読売テレビ、松田社長が記者会見「FYCSでテレビ局の枠を超えた新しいビジネスを」
編集部
読売テレビ放送株式会社(以下、読売テレビ)の代表取締役社長 松田陽三氏が、9月24日の記者会見で記者からの質問に対し、以下のように回答した。
■読売中京FSホールディングス株式会社(FYCSHD)について
4月に福岡放送、読売テレビ、中京テレビ、札幌テレビによる認定放送持株会社FYCSHDが設立され、さまざまなシナジー効果を上げるプロジェクトが進行している。
番組コンテンツの分野では、4月と6月にFYCS4局のアナウンサーがプロ野球の地元球団を応援する企画を放送した。また6月にはtimeleszがMCを務め、地元では有名でも地元以外では知られていないような興味深い話を4局の視聴者に届ける『未来人に残したい!ふるさとタイムレスカプセル』を放送した。
他にも新規ビジネスの立ち上げや技術面での協力など、さまざまな分野でプロジェクトが同時並行的に進行している。経営基盤を強化し、スケールメリットを拡大するだけでなく、各局が単独ではできない新しい事業に乗り出し、テレビ局の枠を超えたビジネスを展開することを目標に、積極的に進めていきたい。
■企業アライアンス「YORIMIRAIヨリミライ」について
地方の自治体や地場産業、地域の人々を支援する企業の集まりとして、企業アライアンス「YORIMIRAI」が8月に発足した。読売テレビは事務局4社のうちの1社で、イベント企画での貢献や、地域で課題を抱える自治体・団体と課題解決を目指す企業・団体とのマッチング、さまざまな企業とチームを作るまとめ役としての機能などが果たせるのではないかと考えている。
FYCSHDも「YORIMIRAI」に参加している。FYCSHDとも連携し、日本テレビ系列のネットワーク局も含め、各地域で協力できることがあれば取り組んでいく。
■『ダウンタウンDX』の終了について
読売テレビの看板番組であり、32 年もの長期間にわたり番組を支えていただいたダウンタウンの2人には感謝の言葉しかない。2人の掛け合いの面白さが番組の最大の売り物で、お笑いの世界に新しい風を吹き込み、ひとつの時代を築き、32年間疾走してきた番組だと思っている。
■『す・またん!』9月末で終了と番組の見直しについて
15年半続く朝の番組『す・またん!』は、チャレンジングなコーナーが盛りだくさんの番組で、出演者もスタッフもがんばってきた。一方、2022年から5年をかけて、全ての番組をリニューアル、もしくは、ゼロベースで見直す、という方針を出した。今年で4年目を迎え、その動きが大詰めを迎えつつある状況だ。
番組は時代の空気を反映する。当社は視聴率が好調な時代が長く続き、守りの姿勢に入っていた感があったため、いったんリセットして、もう一度新しくチャレンジしようという動きになっている。
■大阪・関西万博について
万博はテレビ局にとって利益を上げるためのものではなく、関西が盛り上がり、多くの人たちに楽しんでもらえればいいと考えている。関西経済は比較的好調であり、活況が続いてくれればありがたい。
■今期の業績について
上半期は順調に推移している。前期は第1四半期が厳しい数字だったので、その反動増によるプラスもあるが、通年でも期待できるのではないかと考えている。