TBSがユーザー参加型WEBサービス「Catari (カタリ)」をローンチさせた理由
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TBSがユーザー参加型WEBサービス「Catari (カタリ)」をローンチさせた理由

編集部 2018/10/1 10:00

株式会社TBSテレビ(以下、TBS)は、9月10日より、テレビ・ラジオとインターネットユーザーとをつなぎ、新たなテレビ視聴・ラジオ聴取およびユーザーとの双方向のコミュニケーションを創出するソーシャルエンタメ情報メディア「Catari(カタリ)」をオープン。企画から開発、運営に携わる同社 メディアビジネス局 拡張領域事業部 中森卓也氏に、企画・開発経緯や目的、今後の展開についてうかがった。

■業界初の試み!「Catari」で実現する新たな双方向コミュニケーション

「Catari(カタリ)」は、テレビ・ラジオ番組の放送で扱った“使える話”や、番組に収まらなかった“こぼれ話”を記事で配信する、インターネットユーザーとテレビ・ラジオ放送との新たな接点を形成するサービスだ。既に、同社のようなインターネットを活用し、記事をベースとした取組みは他局でも行われているが、この「Catari」は、“カタリスト”と呼ばれる各分野に精通する専門家やクリエイター、同局アナウンサーが、記事に対するコメントを投稿する機能を展開している。加えて、そのカタリストの投稿に対し、ユーザーもコメントできる機能が搭載されており、放送局、あるいは著名なカタリストとそのような双方向コミュニケーションが取れるのは、業界初の試みと言える。

双方向コミュニケーションが取れるため、管理面でのリスクが懸念。これについて中森氏は「スポンサーや出演者、店舗等、多方面での注意を最大限図らなければなりません。しかし、守りに入るままでは放送局は変われない。今回のチャレンジは、相応の対策を打った上で実施している」と、十分な覚悟を持ちリリースを開始したとのことだ。

では、なぜ放送局がこのようなサービスを開始したのだろうか?

■視聴者×非視聴者×番組のコミュニティ醸成の場「Catari」

本取組みは2017年末に始動。2018年より開発がスタートした。中森氏は、当時の様子をこう語る。「昨今、テレビ放送後に番組の内容がインターネットニュースやソーシャルメディア等で話題になるという流れが増えています。それならば、放送局から主体的に“正しい情報”と選りすぐりの画像をリッチに発信していくことが大切だと考えました。そこに、知見のあるカタリストの目線で、また違った角度からの付加情報としての“語り”を起点に、ユーザー同士が繋がって意見交換ができるコミュニティの場になれば良いと願い開発が進められました。

番組宣伝のニュース記事だと思われてしまうと届きにくかったりする時代なので、情報を記事として配信することで“接点”を提供し、非視聴者の番組認知向上や興味喚起につなげると共に、視聴者×非視聴者×番組のコミュニティ醸成になれば望ましいです」と発言した。また、放送局があえてこのようなサービスを展開することに関しては「テレビとインターネットの親和性は非常に高いですから、補完し合う意味でも自局でメディア制作をすることに意義を感じています。放送局が運営する以上、フェイクニュースといった誤報も防げますし、二次利用だからこそさらに精度の高いものを提供しておりますので、信頼できるメディアとしてCatariを利用してもらいたいです」と述べている。

■「Catari」を起点にみんながつながる

一方、社内では、「Catari」のリリースによって、これまでとは違う動きが見られ始めている。例えば、「Catari」に掲載する記事の原稿チェックを社内で番組の担当者などにお願いする際、これまで接点のなかった部署同士のやり取りが頻繁になったり、新たな企画を打ち出す際にも垣根を越えた交流が生まれたりしているという。「番組とユーザーのハブとしてのCatariに留まらず、社内連携においてのハブとしても一役買っています。実はCatariの名称は、英語の“Catalyst(カタリスト)=刺激を与え、つながってゆく”から由来したものなので、あらゆる架け橋になり、巡回を作っていけるようなサイトになれるよう、今後も運用に励みます」とCatariの語源と役割について中森氏は語った。

■多方面に“つなぐ”存在から今後について

「Catari」がユーザーと放送局を“つなぐ”以外に、社内の垣根を超えた部署間を“つなぐ”存在になっていることは前述の通りだが、中森氏はさらに「テレビやインターネットに限らず、出版や映画など、さまざまなジャンルでオリジナル企画を提案していきたい。例えば、カタリストが出演する番組をインターネットで配信してからテレビで放送するといった企画も面白いと思う」と、これまでにないあらゆる取組みを検討中だ。

今後どのような新たな取組みが行われていくのか、ユーザーが増加し双方向コミュニケーションはどこまで盛り上がりを見せるのか、引き続き動向を見守っていきたい。

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