25 MAY

「ギャラクシー賞」テレビ部門4月度「月間賞」選定作品を発表

編集部 2022/5/25 12:40

放送批評懇談会は、日本の放送文化の質的な向上を願い、テレビ、ラジオの番組、関係者を顕彰する「ギャラクシー賞」のテレビ部門について、毎月、自主的に番組を推奨する4月度の「月間賞」選定作品を発表した。

今年で59年の歴史を誇る「ギャラクシー賞」では、活動の一環として、毎月、自主的に番組を推奨するテレビ部門の「月間賞」を選定。この日常視聴に基づく「月間賞」と、各社からの応募作品を併せて審査を重ね、毎年の受賞作が決定。2023年6月初旬開催予定の贈賞式にて、大賞を はじめとする各賞が決定、表彰される。
「2022年4月度ギャラクシー賞月間賞」受賞作品は以下の通り。

2022年4 月度ギャラクシー賞月間賞

■【テレビ神奈川】tvk開局50周年特別番組『ライブ帝国 ザ・ファイナル』

日時:4月2日放送
選評:tvk だからこそのライブ映像のアーカイブを、余計な演出なしに、しかし唸らせるような選曲、構成でたっぷりみせてくれた。まさにロックステーションとしての矜持。あたかも日本のロック 50 年の濃厚なエッセンスをみるかのような、さすがとも言うべき生放送の7時間。多くの話題をさらったことも頷ける。

『ライブ帝国 ザ・ファイナル』公式サイト

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■【TBSテレビ】ドキュメンタリー「解放区」『 “ブラッド・ゴールド”~アマゾン先住民の闘い』

日時:4月3日放送
選評:アマゾンの不法伐採・金採取の現実に久々の海外取材で迫る。大河を埋めるかのような不法砂金採取船の群れの映像は恐怖すら感じる。裏取りの弱さは否めないが、ブラジルがここまで腐敗しているのだという実態の報告は鬼気迫る。採取に使う水銀による汚染に警鐘を鳴らす価値も高い。

【関連記事】TBS、ドキュメンタリー「解放区」『 “ブラッド・ゴールド”~アマゾン先住民の闘い』がギャラクシー賞4月度月間賞を受賞

ドキュメンタリー「解放区」『 “ブラッド・ゴールド”~アマゾン先住民の闘い』公式サイト

■【日本放送協会】連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』

日時:2021年11月1日~2022年4月9日放送
選評:物語の面白さを堪能させてくれる藤本有紀の脚本が見事。上白石萌音、深津絵里、川栄李奈もそれぞれ好演で、最後まで楽しませてくれた。「女性の一代記」という王道的側面もありながら、三代100年というアイデアによってその王道が巧みにアップデートされた。歴代朝ドラの引用など、メディア史的な観点からも興味深い作品であった。

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』公式サイト

■【日本放送協会】4月度の『映像の世紀 バタフライエフェクト』

日時:4月4日、11日、18日、25日放送
選評:膨大な映像アーカイブの中から毎回キーワードを設定し、現代に至るまでそれらがどのようにつながっているか紐解いていく。そのキーワードとエピソードの選別が秀逸で、ひとりの罪や勇気が連鎖し、大きなうなりになっていくのがよくわかる。「現在」が確かに歴史の上に成り立っているのだとありありと証明している。

【日本放送協会】4月度の『映像の世紀 バタフライエフェクト』公式