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民放連、『東京2020オリンピック』民放テレビの取り組み概要と見どころを発表

編集部 2021/6/22 11:00

日本民間放送連盟(民放連)は、1年間の開催延期となっていた第32回オリンピック競技大会(2020/東京)が7月23日に開幕するにあたり、民放テレビの取り組み概要と見どころについて発表した。民放テレビ各系列では、これまで以上の放送・制作体制を組み、注目種目の生中継を中心に選手の活躍を伝えていくという。

総放送時間は大会前後の関連番組などを合わせ、過去最大の450時間超を予定している。民放地上波の主な取り組みと各系列で生中継を行う注目種目は、以下のとおり。なお、民放BSデジタル放送では、東京オリンピックで初めて、一部種目を4K生中継する予定。また、デジタル配信はgorin.jp/TVerで実施を予定しており、民放で生放送する競技は全て日本語実況・解説付きでライブ配信する予定となっている。

●毎日9時~23時までの長時間放送、23時からは「東京五輪 プレミアム」

大会期間中のほぼ毎日、地上波では朝9時前後(日によっては5時半)~夜23時の競技終了まで、民放5系列が日替わりで競技の生中継を中心とした長時間放送が行われる。1日の終わり23時からは、その日で最も注目された種目を中心に録画放送する「東京五輪プレミアム」を設定。仕事や学校でライブを見逃した注目種目も余すことなくもう一度伝える。

●日本選手の活躍が期待される注目種目を生中継

日本のお家芸、柔道では今大会で初採用の「混合団体決勝」などを編成。競泳では、「男子200mバタフライ決勝、女子200m個人メドレー決勝」「男子200m個人メドレー決勝」など、メダルが期待される種目を中継。陸上競技では2大会連続のメダルがかかる「男子4×100mリレー」が大注目。ボールゲームでは、北京大会以来の復活となった「ソフトボール決勝」とメダル獲得への天王山となる「野球ノックアウトステージA1位vsB1位」「サッカー女子予選第1戦日本vsカナダ」「サッカー男子予選第3戦日本vsフランス」などもお届け。注目の卓球は「混合ダブルス3決/決勝」「女子シングルス3決/決勝」「男子団体準決勝」などいずれも悲願のメダルに向けた熱戦を中継。最も金メダルの可能性が高いと言われるバドミントンでは、男子シングルスの「準決勝」「3決/決勝」などを余すところなく放送。大会後半ではレスリングの決勝や、札幌移転で注目される「女子マラソン」「競歩男子50km決勝」なども生中継。新種目のスポーツクライミング「女子決勝」や空手「女子形・決勝」も注目。

●地上テレビ各系列の見どころ

※各競技・種目の時間は東京オリンピック組織委員会発表の競技スケジュールであり、実際の放送時間とは異なる。

〇日本テレビ系列

―BMXフリースタイル男子パーク/女子パーク決勝―BS4K

日時 8月1日(日)10:10~12:45
19歳の中村輪夢(りむ)が登場。2019年には初のW杯年間王者に輝いた金メダルの有力候補。滞空時間の長いジャンプから繰り出す多彩な技で、新種目の初代王者を目指す。女子は2018年にW杯初優勝した大池水杜(みなと)。長身を生かした大技でメダル獲得なるか。

中村輪夢選手

―バドミントン女子シングルス3位決定戦・決勝―

日時 8月1日(日)20:30~23:00
リオ大会で奥原希望が銅メダルを獲得した女子シングルス。日本勢2大会連続のメダル、そして史上初の女子シングルス金メダル獲得が期待される。世界ランク3位・奥原希望、同5位・山口茜(6月時点)が世界の壁を打ち破り、頂上対決となるのか?

奥原希望選手

―レスリング女子フリースタイル57kg級3位決定戦・決勝―

日時 8月5日(木)18:15~22:10
リオ大会女子63kg級・金メダリストの川井梨紗子が出場。レジェンド伊調馨との激しい代表争いを制し57kg級の代表になった川井梨紗子が妹・友香子と姉妹ダブル金メダルの偉業に挑む。

川井梨紗子選手

―マラソン女子決勝―

日時 8月7日(土)7:00~10:15
2004年アテネ大会・野口みずきの金メダル以来、メダルから遠ざかっている女子マラソン。MGC優勝のニューヒロイン前田穂南、MGC2位の鈴木亜由子、そして2020年名古屋ウィメンズで優勝した「ラストシンデレラ」一山麻緒が札幌で世界に挑む。

