映像メディアの価値を映す Screens

TVISION INSIGHTS株式会社（以下TVISION）は、2022年1月クールにおける、CMクリエイティブランキングTOP20を公開した。同ランキングは、2022年1月3日〜4月3日までの期間中、コア視聴層（男女13〜49歳）がよく見たCMクリエイティブで、500GRP以上出稿された15秒と30秒のCM全928本を対象に作成された。

CMクリエイティブランキング【2022年1月クール】概要

特に印象的なのが1位となった日清食品『カップヌードル「PRO カプヌのプロ 売れてる」篇 30秒』と、3位、5位に入ったアコム「最強女将」「和尚女将」のCM。思わず見入ってしまう面白味や独特な組み合わせが、多くの視聴者を惹きつけたようだ。またそのほかのCMも、クスッと笑えるコミカルな要素や、タレントの魅力が引き立つアップ映像、ついつい口ずさんでしまう音楽など、全体的に視聴者の感情に何かしらのポジティブな変化が起こる要素が含まれているCMが上位にランクインした。

また、キャラクター設定やシーン設定が独特で世界観に統一感があり、ストーリー性の高いシリーズものが多かったことも、今回のランキングの特徴のひとつで、上位20CM中9CMがシリーズもののCMだった。シリーズとして好感を持たれたCMは、新作CMが出た際も「あ、あのCMの新作だ！」と、意識的に目線が向きやすい傾向があることが推察される。

＜シリーズCMでランクインしたもの＞
アイフル：「最強女将」篇、「和尚女将」篇
Pokemon LEGENDS アルセウス「第2弾」篇
サムライマック「新年を迎えるサムライたちへ」篇
アコム「侍ビッグ3～ウィンタースポーツ」篇
LINE公式アカウント「角田オーナーのキャンセル対応」篇
バレンタインジャンボ宝くじ「ジャンボ兄ちゃん モテちゃった」篇
SMBCモビット「Butler～女子旅 #4・豊臣秀吉」篇
スズキ ソリオ ハイブリッド「アミューズメントパーク」篇
マネードクター「続・歌詞」篇

1位のCMは何秒目に特によく見られた？

今回のCMクリエイティブランキングで1位になった『カップヌードルCM「PRO カプヌのプロ 売れてる 篇」30秒』は、アニメーションは動画クリエーターの「はじめまして松尾です」、音楽は眉村ちあきがそれぞれ担当。独特の歌とアニメーションで構成されており、インパクトのあるCMになっている。

TVISION独自の分析によると、同CMで一番見られたのは24秒付近であることがわかった。画面はヒヨコとネズミのアニメーションからカップヌードルPROのアップに切り替わり、眉村が「おいしさそのまま」と歌うシーンで、直前の「高タンパクパク、高タンパク質」から次にどんな歌詞が来るのかを楽しみに、視聴者の注目が集まったことが考えられる。

■クリエイティブスコア（Cスコア）とは？

Cスコアは、クリエイティブを評価するためのTVISION独自の指標。例えば、Cスコアが150のクリエイティブAと100のクリエイティブBがあったとき、放送された番組の影響を除くと、クリエイティブAはクリエイティブBの1.5倍注視されたと評価できる。