配信時代の変容を映す 新Screens

大学生向け学習管理SNS「Penmark」を運営する株式会社ペンマーク（以下、ペンマーク）と、デジタルサイネージを活用した新しい広告メディアを提供する株式会社エニアド（以下、エニアド）は、全国のPenmarkを利用中の学生600名を対象に、「【2025年度版】Z世代広告調査レポート」を共同で実施した。

本調査では、Z世代が「見てしまう広告」の長さについて深掘り。その結果、全体の4割以上が「15秒前後」の広告を見てしまうと回答し、「6秒以内」と合わせると約65％が15秒以下の短尺広告に高い関心を示すことが判明した。

一方で、「1分以上でもOK」と回答した学生はわずか12.2%にとどまり、Z世代の間に、長尺広告への敬遠傾向が強く見られることが明らかになった。この結果は、スマートフォンネイティブであるZ世代が、短時間で多くの情報に触れる「ながら見」を日常としている情報接触態度を如実に表しており、今後の広告戦略において、コンテンツの短尺化と情報密度の向上、そして「スキップされない」ための工夫が不可欠であることを示唆している。

URL：https://corp.penmark.jp/news/20251021
出典：Z世代広告調査レポート2025。ペンマークと株式会社エニアド共同調査

■調査概要

調査名：【2025年度版】Z世代広告調査レポート
調査対象：Penmarkを利用中の全国の学生
有効回答者数：600名
調査期間：2025年9月1日～9月7日
調査方法：自社インターネット調査

■調査サマリー

Z世代の半数近くが「15秒前後」の広告を見てしまうと回答し、「6秒以内」と合わせると、短尺広告への高い嗜好性が明確に示された。長尺広告（1分以上）を許容するZ世代はわずか12.2%にとどまり、情報過多な現代において、広告に費やす時間の選別が厳しくなっている傾向が見られる。

この結果は、Z世代の「ながら見」という情報接触態度と、瞬時に価値ある情報を判断し、不要なものをスキップする情報リテラシーの高さを示唆している。

■回答結果

「見てしまう広告はどのくらいの長さですか？」という設問に対し、Z世代の大学生の回答は以下の通りとなった。

■総括・考察

今回の調査結果から、Z世代が広告に求める「長さ」と「質」に対する明確な嗜好性が浮き彫りになった。全体の約65%が15秒以下の広告を見てしまうと回答したことは、彼らが日常的に利用するTikTokやYouTubeショートなどの短尺動画プラットフォームの影響を強く受けていることを示唆している。

彼らは常に膨大な情報に晒されており、その中で瞬時に自分にとって価値のある情報かどうかを判断し、必要なければ迷わずスキップするという、非常に効率的かつ選別的な情報接触態度を持っている。

長尺広告が敬遠される傾向にあるのは、単に「飽きる」からだけではない。彼らは限られた時間の中で最大限の情報を得たいという欲求が強く、「無駄な時間を使いたくない」「ながら見でも理解できる」といった、タイパ（タイムパフォーマンス）を重視する価値観が根底にある。

このようなZ世代に対して、旧来のテレビCMのような一方的な長尺広告では、もはや効果的なアプローチは困難であると言える。

広告主は、Z世代のこの特性を深く理解し、広告戦略を根本から見直す必要がある。単に動画を短くするだけでなく、最初の数秒で強いインパクトを与え、彼らが瞬時に「自分ごと」として捉えられるようなクリエイティブ、そして「ながら見」でもメッセージが伝わるような工夫が不可欠。例えば、デジタルサイネージを活用した広告では、場所や時間帯、そしてターゲット層の行動パターンに合わせたコンテンツの最適化が求められる。

ペンマークとエニアドは、Z世代のインサイトに基づいた効果的な広告戦略の立案をサポートする。特に、エニアドが提供する「xAdbox」は、デジタルサイネージを通じて、ターゲットに最適化された短尺コンテンツを、彼らが自然と情報に触れる「場」で提供することを可能にする。

これにより、広告が「スキップされるもの」ではなく、「見てしまうもの」へと変化し、Z世代とのエンゲージメントを最大化する新たな広告体験を提供できると確信しているという。