地域の生活者には、マスであるテレビが効く!「ローカルならではのコミュニケーション」【VR FORUM 2019】
05APR

地域の生活者には、マスであるテレビが効く!「ローカルならではのコミュニケーション」【VR FORUM 2019】

編集部 2019/4/5 17:14

株式会社ビデオリサーチ(以下、ビデオリサーチ社)が、東京ミッドタウンにて開催した「VR FORUM 2019」(2月13日、14日)より、14日に行われた「地域とテレビ①ローカルならではのコミュニケーション」をレポート。担当したのは、業界では“さとなお”の名で知られる、精鋭のコミュニケーション・ディレクター佐藤尚之氏。同氏によると、動画配信やSNSといったデジタルメディアは期待値が高い中、違った視点から“テレビの力”について言及した。

■デジタルメディアに触れない人も意外と多い日本

そもそも日本人のネット利用はどのような状況か、佐藤氏はさまざまなデータで解説した。インターネットのトラフィックは、2000年以降急速に増加し続け、2010年には、ついに1ZBに迫る勢いに。ちなみに1ZBとは、世界中の砂浜の砂の数に匹敵するとのこと。

さらに2020年には、35ZBに達する試算。つまり、世界中の砂浜の砂の35倍の情報がネット上に溢れることになり、「ここまで情報が多いと、露出を増やしても、話題化しても、届いたり覚えてもらったりする可能性は低い」と佐藤氏は推測。ネットを活用する人へのデジタルメディアからのアプローチの難しさを語った。

しかし、ネットを活用する人はまだいい。日本は、実は情報が溢れているネット空間にアクセスしない人がいることも、佐藤氏はさまざまなデータを用いて説明した。日本の総人口は約1.2億~1.3億人で推移しているが、そのうちのインターネットサービス利用(検索含む)は、約5,200万人(2014年、ニールセン社調べ)とのこと。これによると日本の約7,500万人が、インターネットに触れない生活を送っていることになる。

さらに、人口あたりの検索数を都道府県で比較すると、東京だけが突出しており、あとは軒並み、東京の約半数となっている。「何か気になったらすぐ検索、というのは東京だけ。東京は“別の国”であり、日本のマイノリティと考えたほうがいい」と佐藤氏は指摘する。

■地域の生活者には、マスであるテレビが効く

また、“バズ”らせて話題づくりに活用されるSNSだが、18歳以上の日本のユーザーのうち、ヘビーユーザーは22%の990万人。この990万人によるSNS利用時間のシェアが82%に達するという。要は、“バズ”っても、日本の人口約1.2億人のうち、伝わるのは990万人。残りの約1.1億人に伝わるのは難しいと語った。

デジタルネイティブと言われる10代についても、日本はネット利用が少ないという。その傍証として佐藤氏は、OECD加盟国以外を含む世界72カ国約54万人の15歳の生徒に対し、「宿題にネットを使うか?」など、さまざまな項目でデジタル利用度を調査したデータを紹介。日本の15歳は世界最低クラスの利用度であることが示されていた。

このほかさまざまなデータをもとに、デジタルマーケティングの限界を説く佐藤氏。逆に、「デジタルで積極的に情報を得ない人は“受け身”のため、マス広告が効く」と語る。

これらを踏まえ、クライアントが地域の生活者をターゲットにしているなら、テレビにCMを流すのが最適解と提言。「“地域”ではテレビは圧倒的に効く」と力強く締めくくった。

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