国産初のテレビドラマのフィルム原盤、61年ぶりに発見
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国産初のテレビドラマのフィルム原盤、61年ぶりに発見

編集部 2018/12/20 09:20

12月18日、国内で初めて収録・制作されたテレビドラマ(当時の呼称は「テレビ映画」)『ぽんぽこ物語』の原盤フィルムが、TBS子会社のTBSビジョンの倉庫で見つかった。

『ぽんぽこ物語』は、1957年11月11日~1958年2月22日(全75話)、月~土曜日に放送された10分間のテレビドラマで、国内で初めて自前で全編フィルム収録にて制作・放送された。子だぬきが人間に生まれ変わり、旅をするという物語で、屋外ロケ撮影も行われた。

主演は当時の少女スターである小鳩くるみで、脚本は「おふくろさん」作詞などで知られる川内康範。川内は、本作の直後に放送され国産テレビドラマの金字塔を打ち立てた『月光仮面』(1958年2月24日~1959年7月5日放送)を手掛けた脚本家としても知られる。

今回発見されたのは、全75話中71話分の原盤が入ったブリキ缶。ブリキ缶には16mmの映像フィルムのネガと音声フィルムが 1話分ずつセットで収納されており、番組名『ぽんぽこ物語』や放送局名(JOKR・現TBSテレビ)のほか、制作社名として「東京テレビ映画」(TBSビジョンの前身)と記されている。フィルムにカビや大きな傷などはなく、再生時のコンディションは良好とのこと。

実験・試験放送時代の1940年に生中継で放送された『夕餉前』(NHK)から17年の時を経て撮影された本作は、「日本最初の国産テレビ映画」という記述が一部資料にありながらも、フィルムの存在が見つかっていない「幻の作品」だった。「日本におけるテレビドラマ草創期の歴史」は下記にて紹介するリリース内で詳細にまとめられているが、今回のフィルム発掘は戦前・戦後のテレビドラマ史、ひいては、メディア史研究における貴重な発見となる。

■主演した鷲津名都江(70・芸名 小鳩くるみ)さんの談話

国産のはじめてのテレビ映画は『ぽんぽこ物語』ですといい続けてきました。発見されて本当にうれしいです。中身をみて、懐かしくしあわせです

■テレビドラマの歴史に詳しい中央大学 市川哲夫特任教授のコメント

映像も美しく、フィルムならではの豊かさがあり、よく完全に保存されていたと驚きます。『月光仮面』に先駆けた70数本を見ることができるというのは大変な価値があります。

なお、鷲津名都江(小鳩くるみ)さんが『ぽんぽこ物語』の映像に 61 年ぶりに再会する様子は、来年1月18日、TBS 『爆報!THE フライデー』(毎週金曜よる7時~放送)で放送する予定だ。

また、発見されたフィルムについては、補修した上でデジタルリマスタリングを急ピッチで進めており、来年夏、TBS ヴィンテージクラシックスのDVDとしての発売を目指す。

リリース

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