04 NOV

TBS×電通、コネクテッドTVでの広告効果調査スキームを共同開発

編集部 2021/11/4 12:00

株式会社TBSテレビ(本社:東京都港区)と株式会社電通(本社:東京都港区)は、コネクテッドTV(インターネット回線に接続されたテレビ端末)で利用が可能な民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」のテレビアプリ※1における配信広告の接触者に対するアンケート調査を可能にする広告効果調査手法を共同開発し、11月1日より運用を開始した。

コロナ禍以降のライフスタイルの変化で、テレビ機器のインターネット接続率は50%を超え、テレビ機器で動画配信サービスを利用するという機会が急速に増えつつある。例えば、TVerをテレビ機器で視聴するユーザーは、デバイスシェアにおいて20%を超え、既にPCのユーザー数を上回っている。こうした状況の中、動画配信サービス各社は、コネクテッドTVでの広告セールスに注力しその配信数は増加の一途をたどっている。

一方、コネクテッドTVの広告調査においては、広告配信数や配信効率の確認はできても、データ計測や接触レベルでのアンケートによる広告効果の調査は、技術的な問題からほぼ実施できないという大きな課題があった。

今回、2社が共同開発した調査スキームは、電通グループ独自のデータ基盤である「People Driven DMP®※2」と、「TVerテレビアプリ」への広告配信サーバーとを、オフラインとオンラインの統合マーケティング基盤「STADIA※3」のソリューションを用いてデータを連携。これにより可能になった高精度なコネクテッドTVでの配信広告接触推計に基づき、事前許諾した調査パネルに対しアンケート調査を行うことで、コネクテッドTVのこれまでの課題を解決できるようになった。

本調査スキームを活用した調査では、接触者の属性やブランド評価への効果検証など、クライアント企業の目的に応じて自由に調査項目を設定することが可能。実際に7月にTBSテレビで調査を実施した際には、コネクテッドTVで配信したTVer広告はPCやスマートデバイス(SD)で配信したTVer広告と同等の広告認知を得られたのに加え、「ブランド認知」「利用意向」「興味関心」といった態度変容において、PCやスマートデバイスの約150~225%と非常に高い広告効果も確認できた。

今後はクライアント企業に対して、こうしたコネクテッドTVでの広告効果に基づいた、より精度の高いPDCAの実施が可能になったと言えるだろう。

※1)民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」のテレビアプリ。TVerをはじめとして、コネクテッドTVでの視聴は動画配信サービス全体の成長をけん引。コネクテッドTVの再生回数はPCでの再生回数を抜くまでに急進。民放公式テレビポータル「TVer」は、民放各局が制作した安心・安全なコンテンツを完全無料で視聴できる民放公式の無料動画配信サービス。パソコン、スマートフォン・タブレット、テレビアプリで毎週約400 番組を放送終了後に無料で視聴ができるほか、過去に放送された人気コンテンツの配信やスポーツ等のライブ配信も多数実施している。

※2)People Driven DMP®は、PC やスマートフォン由来のオーディエンスデータと、テレビの視聴ログデータ(STADIA)、ウェブ広告接触データ、OOH 広告接触データ、ラジオ聴取ログ、パネルデータ、購買データ、位置情報データなどを人(People)基点で活用することができる、People Driven Marketing のデータ基盤。さらなる強化のために、People Driven パートナーシッププログラムを通じ、「メディア/コンテンツ」「デジタルプラットフォーム」「EC・購買」「パネル/メジャメント」「位置情報」などの各種パートナーと、データやテクノロジーの連携によるビジネス・アライアンスを推進している。

※3)STADIAは、テレビをはじめとする"オフライン"メディアと、スマートフォンやPC上の"オンライン"メディアのデータを統合し、より効果的なマーケティングを実現させるオンオフ統合ソリューション。2021年10月時点で約850万台のテレビの視聴ログデータと、約900万台のモバイル広告IDや約1.3億件のCookie IDのオーディエンスデータ規模を有している。

リリース