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メ~テレ『メ~テレドキュメント 面会報告』が第47回放送文化基金賞の最優秀賞を受賞

編集部 2021/6/7 15:00

メ~テレ(名古屋テレビ放送)制作の『メ~テレドキュメント 面会報告』が第47回放送文化基金賞 「テレビドキュメンタリー番組」で最優秀賞を受賞した。メ~テレの受賞は、第44回『メ~テレドキュメント 防衛フェリー ~民間船と戦争~』が、テレビドキュメンタリー番組の優秀賞を受賞して以来。最優秀賞は初の受賞となる。また、受賞を記念して6月7日からYouTubeメ~テレニュース公式チャンネルで、本作の配信版を期間限定で配信する。

同作品で西山誠子(75)は、約10年に渡って名古屋入管に通い、収容されている外国人と面会を続けている。その理由を「入管は“権力”で収容者は“個人”。第三者の市民が監視しなければ、人権侵害は必ず起こる」と話す。非正規滞在が判明した外国人は原則として即時に退去命令の対象となり、収容される。しかし、収容期間の上限が定められていないため長期間の収容が後を絶たない。西山が支援する家族の中に中国人の少女がいた。彼女は仮放免の状態で名古屋市内の学校に通いながら社会福祉士になるという目標を掲げるまでに成長したが、大学に合格した直後に強制送還されてしまう。強制送還する時期や理由などについて入管が説明することはない。在留外国人を取り巻く環境が大きく変化したにも関わらず、現状が制度に反映されていない。面会活動で問題点を感じ、入管法の改善点を提案するべく私案を作るが、病魔が西山に襲いかかる。

選考理由として、スリランカ人女性の死によって入管法改正案が取り下げになった。だが、多くの日本人は「入管」という場所で何が起きているのか、詳しく知ることはできない。日本政府は、安価な労働力として外国人労働者を受け入れてきたが、在留資格のない人々への措置はあまりにも理不尽で、人権を無視している。本作品は、日本の入管行政という現場で何が行われているのかということを、一市民である女性が素朴な疑問と怒りから明らかにしてゆく。

『メ~テレドキュメント 面会報告』
放送:2020年11月21日(土) 3:04~4:15
YouTubeメ~テレニュース公式チャンネル

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