「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」全ラインナップ13作品&予告編映像が解禁!12月5日より開催
編集部 2026/11/6 16:15
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)は、ヒューマントラストシネマ渋谷にて「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」を2026年12月5日(土)~17日(木)までの13日間にわたって開催する。先立って解禁された上映5作品に加え、新たに8作品を加えた全13作品と予告編映像、アーティスティック・ディレクターのジュリアン・レジ氏による「全作品紹介」動画が解禁された。
歴代最多・全13作品が渋谷に集結!
「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」全ラインナップ解禁
カンヌ国際映画祭の中でも、常にもっとも尖った視点と革新的な才能を提示し続ける「監督週間(Quinzaine des Cinéastes)」。本国の熱気そのままに最新セレクションを日本のスクリーンへといちはやく届ける「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」より、待望の全ラインナップが解禁となった。4回目の開催となる今回は、すでに発表されている5作品に加え、新たに8作品の上映が決定した。世界各国の映画祭を賑わせた受賞作から、ジャンルや表現の境界を軽やかに超えていく野心作まで、映画の「いま」を体現する注目の作品群が揃った。
フランス北部に暮らす少年とその家族を10年にわたり優しい眼差しで見つめ続けたマクサンス・ヴォアゾー監督のドキュメンタリー『ギャバン』。ピラール・キンタナの傑作小説「雌犬」を原作とし、カンヌ国際映画祭パルム・ドッグ賞にも輝いたドミンガ・ソトマヨール監督の『ラ・ペラ』。1920年代「ハーレム・ルネサンス」の息吹と貴重な証言を収め、ウィリアム&デイヴィッド・グリーヴス親子が二世代にわたり50年以上を費やして結実させた意欲作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハーレム』。フランスの若者像を強烈なリアリティとユーモアを交えて描き、SACD賞(Prix SACD de la Quinzaine des Cinéastes/フランス語映画最優秀賞)を射止めたリラ・ピネル監督の『シャナ』。初長編にして「まさにジャンルを超越した作品」と審査員を唸らせ、ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞(the Europa Cinemas Label/最優秀ヨーロッパ映画賞)を受賞したサラ・アーノルド監督『トゥー・メニー・ビースト』。前作『リンダはチキンが食べたい!』で世界を魅了したセバスチャン・ローデンバック監督が、不朽の歌劇「カルメン」を自由な解釈で織り成した『ヴィヴァ・カルメン』。カンヌ監督週間でのワールドプレミアを皮切りに世界中の映画祭を席巻し、日本でもスマッシュヒットを記録している門脇康平監督の『我々は宇宙人』は英語字幕版で凱旋上映される。さらにフィナーレを飾るクロージング作品には、本年度の監督週間において観客賞を受賞したクリオ・バーナード監督『アイ・シー・ビルディングス・フォール・ライク・ライトニング(原題)』に決定した。
あわせて、各作品の魅力を凝縮した公式予告編も完成。独創的な世界観がひしめく全13作品のハイライトを一足先に楽しむことができる。
アーティスティック・ディレクター、ジュリアン・レジ氏による「全作品紹介」動画も解禁!
