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コネクテッドTVにおける広告配信、マーケターが知っておくべきポイントを解説

編集部 2022/4/27 08:00

インターネットと接続しているTV、いわゆる「コネクテッドTV」が急速に普及しており、普及が進むとともに、スマートフォンやPCだけでなく、TVの大画面で動画を中心としたインターネットコンテンツを楽しむ人も多くなってきています。

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こういった状況に伴い、広告媒体としてのコネクテッドTVへの注目度も高まっています。本稿では、コネクテッドTV向けの広告配信について解説していきます。

■拡大する「コネクテッドTV」への広告配信

コネクテッドTVの利用者数の増加とともに、注目が高まる「コネクテッドTVへの広告配信(以下:コネクテッドTV広告)」。TVer社が、3月に発表したデータによると、TVerにおけるコネクテッドTVの再生数は昨年同月比の2倍、全体の再生数に占める割合は25%を超えるまでに伸長しているといいます。

その市場規模も年々拡大しており、株式会社AJAが2022年3月29日に発表した最新の調査によると、2023年には1000億円を突破すると予測されています。

出典元:AJA/SMN/デジタルインファクト

右肩上がりの成長を見せるコネクテッドTV広告の特徴は、何と言っても大画面のTVに映し出される映像を中心としたコンテンツに、運用型の広告が配信できることです。既存の放送波を通じて出稿するTVCMに比べて、より柔軟できめ細やかな広告出稿ができるようになりました。

そもそも、大画面のTV端末で視聴するコネクテッドTVの特性として、

●広告がスキップされにくい
●音声ありの視聴がされやすい
●家族や友人と一緒に観る人が多い
●ながら視聴されやすい
●長時間の視聴に向いている

といったことがあります。

つまり、TVCMとインターネット広告のいいとこ取りをしたのが、コネクテッドTV広告と言えるかもしれません。

では、コネクテッドTV広告ではどんなことができるのでしょうか? 少し詳しく見ていきましょう。

■「コネクテッドTV広告」の特徴は?

PCやスマートフォーンと同じように、純広告に加えて、運用型広告での買付が可能になる点が大きな特徴です。運用型広告で支持されてきた下記4点のような買付方法がTVでも可能になる、というのが注目を集めている大きな理由の一つになっているのです。

<1>オーディエンスターゲティングが可能
オーディエンスターゲティングがTVでも可能になる点が大きな特徴の一つです。PCやSPのように、興味関心やデモグラをベースにターゲットを選定し、“人”ベースで広告を配信していくことが可能です。ただ、コネクテッドTVの場合は、PCやSPにおけるDMP事業者のようなデータ提供者がほとんど存在していないので、ターゲティングをするためには、媒体社が保有する1stパーティーデータを広告配信の際に利用できることが前提条件になる点、注意が必要です。

<2>リアルタイムビディングが可能
リアルタイムビディング(=Real-Time Bidding:RTB)とは、日本語にすると即時入札のこと。インターネットの広告配信においては、掲載する広告をリアルタイムにオークション形式で入札、決定する仕組みを言います。コネクテッドTVにおいても、媒体側に用意された広告枠に対して、複数の広告主が入札し、落札した広告主の広告が掲載されます。

<3>即時性の高いレポーティング
広告配信の状況や効果等のデータの多くをリアルタイムで確認することがもできます。

<4>柔軟な設定変更
即時性の高いレポートを受け取ることによって、広告主はよりスピーディで効率的に広告の配信計画を立てたり、広告内容(クリエイティブ)の検討をしたりできるようになります。
 

■コネクテッドTV広告のターゲティング

このコネクテッドTV広告が持つ強みは、媒体事業者が持つ1stパーティーデータと組み合わせることで一層効果を発揮します。

たとえば、「TVer」のように地上波のTV番組を配信するサービスや、「Netflix」や「プライム・ビデオ(Amazon)」などのオリジナルコンテンツを配信するようなサービスにおいては、当該の媒体事業者が固有の視聴者データを有しています。

どのコンテンツをどのような属性のユーザーがいつ観ているのか? そのユーザーにどんな広告をどんなタイミングで配信するのがいいのか? 媒体事業者のデータを活用することで、精緻なターゲティングができるようになります。
 

■TVer広告の例

媒体事業者として固有の1stパーティーデータを持ち、精緻なターゲティングを可能としたコネクテッドTV広告の例として「TVer広告」があります。TVer広告では、媒体社として保有する豊富なオーディエンスデータに加え、コンテンツカテゴリなどの面ベースのデータもターゲティングの際に利用することが可能です。

また、「TVer広告」は、1stパーティーデータに加え、下記のような優位性があり、これらが売上を大きく伸ばしている要因になります。

民放の400番組以上、テレビ局のプロが作ったのコンテンツに配信可能
普段、TVをあまり観ない層にアプローチできる
ユーザーの実登録データ(性別、年齢、郵便番号)を活用
ユーザーの興味関心をフックに配信できる番組カテゴリーを指定できる
広告の尺も任意で設定が可能(6〜60秒)
広告動画の完全視聴率が高い
コネクテッドTVにおける高精度なターゲティングを実現

【関連記事】TVer広告、オークション形式で完全視聴ベースのCPCV課金を導入

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【連載.vol1】コネクテッドTVとは? その定義と仕組みをシンプルに解説