映像メディアの価値を映す Screens

株式会社毎日放送（MBS）が昨年12月に製作、放送したテレビ番組『1万人の第九2020つながろう今』が、一般社団法人日本映画テレビ技術協会による「第74回（2020年度）映像技術賞」において、音声、編集の2部門で受賞した。

「1万人の第九」は例年、大阪城ホールに1万人の一般合唱団が集い、ベートーヴェンの第九を大合唱する催し。38回目を迎えた2020年は新型コロナウイルスの感染拡大という困難に直面する中、15分のレッスン動画84本を配信した「リモートレッスン」や、前年の映像から制作したカラオケをもとに自撮りした歌声を寄せてもらう「動画投稿」、さらには徹底した感染対策により開催にこぎつけ、番組は困難を乗り越えていく様を交えて放送された。

今回のダブル受賞は、佐渡裕総監督の「分断された人、国、世の中が一つになることで苦悩の先に歓喜が待っている。第九はそれを謳いあげている。今年こそどんな状況下にあっても一万人の第九はやらなければいけない」という決意を受けて、「動画を投稿してくださった1万人を超える参加者の歌声を、ひとり残らず無人のホールに響かせてみせる」という強い思いで番組制作に携わったスタッフの熱意が高く評価されたものと受け止めているとのこと。

受賞作品は日本映画テレビ技術大賞（経済産業大臣賞）にノミネートされ、11月10日に東京都内で表彰を受ける予定。受賞番組の概要等は下記の通り。

【番組概要】1万人の第九2020つながろう今
2020年12月19日（土）午後4時00分～午後4時54分放送
【受賞内容】第74回（2020年度）映像技術賞
■音声部門田中聖二（当社総合技術局制作技術センター）
■編集部門露口三郎（当社総合技術局制作技術センター）

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