さらに全ラインナップ解禁に合わせ、2023年からカンヌ国際映画祭「監督週間」アーティスティック・ディレクターを務めるジュリアン・レジ氏による「カンヌ監督週間 in Tokio 2026 全作品紹介」動画も公式YouTubeにて公開された。セレクションの舵取りを担う本人が、各作品の核となる魅力や選定の背景、映画の奥深さを熱く語り尽くす貴重な映像となっている。作品鑑賞の解像度を何倍にも高めてくれる必見のガイダンスだ。
◆ジュリアン・レジ氏(監督週間アーティスティック・ディレクター)コメント
2026年のセレクションは、私が就任して以来「監督週間」で築き上げようとしてきた理念をもっともよく体現するものとなりました。その特徴は、まず表現形式やジャンルにとどまらない、製作規模やスタイルの多様性にあります。熱心な映画ファンに向けられた極めて先鋭的で独自性の強い作品がある一方で、大衆的な魅力を兼ね備え、より幅広い観客へと届く作品も揃っています。
この多様性こそが極めて重要です。なぜなら、映画作りのこうした異なるあり方を対立させる必要はないからです。とりわけ今年は、私たちがドキュメンタリーやアニメーションに対して注いできた試みが実を結んだと感じています。
もうひとつの成果は、実績ある映画作家と新たな才能の発掘との見事な均衡です。監督週間は、
かつて擁護し、時にデビュー当時から寄り添ってきた作家たちと伴走し続けると同時に、新たな声ーー初めて世界に紹介される若き映画監督たちーーを発掘していかなければなりません。
これらが共存することこそが監督週間の本質だと考えています。
世代、感性、そして映画へのアプローチが大きく異なる人々を、いかなる序列を設けることなく迎え入れること。今年のセレクションは、その理想を極めて高い次元で実現できていると思います。
(引用:リリースより)
劇映画、ドキュメンタリー、アニメーション、短編──あらゆる既存のフレームを軽やかに超え、カンヌと東京をダイレクトに結ぶ映画の最前線がここにある。これを逃せば日本国内のスクリーンで巡り合うことは叶わないかもしれない稀有なセレクション。映画の今を撃ち抜き、未来の地平を切り拓く表現の数々を、劇場で体感できる機会となる。
「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」全ラインナップ紹介 (作品紹介文執筆:矢田部吉彦)
★オープニング作品
『ル・ヴェルティージュ』(原題:Le Vertige)
監督:カンタン・デュピュー
出演:アラン・シャバ、ジョナタン・コエン、アナイス・ドゥムースティエ、ジャン=マリー・ヴァンラン
【2026年|67分|フランス】
ある中年男性が、突然この世は「シミュレーション」であり現実ではないことに気付き、知人青年にその証拠を見せると、確かに目の前の現象がバグを起こしている…。シュルレアリスムに接近するカンタン・デュピュー監督が、全く新しい発想とメタな視点で描く3Dアニメーション。あえて「ヘタウマ」をアート手法として採用し、アラン・シャバやジョナタン・コエンら常連俳優のデフォルメされた姿もケッサクな、トンデモな怪作。
『ギャバン』(英題:Gabin)
監督:マクサンス・ヴォアゾー
出演:ギャバン・ジュールデル、パトリシア・ジュールデル、ドミニク・ジュールデル
【2026年|105分|フランス、ドイツ、スイス】
フランス北部に暮らすジュールデル家の三男坊ギャバンは、父の経営する精肉店を継ぐよりは、母が切り盛りする酪農業に親しみを感じている。それは動物を愛しているから…。本作が長編1作目となるヴォアゾー監督が、無垢な8歳から、将来の選択を迫られる18歳に至るまで、10年に渡るギャバン少年の姿を映し出すドキュメンタリー。
家族関係や進路に悩みながら、人生でもっとも多感な成長期を一貫したドラマとして映像に残し得た奇跡的な作品。
『ラ・ペラ』(原題:La Perra)
監督:ドミンガ・ソトマヨール
出演:マヌエラ・オヤルズン、ダビド・ガエテ、セルトン・メロ、パウラ・ルクシンゲル
【2026年|112分|チリ、ブラジル】
チリ沿岸に浮かぶ島に暮らすシルヴィアは、海藻を収穫して生計を立て、つましい暮らしを送っている。海岸で出会った子犬を連れて帰りユリと名付け、心が喜びで満たされるが、ユリが突然姿を消してしまうと、過去の暗い出来事が蘇るのだった…。荒涼として雄大な自然の中、傷ついた魂を抱える女性の繊細で美しいポートレート。ロカルノやロッテルダム等の有力映画祭で受賞を重ね、キャリアを通じて成長や生きることに伴う痛みや哀しみを描いてきたソトマヨール監督の美しい新作。
『ロウ・エクスペクテーション』
(英題:Low Expectations)
監督:エイヴィン・ランズヴィーク
