1位は東宝のアンダーニンジャ「雲隠くん」篇!REVISIO、3月度「テレビCMアテンションランキング」を公開
編集部
テレビCMアテンションランキングイメージ画像
家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンの「注視」を測るREVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、2025年3月に放送されたテレビCMを独自の「アテンション(注視)データ」で分析し、視聴者の視線をくぎづけにしたテレビCMのランキングを公開した。
■テレビCM「アテンション」ランキングとは
地上波関東キー局で放送されたテレビCMを対象に、クリエイティブの評価指標「Cスコア(クリエイティブスコア)」を基に作成。Cスコアが高いほど、アテンション(=注視)を獲得していた(視聴者の目線を画面にくぎづけにしていた)CMであることがわかる。
▼3月のテレビCMアテンションランキング資料
https://attention.revisio.co.jp/l/1010172/2024-09-22/2csp1

■トップは東宝 アンダーニンジャ「雲隠くん」篇

1位を獲得したのは東宝 アンダーニンジャ「雲隠くん」篇だった。そして2位も同じく東宝 アンダーニンジャ「イベント」篇。いずれもフジテレビのみで放送されたCMで、長尺(60秒)かつ出稿量も多かったため印象に残っている視聴者も多いのだろう。
『アンダーニンジャ』は、「週刊ヤングマガジン」(講談社)にて連載中の花沢健吾による漫画が原作の映画。映画の公開は1月24日だったが、広告主によるフジテレビへのCM出稿控えが影響してか、3月中にも多くの告知CMが放送されることとなった。興行収入は4月4日時点で15億近くまで伸びる(映画『アンダーニンジャ』公式【大ヒット上映中】Xアカウントより/https://x.com/underninja_mv/status/1908082526159269966)など、大ヒット作となっている。
4位にランクインしたマグミット製薬 マグミットK「マグミット腸活体操」篇15秒にも注目が集まった。王林とサンリオの人気キャラクター・シナモロールが浜辺で歌い踊る姿が可愛らしく、視聴者をくぎづけにした。商品名と効果(便秘に効く)を、テンポの良い歌でうまく訴求しており、視聴者を飽きさせない演出で高いアテンションを獲得することができた。
■今月のピックアップCM:ACジャパン むすびえ「こども食堂は、あなた食堂。」篇
月間ランキング4位にランクインしたこちらのCM。俳優の松重豊が初めてこども食堂を訪れて、みんなで一緒にご飯を食べながら「こども食堂ってこんなところ」を体験するCMだった。こちらもフジテレビへのCM出稿控えの影響で、フジテレビでの放送が目立った。
▼公益社団法人ACジャパン公式サイト/こども食堂は、あなた食堂。(支援キャンペーン)
https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_05.html
同CMを毎秒Cスコアの波形データで確認すると以下の通り。

【アテンションポイント】
▼冒頭
リズミカルな声掛け⇒女声ナレーションで「こども食堂ってどんなとこ?」とリズミカルに問いかけることで、視聴者の注意を引くことに成功し注視を獲得。
▼8秒まで
松重豊のセリフ⇒ゆったりしたテンポ感が「間延び感」に繋がってしまったからか注視が一時下落傾向に。
▼9-18秒
テンポの良い会話⇒スタッフや子どもたちと松重豊の会話形式でテンポよくCMが進んだことに加え、松重豊の温和な雰囲気がこども食堂の温かみのある空気感を醸成できたからか、注視を回復・維持することができた。
▼22-24秒
キャッチコピーの斉唱⇒「こども食堂は、あなた食堂」とこども食堂にいる人たちが元気よく斉唱することで、ゆったりとしていたテンポ感のCMにメリハリが生まれたからか注視が増加した。
CM全体を通して注視を集めるポイントがいくつもあった。一時、注視が離脱傾向となるシーンもあったが、アテンション獲得に有効な演出が要所に散りばめられていたことで、終盤までしっかり視聴者をくぎづけにすることができた。
■テレビCMの効果を最大化する「しっかり視られるCM」とは

テレビCMを制作する際、多くの人が直観と経験を頼りにしているはず。このような制作方法では、パフォーマンスの再現性や確実性に不安が残る。
REVISIOは、14万本以上のCMのアテンションデータを蓄積しており、「CMの視られる要素」と「視聴者に視られるためのCMづくり」のノウハウを持っている。