―アーティスティックスイミングチームフリールーティン決勝―

日時 8月7日(土)19:30~21:20
日本はリオ大会で、デュエット・チームともに銅メダルを獲得。ロシア、中国、そして世界選手権3位のウクライナとのメダル争いが予想される。井村雅代HCのもとマーメイドジャパンが世界の舞台で舞う。

アーティスティックスイミングチーム

〇テレビ朝日系列

―陸上競技男子4×100mリレー決勝ほか―

日時 8月6日(金)19:50~22:55
桐生、サニブラウン、小池に続き、山縣亮太が東京オリンピック直前に日本最速9秒95の新記録を樹立。夢の“9秒台カルテット”でリレーを構成できるほど戦力は充実してきた。東京オリンピックのクライマックスを飾る一戦で、個の力を世界最高のバトンワークでつなぎ、悲願の金メダルを目指す。

リオ大会 4×100mリレー

―ソフトボール女子決勝―

日時 7月27日(火)20:00~22:30
2008北京大会、伝説に残る2日間413球を投げたエース上野由岐子は、燃え尽き症候群や打球直撃による顔面骨折を乗り越え東京オリンピックのマウンドに立つ。パリで再び除外されるソフトボール“オリンピック最後の夜”の決勝、宿敵・アメリカと完全決着での連覇達成なるか。

ソフトボール

―柔道女子52kg級/男子66kg級決勝―

日時 7月25日(日)17:00~19:40
東京オリンピック序盤の注目競技、柔道。“令和の巌流島”と呼ばれる壮絶な代表決定戦を制し、東京オリンピック代表の座を掴んだ兄・阿部一二三。その背中を幼い頃から追い続けてきた妹・阿部詩。東京オリンピックを象徴する“最強兄妹”がわずか30分の間で行われる運命の決勝で、柔道史上初の兄妹金メダル獲得なるか。

阿部詩選手と阿部一二三選手

―陸上競技競歩男子50km決勝―BS4K

日時 8月6日(金)5:30~10:00
日本が“金メダルに最も近い種目”50km競歩。2019年世界王者・鈴木雄介に、日本記録保持者・川野将虎、現日本王者・丸尾知司と世界トップ選手がそろう。今大会でオリンピック・世界選手権での実施が最後となる同種目の“有終の美”を日本初の金メダル、さらに表彰台独占で飾ることはできるか。

4×100mリレー:日刊スポーツ/アフロ ソフトボール:日刊スポーツ/アフロ 柔道:西村尚己/アフロスポーツ 競歩:毎日新聞社/アフロ

〇TBSテレビ系列

―サッカー女子予選第1戦日本vsカナダ―

日時 7月21日(水)19:30~21:30
地元日本開催のオリンピック、開会式の2日前に先行して行われるサッカー女子。メダル獲得を目指すなでしこジャパン、注目の初戦を中継する。チームを牽引するのはキャプテン熊谷、そして両エースの岩渕真奈、菅澤優衣香。さらに、今年1月にACミランに移籍した長谷川唯にも注目。2012年ロンドン大会では銀メダルを獲得したが、リオ大会はアジア最終予選で敗退し、オリンピックの切符を逃した。今大会5年前の悔しさを胸に、再びメダルを目指す。初戦の相手はカナダ。オリンピックではロンドン・リオと2大会連続銅メダル獲得の強豪。重要な一戦となる。

なでしこジャパン・高倉麻子監督

―柔道混合団体決勝―BS4K

日時 7月31日(土)17:00~19:40
東京オリンピックから新たに導入されることになった、注目の柔道混合団体戦。男子は73kg以下、90kg以下、90kg超、女子は57kg以下、70kg以下、70kg超の男女3選手ずつが出場し6人制で戦う。この種目、日本は世界選手権で現在4連覇中と向かうところ敵なし!今回のオリンピック全種目の中で最も金メダルの確率が高いと言われている。男子は大野将平、女子は素根輝ら、各階級に世界王者を有する日本は盤石の布陣で挑む。初代オリンピック王者となり「柔道王国」の実力を見せ付けるだろう。

大野将平選手

―野球ノックアウトステージ④グループA①vsグループB①―

日時 8月2日(月)19:00~22:00
北京大会以来3大会ぶりの復活となる野球。日本が金メダルを獲得したのは公開競技時代の1度だけ。2019年の世界野球プレミア12を制した稲葉監督率いる侍ジャパンにとって、東京オリンピックでの金メダル獲得は至上命題となる。そしてこの試合の対戦相手に予想されるのは、永遠のライバル韓国。金メダルを目指す上で絶対勝たなければいけない相手。激戦必至のこの戦いは見逃せない。

