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読売テレビ、「ジェンダー」をテーマに第5回全社人権研修会を実施

編集部 2021/11/8 15:30

読売テレビは、11月8日(月)より、同社およびグループ会社の社員、協力会社スタッフなどを対象とした、動画視聴によるオンライン全社人権研修会を開催している。

この研修会は、人権に関する幅広い知識を得ること、理解を深めることを目的に一昨年より実施しており、これまで「西成問題」「同和問題」「LGBTQ」「人種問題」をテーマに開催されてきた。

第5回となる今回は、SDGs17の目標の中のひとつにもある「ジェンダー」をテーマに、明治大学情報コミュニケーション学部教授牛尾奈緒美氏を講師に迎え、「メディア企業における女性の活躍とダイバーシティ推進の意義」と題した講演が行われた。同日より3週間の期間内に、各自がイントラネットに設けられた特設サイトへアクセスし講演の動画を視聴するオンライン形式での研修実施となる。

フジテレビでアナウンサーとして活躍されたのち、退社後、MBA取得や博士課程を経て、明治大学で教鞭をとる牛尾氏は、メディアでの勤務経験、育児との両立、社会で受けた処遇など自らの体験も踏まえ、講演で「日本は、戦後の経済復興、高度経済成長でうまく機能した男性中心社会、女性は家庭で働く男性を支えるといった『性別役割分業』の“成功体験”から抜け出せていない。女性活躍がなかなか進まず世界的に後れをとる中、人権尊重や多様性を認める社会実現への責務を負うメディア自身が、内部から価値観をアップデートし、組織づくりやコンテンツ制作につなげてほしい」と語り、具体的な留意点として「過去の作品なども含め、ちょっとした性別による役割分担などの表現が、繰り返し流されることで必ずしも正しくない価値観の刷り込みにつながり、後世に再生産される可能性を知ってほしい」、「いま社会がどう変化しているかの感度を鋭くし、多様な『個』の強み・特性を敏感に感じ取るなど、自らの感性を大切にしてほしい」など、意識向上の必要性を説いた。

読売テレビでは、時代とともに変容する人権問題への意識を高めるため、今後もこの研修会を適時開催する予定だという。