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「TVer広告」2023年の新機能、『TVer Biz Conference 2023』受賞社は? 〜TVer Biz Conference 2023レポート

編集部 2023/6/8 08:00

株式会社TVer(以下、TVer社)のオンラインカンファレンスイベント『TVer Biz Conference 2023』が、2023年4月27日に開催。民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」(以下、TVer)のサービス概況をはじめ、TVerにおける新たなタイアップ広告事例やTVer広告の開発ロードマップの紹介、さらに広告主や放送局の担当者らを交えたトークセッションなどが行われた。

この中から本記事では、株式会社TVer 広告事業本部 技術統括・矢部怜史氏による「TVer広告 開発ロードマップ」、2022年度「TVer広告」の売上に貢献した広告会社を表彰する「TVer Sales Awards 2022」の結果をレポートする。

■【TVer広告 開発ロードマップ】直接入稿・配信可能な「セルフサーブ機能」リリース、「TVer ID」でクロスデバイスなフリークエンシー制御にも対応

株式会社TVer 広告事業本部 矢部怜史氏

矢部氏は「TVer広告」の開発方針として、許諾済ユーザーデータ・コンテンツメタデータ・視聴データ等を利用した「ファーストパーティデータDMP」の構築と、これを利用したターゲティング・レポーティング、新しい広告表現による商品メニューの強化に取り組むと説明。さらに「TVer ID」のIDグラフ化(=ID同士の関係性を可視化)を行い、フリークエンシー制御、ターゲティング精度の向上や詳細なレポーティングの提供を図るという。

続いて矢部氏は、今年度ローンチ予定の商品として「セルフサーブ機能」「TVerサーベイレポート」「IDグラフ配信」の3つを紹介する。

「セルフサーブ機能」は、従来TVer側がマネージドサービスとして行ってきた配信設定に加え、広告会社が広告の入稿から配信、レポーティングまでを行うことが可能。さらに、TVerが保有するファーストパーティーデータを利用したターゲティング設定も可能となる。

「TVerサーベイレポート」は2022年度にリリースされた商品。インストリーム広告枠を用いてユーザーへ直接アンケートが行える。2023年度はさらなるアップデートとして、TVerが保有するデータを活用し、番組ジャンル・フリークエンシー別でのクロス集計・分析レポートを新たに提供する。

矢部氏はこの「TVerサーベイレポート」の使用例として、番組ジャンル別、フリークエンシー別それぞれの軸でブランドリフト値のクロス集計をデモンストレーション。実際のスマートフォンアプリ広告でのケースを取り上げ、「番組ジャンル別ではバラエティ番組で大きくプラスリフト」「フリークエンシー別では3回以上CMに接触した場合に大きくプラスリフト」といった分析結果を紹介した。

「コンテンツの特性と商材クリエイティブの表現、さらにはフリークエンシーによって広告効果が大きく変わることがわかりました。TVerではこうしたレポートをもとに、PDCAを回せる環境をご提供します」(矢部氏)

「IDグラフ配信」は、「TVer ID」から生成したIDグラフ(ID同士の関係性データ)を活用して広告配信が行える機能。これまで効果検証が難しかったコネクテッドTVでの広告配信においても、同一IDをたどって同じユーザーが使用するスマートフォン版TVerの広告枠にてブランドリフト調査を行うなど、デバイスをまたいだ捕捉が可能となる。

「デバイス単位のデータを統合し、クロスデバイスでのフリークエンシー制御が可能となるため、広告主様の大切なご予算を浪費することなく適切なフリークエンシーで視聴者へ広告を配信していくことが可能」と矢部氏。「すでにPoC(仕様検証)を完了し、現在レポーティングの開発を進めている」とし、「ご期待いただければと思います」と呼びかけた。

■【TVer Biz Conference 2023】株式会社セプテーニが2年連続「Gold Partner」受賞

続いて、「TVer Sales AWARD 2022」を発表。2022年4月から2023年3月にかけての「TVer広告」出稿金額をもとに、上位3位の広告会社を「Gold Partner」「Silver Partner」「Bronze Partner」として表彰した。

「Gold Partner」の株式会社セプテーニは、2022年に続いての2度目の受賞。動画広告市場の拡大とともにコネクテッドTVの活用が年々増加する中、社内の各領域におけるプロフェッショナルを集結した専門部署「コネクテッドTVラボ」を設けるなど、積極的なセールス体制が実を結んだ。

左からTVer 若生氏、Septeni Japan 本間氏

代表してトロフィーを受け取ったSepteni Japan株式会社 本間崇司氏は、「この1年、TVerの成長とともにしっかりとセールスを推進できた」とコメント。「コネクテッドTVは私たちとしてもかなり注力をさせていただいている領域」と語り、「引き続きTVerのみなさんと密に連携しながら、しっかりセールスしていきたい」と抱負を述べた。

Septeni Japan 本間崇司氏

続く「Silver Parner」はGroupM Japan株式会社、「Bronze Partner」は株式会社日本経済広告社(ADEX)が受賞。TVerアクセス直後に表示される広告枠「TVerエントランスAD」の売上1位に贈られる「ディスプレイ賞」は株式会社博報堂DYメディアパートナーズが受賞したほか、TVerの成長に貢献した「Best Growth Partner」としてアイプロスペクト・ジャパン株式会社が選ばれた。

アワードに選ばれた各社とTVerの間には、特別パートナープログラムが締結される。

■TVer若生社長「TVer広告は次のフェーズに」

TVer 代表取締役社長 若生伸子氏

最後に、株式会社TVer 代表取締役社長・若生伸子氏が挨拶。現在TVer広告で取引を行う広告会社数は244社、広告主数は656社にのぼり、広告セールスが堅調に推移していることをアピールした。

「これからもユーザーに選ばれるプラットフォームとして充実を図る一方、『TVer広告』自体も次のフェーズに入りたい」と若生氏。Amazon「Fire TV」シリーズへのリモコンボタン搭載など「ニーズに即したコネクテッドTV環境を整えていく」と語り、「ユーザーとのコミュニケーションを生かしつつ、各クライアントのグロース構築にいかに貢献できるかという視点でTVerとしての提案を増やしてまいりたいと思います」と締めくくった。