出演:マリー・ウルヴェン、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、トーネ・モストローム、エムブラ・バーンセン
【2026年|105分|ノルウェー、デンマーク】
人気ミュージシャンだった29歳のマヤは、メンタルを崩してしまい、いったん実家に戻り、母が理事長を務める学校の臨時教員の職を得る。ぼんやりと暮らす日々の中、ファンであるという生徒との交流がマヤの心を前向きにしてくれそうに思えたが…。失意からの回復の可能性を、暖かいタッチで見守るウェルメイドなヒューマンドラマ。ナチュラルな魅力を発揮する主演のマリー・ウルヴェンは「girl in red」の名で知られるノルウェーの人気ミュージシャン。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハーレム』
(原題:Once Upon a Time in Harlem)
監督:ウィリアム・グリーヴス、デイヴィッド・グリーヴス
出演:アーロン・ダグラス、リチャード・ブルース・ニュージェント、アーネスト・クリッチロウ、ロメール・ビアデン
【2026年|100分|アメリカ】
1972年の8月、NYハーレム地区の屋敷でパーティーが開催され、シニア層の黒人の芸術家、学者、活動家、ジャーナリストらが一堂に会した。彼ら/彼女らは1920年代に黒人文化が開花した「ハーレム・ルネサンス」を振り返り、当時の状況を語る。米にとって重要な社会文化史を記録すべく故ウィリアム・グリーヴス監督が72年に撮影したフィルムを、息子のデイヴィッドが50年後に整え、100年前の芸術運動のダイナミズムを現代に蘇らせるドキュメンタリーとして完成させた。
『レッド・ロックス(英題)』
(英題:Red Rocks)
監督:ブリュノ・デュモン
出演:ケイロン・ランセル、ケルシー・ヴェルデイユ、ルイーズ・ポドルスキ、モハメド・コリ
【2026年|91分|ポルトガル、フランス、イタリア、スペイン、カタール】
5歳にも満たない子どもたちが、赤い崖の上から次々と地中海にダイブし、公道を四輪バギーで爆走する。ジェオ少年は敵対グループの少女に恋心を抱き、ライバルとの衝突が激化する。南仏のリゾート地をまるでシュールなゴーストタウンのように描き、善悪のモラル形成も覚束ない幼児たちが自由に動き回る様を、極端なロングショットやクローズアップを駆使しながら全く独自の世界観の中で描く、デュモン監督による驚きの異色作。
『シャナ』(原題:Shana)
監督:リラ・ピネル
出演:エヴァ・ユオー、ノエミ・ルヴォウスキー、イネス・ゲリブ、アナイス・モナ
【2026年|83分|フランス】
どん詰まりの環境を打破しようともがく、20代後半の女性シャナ。仲間とつるんではしゃぎ、最新の美容を追い、気ままに生きているように見えるが、クソ男との腐れ縁を解消できず、母との関係も衝突が続き、シャナは追い込まれていく。本作が長編フィクション単独監督第1作となるピネル監督が現代フランスの若者像を驚くべきリアリティとユーモアを交えて描き、奔放と繊細を兼ね備えるヒロインを演じる主演のエヴァ・ユオーは鮮烈なインパクトを放つ。
『ザ・ダイアリー・オブ・ア・チャンバーメイド』
(英題:The Diary of a Chambermaid)
監督:ラドゥ・ジューデ
出演:アナ・ドゥミトラシュク、マリー・リヴィエール、
メラニー・ティエリー、ヴァンサン・マケーニュ
【2026年|94分|フランス、ルーマニア】
フランスのボルドーでブルジョワ家庭の家政婦として働くルーマニア人のジャニーナは、空き時間にはアマチュア劇団による『小間使の日記』の稽古に参加している。故郷に残した愛娘を恋しく想いつつ、ジャニーナは良心と偽善の境が曖昧な世界を生きる。ルーマニアが誇る鬼才ラドゥ・ジューデ監督が、欧州内格差や現代の複雑化するモラルを、映画と映画内演劇の2重構造に落とし込みながら、過去に複数回映画化されているミルボーの原作を自由に翻案した会心作。
『トゥー・メニー・ビースト』
(英題:Too Many Beasts)
監督:サラ・アーノルド
出演:アレクシス・マネンティ、エラ・ルンプフ、ヴァンサン・ドゥディエンヌ、ジャン=ルイ・クロック
【2026年|95分|フランス】
フランス北東部の村で、増殖する猪が農業従事者たちに甚大な被害を与えていた。苦情を抱えた人々が市庁舎に殺到する中、ひとりの男が追い詰められ、事件を起こす。やがて新任の憲兵が捜査に光明を見出すが、彼は自らも失恋と酒の問題を抱えており、女性カウンセラーの助けを借りる…。環境問題が意外な展開を見せる事件の謎解きと、傷んだ心理を絶妙なユーモアも交えて掘り下げる人間ドラマが融合したアーノルド監督による長編第1作。
『ヴィヴァ・カルメン』(英題:Viva Carmen)
