19 OCT

NHK、スーパーハイビジョンカメラを搭載した火星衛星探査機「MMX」の打上げと撮影計画を発表

編集部 2026/10/19 16:30

NHKと国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同開発したスーパーハイビジョンカメラ(8K・4Kカメラ)を搭載する火星衛星探査機「MMX(Martian Moons eXploration)」が、2026年10月20日(火)、種子島宇宙センターからH3ロケット10号機で打上げられる予定だ。打上げを前に、今後の撮影計画の見通しが発表された。

MMXは火星の衛星の起源や火星圏がどのように形成・進化してきたのか、明らかにすることを目指す探査計画である。火星とその衛星「フォボス」と「ダイモス」を科学観測するとともに、探査機をフォボスに着陸させ、表面の物質を採取して地球へ持ち帰る「サンプルリターン」に挑む。

NHKは、火星圏に向かう探査機からの眺めや、火星への接近、フォボスへの降下・着陸など、MMXが挑むミッションを超高精細な8K・4K画像で記録する。取得した画像を映像化し、放送などを通じて広く伝えることを目指している。

■打上げ実施概要

打上げ予定日: 2026年10月20日(火)
打上げ予定時刻: 4時41分03秒(日本標準時、24時間表記)
打上げ予備期間: 2026年10月21日(水)〜2026年11月7日(土)
打上げ場所: 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場
打上げロケット: H3ロケット10号機

予備期間中の打上げ時刻は、打上げ日ごとに設定される。また、打上げ日時は、天候や準備状況などにより変更される場合がある。

■打上げ後の撮影計画

日程/撮影計画
2026年度-2027年度(予定):
【火星圏への往路】宇宙空間から星空など、最初の8K/4K画像を撮影予定。

2027年度-2030年度(予定):
【火星圈到着】火星およびフォボス・ダイモスの詳細観測にあわせて、フォボスへの着陸・地表・上昇を撮影予定。

2030年度(予定):
【火星圏離脱】探査モジュールの切り離しや、去り行く火星などを撮影予定。

2031年度(予定):
【地球への復路】徐々に近づく地球や、サンプルを収めたカプセルの放出を撮影予定。

■搭載された2台のスーパーハイビジョンカメラ

探査機の進行方向を撮影する8Kカメラと、側面方向を撮影する4Kカメラの2台が搭載されている。ロケット打上げ時の振動・衝撃や宇宙空間での過酷な環境に耐える設計となっており、JAXAの規定に基づく耐環境試験をクリアしている。
8Kカメラは、火星および火星衛星の高精細撮影やフォボスへの着陸時の撮影、4Kカメラは、フォボスへの着陸および着陸後の表面撮影などを主な目標としている。
NHKとJAXAは、火星と火星衛星を間近から8K・4Kで記録し、実際の飛行データなどと組み合わせて、MMXの探査の姿を臨場感のある映像として伝えることを目指している。

写真1 8Kカメラ
写真2 4Kカメラ

<スーパーハイビジョンカメラの諸元>

■8Kカメラ
・画素数:7,680×4,320画素(水平×垂直)
・画像データサイズ:約9MB/枚
・搭載位置:探査機の進行方向
・主な撮影目標:火星・火星衛星の高精細映像、フォボスへの着陸

■4Kカメラ
・画素数:3,840×2,160画素(水平×垂直)
・画像データサイズ:約4MB/枚
・搭載位置:探査機の側面方向
・主な撮影目標:フォボスへの着陸、着陸後のフォボス表面

■両カメラ共通
・撮影画角:水平65度
・撮影間隔:10秒
・画像データ形式:JPEG