大泉洋とタカトシ司会、北海道テレビ6局同時生放送特番の狙い(後編)
22FEB

大泉洋とタカトシ司会、北海道テレビ6局同時生放送特番の狙い(後編)

テレビ業界ジャーナリスト  長谷川朋子 2019/2/22 09:02

北海道内のテレビ6局(NHK札幌放送局、北海道放送、札幌テレビ放送、北海道テレビ、北海道文化放送、テレビ北海道)は、2月23日(土)13時からに6局同時生放送特番『みんなで道フェス!2019』を送る。これはオール北海道で取り組む共同プロジェクト「One Hokkaido Project」の一環として実施するもので、これまでの経緯については前編でまとめた。「北海道を元気づけたい」という思いをもとに完全ジャックを試みる特番の狙いは何か? 引き続き One Hokkaido Project実行委員会事務局の電通北海道に話を聞いた。

大泉洋も参加する『私たちの道』、道内テレビ6局合同キャンペーン実施の理由(前編)

■大泉洋、タカアンドトシがメインパーソナリティーで送る『みんなで道フェス!2019』

北海道内のテレビ6局共同プロジェクト「One Hokkaido Project」は北海道命名150年を機に50年先の未来へ向け、「北海道のローカルテレビ局だからできること」を展開している。第一弾は北海道の新しい歌『私たちの道』(作詞・なかにし礼、作曲・蔦谷好位置)を制作し、楽曲の配信や北海道ゆかりの著名人が参加するミュージックビデオなどが公開された。これに続いて実施されるのが「夢」をテーマにした、6局合同制作の同時生放送特番『みんなで道フェス!2019』である。

道内テレビ6局のアナウンサー集合写真

放送日時は2月23日(土)午後2~3時の1時間。6局それぞれの放送波で同一の内容を放送するサイマル形式となる。司会に俳優の大泉洋、お笑いコンビのタカアンドトシを起用。北海道ゆかりの著名人や各局のアナウンサーらが出演を予定する。北海道の新しい歌『私たちの道』を生放送中に大合唱する企画が目玉になる。

司会を務める大泉は「北海道命名150年という記念の年に、若い頃からお世話になってきた北海道のテレビ局が一つになって同じ番組を放送するという、そのスペシャルな番組を、これまたあるようでなかった、タカトシと一緒に司会が出来るというのは、本当にうれしく、興奮しております。普段は決して一緒に画面に映ることのない、それぞれの局のアナウンサーの皆さんとともに、150年に一度のスペシャルな番組にしたいと思っております!」とコメントを発表。またタカアンドトシは「北海道命名150年の記念すべき特番に、僕たちが出演させてもらえることは、とても光栄です。命名200年の時にも呼んでもらえる様、頑張ります!その頃93歳ですが(笑)」と語っている。

司会の大泉洋、タカアンドトシ

今回の特番では6局合同で制作する番組ならではの企画も盛り込まれる。メインスタジオをNHK札幌放送局に置きつつ、6局各局が安平町や網走市などの中継パートを放送。また、道内に設置された6か所のお天気カメラを各局で振り分けて担当する。北海道民も番組に参加し、北海道全体で盛り上げる「お祭り感」が強調されていくことを狙う。さらに一般の北海道民をフォーカスした「どさんこたちの夢」などのVTR企画も予定している。

プロジェクト全体を企画・立案した電通北海道は番組を通じて「北海道を元気づけるきっかけ作りになれば」と話す。「北海道の顔とも言える大泉洋さんとタカアンドトシさんに司会を務めていただき、6局のアナウンサーの方々や各局のマスコットキャラクターも出演予定です。そして、道民の方々にも積極的にご参加してもらいたい。第一次産業を営む方々が夢を持って取り組んでいる姿や、北海道で暮らす学生たちに将来を語ってもらうコーナーも展開します」

6局合同で番組を制作することそのものも初。その上、生でサイマル放送するとあって、準備に余念がないことも明かす。「プロジェクトの中で制作、営業、技術などの部会形式で担当を割り振り、準備を進めています。北海道は天候に左右されることも多く、さまざまな面でケアしていくことも必要です。特番に向けて関係者が総力を挙げて取り組んでいます」

■賛同スポンサー11社、民放5局のCMは同チャンス、同クライアントで展開

話を聞いた時点では調整中の部分も多く、なかでも番組内に流れるCMについては慎重に取り扱われるようだ。プロジェクトに賛同するスポンサー数は11社に上り、23日の特番CM枠は完売状態。放送中、民放5局ではプロジェクトに賛同するスポンサーだけで同チャンス、同クライアントのCMがそれぞれ流れる予定である。ただし、いくつかの枠でCM前に各局のアーカイブを活用したお宝映像なるものが展開され、差別化も図るという。特番前日の2月22日(金)に放送される民放各局の情報ワイド番組では6局のアナウンサーによる特番PR隊が各局を循環し、お宝映像についても告知される。またNHKでもプロジェクトのキャンペーンPR映像を活用し、プロジェクトの集大成となる特番放送について紹介されている。

なお、番組の放送は北海道内に限定され、番組配信は今のところ予定していない。全国に向けた展開についての意向を伺うと、「全国にいらっしゃる北海道出身の方々にも関心をもってもらえるようなプロジェクトの展開を目指しています。メディアの方々にも幅広く取り上げてもらっています。公式ホームページやツイッターを通じて、情報発信は全国に向けて積極的に行います」と説明があった。

最後に改めて、NHKおよび民放5局、電通北海道、音楽イベント事業者のWESSを含めた全8社で構成される実行委員会で取り組むことによる期待される効果についても聞いた。

「テレビ6局の合同プロジェクトであるからこそ、多くの方に賛同いただくことができたと思っています。北海道の新しい歌『私たちの道』に続いて、今は2月23日の特番の成功に向けて集中しているところです。でも、今回の特番が放送されれば、それで終わりではなく、通過点にしていきたいという気持ちも実行員会メンバー全体で高まっています。また一体になって、実施することによって、テレビの力が試される場にもなっていると感じています。普段はライバル同士でもある各局がこうしたかたちで垣根を越えて、テレビ全体で取り組むことが今は求められる時代。北海道を元気づけるために、継続的に取り組んでいきたいと思います」


『私たちの道』MV

地域メディアの役割をいま一度考え直していくタイミングにもあるのだろう。継続的に取り組む具体案については現在のところ模索中ということだが、キャンペーンソングの広がりから既に6局合同で取り組むことに対する効果を実感している。さらに予定している特番では「One Hokkaido Project」の発展のかたちがみえてくることも期待したい。

【サイマル特別番組概要】
▽番組名:『みんなで道フェス!2019』
▽放送日時:2019年2月23日(土)予定 14時00分~15時00分
▽放送形態:全編 6局サイマル放送(生放送+VTR企画)
▽出演者:大泉洋、タカアンドトシ/NHK関根太朗・星麻琴、HBC堀啓知・金城茉里奈、STV福永俊介・大家彩香、HTB依田英将・高橋春花、UHB八木隆太郎・柴田平美、TVh小澤良太・磯田彩実/各局キャタクラーNHKどーもくん、HBCもんすけ、STVどさんこくん、HTB onちゃん、UHBみちゅバチ、TVhシロクマセブン ほか

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