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民放各社の優れた技術や番組を表彰「日本民間放送連盟賞」とは?

編集部 2021/10/22 10:00

お笑いやスポーツの場でさまざまな賞が存在する昨今。放送業界においても、優れた番組を選出する「ギャラクシー賞」(NPO法人 放送批評懇談会主催)などが知られるが、民放各社において、局の優れた取り組みや番組などに対して与えられる賞が存在するのをご存知だろうか。

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その賞とは、「日本民間放送連盟賞(民放連賞)」。全国205の民間放送局によって構成される日本民間放送連盟(民放連)が、質の高い番組の促進やCM制作、技術開発の質的向上、放送による社会貢献活動等のより一層の発展を図ることを目的に、放送業界における各局の活動を表彰する場として1953年より開始し、約60年に及ぶ歴史を持つ。

本記事では、この「日本民間放送連盟賞」にフォーカス。選考内容や賞金など、その詳細をまとめて解説する。

■「民放連賞」の選考内容は?

「日本民間放送連盟賞」では、優秀な成績と認められる作品と、民放の信用と権威を高めたと認められる活動を表彰する。

<民放連賞の各部門>
◆番組部門(ラジオ報道番組、ラジオ教養番組、ラジオエンターテインメント番組、ラジオ生ワイド番組、テレビ報道番組、テレビ教養番組、テレビエンターテインメント番組、テレビドラマ番組)
◆CM部門(ラジオCM 第1種(20秒以内)、ラジオCM 第2種(21秒以上)、テレビCM)
◆技術部門
◆特別表彰部門(青少年向け番組、放送と公共性)

番組部門、CM部門、特別表彰部門については、学識経験者らによる選考により、最優秀、優秀を決定。技術部門は技術委員会の「技術表彰選考小委員会」で審査する。番組部門の最優秀とこれに次ぐ優秀1番組をグランプリ候補番組とし、視聴者・聴取者の視点からラジオ、テレビ別に選考。「国民の期待に応えるとともに、放送文化の向上に寄与した作品」と認められたものが、「グランプリ」「準グランプリ」として表彰される。

■「民放連賞」受賞社への特典は?

グランプリ、準グランプリ受賞番組については、全国の民放連加盟各社において再放送を実施。表彰は、毎年秋開催の「民間放送全国大会」の席上にて行われる。

また、各賞を受賞した放送局には、今後の制作・開発・企画のための報奨金が授与される。授与金額は、最優秀賞がテレビ・ラジオともに50万円。番組部門においては、テレビグランプリが1,000万円、ラジオグランプリが300万円、テレビ準グランプリが500万円、ラジオ準グランプリが150万円となっている。

■2021年、民放連賞を受賞したのは?

2021年9月16日、民放連は、2021年民放連賞の最優秀賞、優秀賞、ならびにグランプリ、準グランプリ候補を発表。11月9日に開催される「民間放送70周年記念民放大会」の式典席上で表彰される。

2021年日本民間放送連盟賞 各部門の審査結果およびグランプリ候補番組について|一般社団法人 日本民間放送連盟

表彰された取り組みのうち、いくつかはScreens上でも詳細を取り上げている。あわせて参照していただきたい。

テレビ朝日、日本民間放送連盟賞技術部門・優秀賞を受賞

テレビ西日本、日本民間放送連盟賞で【テレビ報道番組部門】最優秀賞、【テレビエンターテインメント番組部門】優秀賞をW受賞

フジテレビ、日本民間放送連盟賞で【番組部門】テレビ教養番組優秀賞、【技術部門】最優秀賞、優秀賞を受賞

TBS「もじぱ」と「TBS BELL」が2021年日本民間放送技術部門で優秀賞をダブル受賞

HTB北海道テレビ『ピンクリボン活動の18年 おっぱい2つ取ってみた その前と後』日本民間連盟賞 特別表彰部門「放送と公共性」で優秀賞受賞

中京テレビ『おいてけぼり【9060 家族】』日本民間放送連盟賞報道部門で優秀賞を受賞

福島中央テレビ『浜の朝日の噓つきどもと』が2021年日本民間放送連盟賞 番組部門で最優秀賞を受賞

岡山放送、開局以来初!日本民間放送連盟賞の最優秀賞受賞

毎日放送、2021年日本民間放送連盟賞「報道」「教養」「エンターテインメント」「CM」4部門で優秀を受賞