朝日新聞、YouTubeチャンネル『囲碁将棋TV-朝日新聞社-』開設5周年!有料メンバーシップが本格始動
編集部
同時視聴者数が4万7千人を超えた第83期将棋名人戦七番勝負第5局(藤井聡太名人―永瀬拓矢九段戦)=2025年5月
株式会社朝日新聞社が運営するYouTubeチャンネル『囲碁将棋TV-朝日新聞社-』は10月、開設5周年を迎えた。囲碁・将棋の対局や、記者会見のライブ、棋士のインタビューなどを配信。現場を知る新聞記者が手作りで立ち上げた「記者発のメディア」として、現場ならではの空気を視聴者と共有する姿勢が、600万人とも言われる囲碁・将棋ファンに支持されている。いまでは再生回数1億3千万回、チャンネル登録者数も12万人を超えた。
2025年2月には有料制のメンバーシップを導入し、絵文字動画など限定のコンテンツを通じて、視聴するファン同士が交流できる場を提供している。
■記者が手作りしたメディア
囲碁の中継は日本棋院の映像をもらいスタート。将棋の中継は当初、iPadだけを使って盤面も映し出せない中継だった。視聴者のニーズを取り込みながら、社内外から協力を得て、盤面をリアルタイムで届けたり、AI(人工知能)による形勢判断の数値を画面に取り込んだりできるようになった。
解説の聞き手は主に文化部に所属する数人の囲碁将棋担当記者が務めている。現局面を棋士たちに尋ねる様子を配信することで、コミュニティの中で記者のファンがうまれている。
■中継した主な対局
2020年10月:チャンネル開設、渡辺明名人(当時)就位式をライブ配信(18日)
2021年1月:独自の対局中継開始(第79期将棋名人戦・順位戦 斎藤慎太郎八段―佐藤康光九段戦、12日)
2022年6月:将棋対局中継にAI評価値を導入(第81期将棋名人戦・順位戦 永瀬拓矢王座―豊島将之九段戦、9日)
2022年11月:囲碁中継で同時接続1万人超(第47期囲碁名人戦第7局 井山裕太名人―芝野虎丸九段、3日)
2024年2月:チャンネル登録者数が10万人を突破(29日)
2025年5月:第83期将棋名人戦七番勝負第5局(藤井聡太名人―永瀬拓矢九段戦、31日)同時視聴者数が4万7千人超
■中継映像が進化(将棋)
5年間の歩みの中で、中継画像にはさまざまな要素が加わり、進化した。
(右上)2021年1月28日:数手ごとに棋譜を挿入して盤上を再現
(左上)21年7月7日:中継ブースで現局面を人力で再現することで、リアルタイムに盤上を中継
(左下)21年11月16日:リアルタイムに更新するデジタル盤面を中継に採用
(右下)22年6月9日:AIによる評価値表示が加わる
■囲碁でも
(右上)2020年12月14日:日本棋院が提供する映像を借りて中継スタート
(左上)21年11月11日:初めて独自で囲碁中継を実施
(左下)22年7月4日:盤面が見やすくなるように画面のレイアウトを変更
(右下)25年9月12日:天井カメラの映像を採用した名人戦中継