野球・侍ジャパン

―競泳男子200m個人メドレー決勝ほか―BS4K

日時 7月30日(金)10:30~12:10
日本競泳界のエースに成長した、瀬戸大也。2019年の世界選手権では個人メドレーで2種目(200m・400m)を制し、北島康介以来16年ぶりの2冠に輝いた。東京オリンピックでも200m個人メドレーを始め、複数のメダルが期待される。さらに、男子200m背泳ぎは、日本記録保持者のベテラン入江陵介に注目。ロンドン大会の銀メダルを超える、悲願の金メダルを目指す。

瀬戸大也選手

〇テレビ東京系列

―卓球女子シングルス決勝―BS4K

日時 7月29日(木)20:00~22:10
史上初の金メダルを狙う伊藤美誠と石川佳純に注目。伊藤は6月の最新の世界ランクで日本人過去最高の2位。8大会連続で同種目を制してきた中国勢とも互角以上の戦いを繰り広げており期待が高まる、石川は3度目のオリンピックで悲願のシングルスのメダルなるか。

伊藤美誠選手 張本智和選手

―卓球男子団体準決勝―

日時 8月4日(水)14:30~17:30/19:30~22:30
前回のリオ大会で銀メダルを獲得した卓球日本男子。その時のメンバーの大黒柱・水谷隼とファンタジスタ丹羽孝希に、18歳になる怪物・張本智和が新エースとして加わり、個の力では史上最強。前回を超える金メダル獲得へ、大一番の準決勝だ。

―空手女子形決勝―BS4K

日時 8月5日(木)17:00~21:40
相手との攻防を想定し、技の正確性や力強さ、表現力などで優劣を決める空手の「形」。全日本選手権7連覇、世界選手権も2度優勝している清水希容が登場。金メダルの行方は、最大のライバル・サンチェス(スペイン)との一騎打ちか。頂上決戦から目が離せない。

―スポーツクライミング女子決勝―BS4K

日時 8月6日(金)17:30~22:20
今大会から新種目として採用されたスポーツクライミング。スピード、ボルダリング、リードの総合成績で争われるこの種目は、世界選手権で銀メダルを獲得した野口啓代に大注目。競技人生の集大成として挑む最初で最後の大舞台、完登でオリンピック初代女王を目指す。

〇フジテレビ系列

―バドミントン男子シングルス3位決定戦・決勝―BS4K

日時 8月2日(月)20:00~23:00
今や日本のお家芸ともいえるバドミントン。男子シングルスは、2018、19年と世界選手権を連覇し、世界ランキング1位の桃田賢斗が登場。2019年には、国際大会で史上最多となる11勝を達成した絶対的エースが、日本バドミントン男子史上初となる金メダルをもたらす。

桃田賢斗選手

―卓球混合ダブルス3位決定戦・決勝―BS4K

日時 7月26日(月)20:00~22:10
東京オリンピックで新種目となる混合ダブルスは、卓球で一番早く金メダルが決定する。日本代表は20歳の伊藤美誠と32歳の水谷隼の年の差ペアが登場。同じ静岡県出身で息もぴったりの「じゅんみま」コンビが強豪中国ペアを撃破し、日本卓球史上初の金メダルを狙う。

水谷隼選手と伊藤美誠選手

―サッカー男子予選第3戦日本vsフランス―

日時 7月28日(水)20:30~22:30
53年ぶりのメダルを狙うサッカーU-24日本代表。堂安律・久保建英ら海外トップリーグで活躍するメンバーに、フル代表不動のキャプテン吉田麻也ほかオーバーエイジが融合。強豪フランスを相手に決勝トーナメント進出をかけた第3戦は激戦必至。

―競泳男子200mバタフライ決勝/女子200m個人メドレー決勝ほか―BS4K

日時 7月28日(水)10:30~13:05
メダルラッシュが期待される日本競泳界。大会5日目の注目は、男子200mバタフライと女子200m個人メドレー。3種目で代表内定をしている日本のエース瀬戸大也と、2017年世界選手権で同種目銀メダリストの大橋悠依。男女両エースのダブル表彰台に期待がかかる。

写真:バドミントン 桃田:長田洋平/アフロスポーツ
卓球 伊藤・水谷:アフロスポーツ
競泳 瀬戸:アフロスポーツ

※上記の中継種目は一部であり、他の種目についても放送を行う。
※中継種目および競技スケジュールは変更する可能性がある。

瀬戸大也選手