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NHK×Smart119×千葉大学、災害情報を可視化し防災・減災を目指す社会実証を開始

編集部 2022/4/12 09:00

日本放送協会(NHK)は、千葉大学発医療スタートアップ企業である株式会社Smart119(本社:千葉県千葉市)、千葉大学と共同で2022年4月下旬から災害情報を可視化し、防災・減災を目指す社会実証を開始することを発表した。同社会実証は、Smart119がNHK、千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学・千葉大学災害治療学研究所と共同で行った「救急集中治療・災害時情報共有プラットフォーム研究」の成果に基づき行われる。

集積される災害情報の可視化は、災害時の“救える命”を増やすことに貢献でき、また新たな深い報道に寄与する可能性があると考え、NHK、Smart119、千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学・千葉大学災害治療学研究所は、共同で「救急集中治療・災害時情報共有プラットフォーム研究」の研究を、令和元年房総台風をケーススタディの対象として行ってきた。

社会実証のイメージ。災害報道のフローを地図上で可視化

その研究成果をもとに今回共同で行う社会実証においてSmart119は、NHKが報道した新旧の災害関連情報を時系列でインターネット上の地図にプロットし、災害報道の変遷を地図上に記録・表示することにより、新旧の災害事例を一目で俯瞰・比較できる機能を開発、以下の点を目指す。

①直近の危険予測に役立てられる(報道を振り返って現在の状況・累積状況、近い将来を予見する)
②過去の報道を振り返って、未来の危険性の判断・シミュレートに役立てられる(被害の広がりなどを体感する)

「安心できる未来医療を創造する」を経営理念に掲げるSmart119は、現役救急医が設立した、千葉大学発スタートアップ。代表を務める中田孝明医師をはじめ、多くの医師、救急救命士、看護師などが集結する救急医療のプロフェッショナル集団で、“今の「119」を変える”ため、音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」を開発・運用し、千葉市において、日本医療研究開発機構 (AMED) の救急医療に関する研究開発事業を実施。救急医療を中心に、ICTによる医療の発展を通じて幅広く日本の医療に貢献することを目指している。