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コネクテッドTV、日本での普及率は?アメリカは82%と急速に増加

編集部 2022/5/27 08:00

「コネクテッドTV」のあれこれをお伝えしている本連載。第3回の本記事では、コネクテッドTVの普及率について取り上げます。

コネクテッドTVとはインターネットと接続しているTVのことで、そこでコンテンツを楽しむ人が増えてきているということを、繰り返し述べてきました。

【vol.1】コネクテッドTVとは? その定義と仕組みをシンプルに解説

【vol.2】コネクテッドTVにおける広告配信、マーケターが知っておくべきポイント

筆者の周囲でも、「地上波のバラエティ番組はリアルタイムで見て、面白かったシーンはTVerで改めて視聴する」「Netflixの韓国ドラマにハマって寝不足」「DAZNに加入してからというものヨーロッパだけでなく、Jリーグのサッカーも好きになった」などと、TV画面の利用方法が変化してきているという声が、この2、3年で特に聞かれるようになりました。改めて、TVといえばTV番組を観るものという概念がすっかり変わってきたと実感しています。

では、実際どれくらいの人たちがコネクテッドTVのサービスを利用しているのでしょうか。

■コネクテッドTV、日本の普及率はどれくらい?

TVのインターネット結線率を調べたデータがあります。インターネット結線率とは、TV端末が実際にインターネットに繋がっている割合のこと。インターネットに接続する機能があっても、繋がっていなければコネクテッドTV化しているとは言えません。

下のグラフは、ビデオリサーチ社の調査によるもの。2021年4−6月に全国の幅広い年代の人たちに自宅のTVのインターネット結線率をアンケートしています。

データは2015年からですが、年々、結線率が増加していることがわかります。この7年間で倍以上に増えました。その伸びはここ2〜3年が顕著ですね。2021年には50%を超え、半数以上がコネクテッドTVを楽しめる状態になっていることが分かります。

この調査では、TVがどのようにインターネットに接続しているのかも聞いています。その結果は下のグラフの通り。

TV本体を有線or無線で接続、TV接続機器(Apple TVやFire TV Stick、Chromecastなど)を有線or無線で接続のうち、最も多いのは「TV本体を無線LANで接続」でした。インターネットに接続できるTV本体が普及し、動画を中心にしたコンテンツを楽しめる環境が整ってきたことが分かりますね。

■若年層ほどコネクテッドTVを利用している

2021年にマクロミル社が実施した調査では、年代別のTVのインターネット結線率(=コネクテッドTVの利用率)が明らかになっています。

若い世代ほどTVをインターネットに接続していることが分かります。今後の接続意向も足し合わせると10代(18-19歳)でおよそ70%、20代で約65%と高い割合を示していて、コネクテッドTVが既に“魅力のある場所“になってきているのかなと思いました。

■日本を先行するアメリカの状況

では、海外はどうなっているのでしょうか? アメリカの状況について、ビデオリサーチ社の『ビデオリサーチダイジェストプラス』に掲載された【USAメディアレポート】コネクテッドTVはテレビ業界をどう変えるのか 行き着く先は、「見たいコンテンツ」と 「使いやすさ」から引用してみましょう。

アメリカにおける世帯内のコネクテッドTV保有率は、2011年の約30%から、2016年65%、2021年には82%に達しており、ここ10年で急速に増加。

日本よりもコネクテッドTVの普及が進んでいます。これはすなわち、日本でもコネクテッドTVがまだまだ拡がっていくことを示していると言えるでしょう。今後も順調に成長していくであろうコネクテッドTVのマーケット。次回は広告市場に着目してレポートします。

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