監督:セバスチャン・ローデンバック
声の出演:カメリア・ジョルダナ、ミロ・マシャド・グラネール、スーメ・ボクーム 、カルル・マラパ
【2026年|90分|フランス】
1840年のスペイン、アンダルシア地方。サルヴァ少年は、奔放でまばゆい魅力に溢れる女性カルメンを、不吉な占いから救うべく奔走する。『リンダはチキンがたべたい!』が世界的な好評を博したセバスチャン・ローデンバック監督が、ビゼーの歌劇『カルメン』をベースに、女性の自由と力強さを鮮やかに謳い上げる。筆描きのタッチがセビリアの裏通りの小粋な様子を活写し、強い日光に照らされた色彩の美しさが際立つアニメーション。
『我々は宇宙人』(英題:We Are Aliens)
※英語字幕版での上映
監督:門脇康平
声の出演:坂東龍汰、岡山天音、山﨑 天(櫻坂46)、
松井ケムリ
【2026年|118分|日本、フランス】
日本配給:TOHO NEXT、NOTHING NEW
小3の内気な少年である翼は、賑やかでクラスの人気者の暁太郎とひょんなことから親友になる。親密な遊びの世界に熱中した時代から、その後の30年に渡るふたりの人生が描かれるアニメーション作品。時間を自在に行き来し、こじれてしまった人間関係と複雑な心理状態を細密で写実的な映像で描写する演出力に世界が感嘆し、カンヌ監督週間のワールドプレミアを経たのち、オタワ国際アニメーション映画祭の長編グランプリを始め、重要映画祭の受賞を重ねている。
『エリ』(英題:Eri)
監督:矢野ほなみ
出演:モトーラ世理奈、南 琴奈
【2026年|12分|フランス、日本】
黒白模様の体を持つ乳牛のエリは、ある日牧場にやってきた茶色の乳牛サワを目にするやいなや、運命的に恋に落ちる。エリの想いは野を駆けまわり、天に舞い登り、星へと至る。この想いは、いつかあの人に届くだろうか…。アニメーション映画作家の矢野ほなみ監督による、巨大な愛が舞いながら色彩と融け合い、エモーションがうねるように躍動する短編作品。全編を通し一枚ずつ手描きで制作された、普遍にして崇高な愛の讃歌。
※矢野ほなみ監督短編集として上映
《上映作品》 染色体の恋人/骨噛み/ Bialystocks「はだかのゆめ」MV/泥川のこども(ティザー)ほか(合計 35 分)
★クロージング作品/観客賞受賞
『アイ・シー・ビルディングス・フォール・ライク・ライトニング(原題)』
(原題:I See Buildings Fall Like Lightning)
監督:クリオ・バーナード
出演:アンソニー・ボイル、ジョー・コール、ジェイ・ライカーゴ、ダリル・マコーマック、ローラ・ペティクルー
【2026年|109分|イギリス】 <2027年夏公開予定>
イギリスのバーミンガムで共に育った5人の男女の友人たちが30代となり、人生の岐路を迎える。経済的に成功したが結婚に失敗した者から、ドラッグ売人を辞めて更生しようとする者まで、多様な5人の生き方と関係性を見つめ、普遍的な友情のあり様を鮮やかに描くフィールグッドな後期青春群像劇。ケン・ローチを彷彿とさせる、バーナード監督の市井の人物に対する真摯なまなざしと、巧みなストーリーテリングが光る。
「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」概要
【日 程】 2026年12月5日(土)~~17日(木)
【会 場】 ヒューマントラストシネマ渋谷[アクセス]
【主 催】 監督週間(Quinzaine des Cinéastes/Directors' Fortnight)/
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
【共 催】 東京テアトル株式会社
【特別協力】三菱UFJフィナンシャル・グループ/株式会社ティー ワイ リミテッド
【協 力】 一期一会/東京彼女FILMS/金延宏明(ノブ・ピクチャーズ)/
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
★12月8日(火)19:00~|会場:東京日仏学院 エスパス・イマージュ
「カンヌ監督週間 in Tokio 2026」関連イベントとして、ジュリアン・レジ氏を迎え、特別上映(作品タイトルは後日発表)と、映画祭のプログラミングの極意に迫るディスカッションを開催します。
▼公式HP:https://www.cannes-df-in-tokio.com/
▼公式X: https://x.com/cannes_tokio
▼公式Instagram:https://www.instagram.com/cannes_tokio/
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