金賞が6月9日(火)に発表され、フジテレビの『AI実験バラエティ シンギュラ』がエンターテインメント部門で優秀賞を受賞した。また、同社が開発した「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」も放送技術部門を受賞し、フジテレビは2部門で表彰された。

放送文化基金は、放送文化の発展と向上を目的として1974年に設立された民間の財団で、「放送文化基金賞」は、視聴者に感銘を与えた、優れた番組・配信コンテンツや、放送文化、放送技術の分野で顕著な業績をあげた個人・グループに贈られる。

「エンターテインメント部門 優秀賞」を受賞した『AI実験バラエティ シンギュラ』は、“AI×テレビ”の可能性を広げるべく、AIを使用してさまざまな実験企画を行うバラエティー番組だ。2026年1月2日(金)に単発特番として深夜帯で放送。大喜利のお題に対して、脳内でイメージした回答を生成AIを使用して答える、これまでの大喜利とは一線を画す「脳内大喜利」などが話題を呼び、5月14日(木)に2回目の特番を全国ネットで放送した。今回、第1回の放送が優秀賞を受賞し、「人間とAIの相乗効果で新たな笑いを創り出した。特に『脳内大喜利』では、AIを人間と競わせるのではなく、遊び道具として使うことで、芸人たちの未知の才能を引き出すことに成功した。AI活用の新たなステージを切り拓く新機軸のバラエティである」と評価された。5月14日(木)放送回は現在もTVer・FODで配信中で、今回の受賞を受けて第1回放送のTVer・FOD配信も開始された。

また、「放送技術部門」を受賞した「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」は、一斉同報性を持つテレビ放送で、放送とインターネット広告技術を融合させることにより、CMや番組の一部をテレビごとに差し替えて個別提示できる「アドレッサブルTV」と呼ばれる技術を、日本の放送方式として初めて開発、実用化したものだ。

開発技術の概要 Copyright© フジテレビ

近年、インターネット広告の一部では偽動画広告が社会問題となっている。本技術ではこうした課題も踏まえ、視聴者に動画広告の広告主や考査情報を提示することができ、その情報の真正性を暗号技術で担保できる偽情報対策の仕組みも併せて開発された。これらを世界の放送方式に先駆けてアドレッサブルTV技術に組み込むことで、視聴者が従来のテレビCMと同様に安心して視聴でき、そのブランドセーフティも守ることができる「アドレッサブルTV」を実現している。

本技術について「アドレッサブルTVは、現行の地デジ(ISDB-T)のハイブリッドキャスト上にターゲティングCM、番組内容の個別最適化(地域差し替えなど)および、実数計測機能を追加したものである。さらに来歴情報技術を動画広告に応用する着想により、ネット側から取得するCMも含め、その真正性を暗号技術で担保できる仕組みも併せて開発した。本方式は、欧州、米国が既に規格化しているターゲティング広告手法より優れた先進的方式である」と高く評価され、今回の受賞となった。

■受賞コメント

【エンターテインメント部門 優秀賞】
『AI実験バラエティ シンギュラ』
企画・演出:飛田将斗氏(フジテレビ 制作センター)

「2026年、AIは急速に社会へ浸透し、今では目にしない日はないほど日常化しました。“人間の仕事を奪う存在”として認識されることもあるこの技術を “人間の魅力を引き出す存在”として描くバラエティー番組を志しました。まずはレギュラー化を目指すところからですが、進化するAIとともに二人三脚で新企画の開発に取り組むことで、テレビ業界に新しい風を吹き込んでいきたいです。初めて企画・演出を担当した番組で、このような大変名誉ある賞を受賞できたことは、番組に関わっていただいた全てのスタッフ・出演者さまのおかげです。そして視聴者の皆さまにも心より感謝申し上げます。過去の放送回はTVerにて配信中ですので、人間の能力がAIを圧倒する“逆シンギュラリティ”を是非ご覧ください」

<過去放送回 TVer・FODで無料配信中>
https://tver.jp/series/sr6yi0cwsp
https://fod.fujitv.co.jp/title/717q/

【放送技術部門】
「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」
開発者:伊藤正史氏(フジテレビ メディア技術開発部)

「栄誉ある賞を賜り、大変うれしく、身の引き締まる思いです。放送を取り巻く環境が大きく変わる中、本技術は、現行放送にアドレッサブルTVという新たな価値を加えるとともに、ネットとの連携にあたって発信者情報の真正性を確保し、安心してメディアに触れられる世界を、放送技術が牽引することを目指したものです。これを実現できたのは、日本の放送方式に、先見性をもってデータ放送や放送通信連携などの仕組みを組み込んでくださっていた諸先輩方のおかげです。先人の関係者の皆さまに深く感謝するとともに、放送の価値を次の時代へつなげてまいります」