ビデオリサーチ、テレビ×デジタルの効果最大化に向けたデジタルソリューション【VR FORUM 2018】
編集部
株式会社ビデオリサーチは3月1日、東京ミッドタウンにて「VR FORUM 2018」を開催。生活者のデジタルシフトが進む中、今回で3回目となる同フォーラムの大テーマを「TV×Digital NEXT Stage」とし、テレビメディアを取り巻く環境変化を、どのように捉えて対応していくべきかについて、テレビ・デジタル・広告会社それぞれの視点から熱い議論が展開した。
このフォーラムは2部構成で行われ、第2部のテーマを「デジタルマーケティングの今とビデオリサーチのデジタルソリューション」とする中、今回は前半となる「ビデオリサーチのデジタルソリューション」について、同社 デジタル推進局 データデザイン部の岩城靖宏氏(写真トップ)の登壇の模様をお届けする。
冒頭、岩城氏より、同社で考えるマーケティングファネルについて図式化したものを提示。
続けて、デジタルマーケティングに取り組む企業に、その背景や課題についてインタビューした6分程の映像が紹介された。
前半では、「デジタル広告の透明性」や「ファネルをていねいにつないでいくことはデジタルでも重要」、「複数のプラットフォーム間の広告効果測定が容易ではない」、「メディア特性をうまく組み合わせるのは大事」、「顧客を深く知り、最適なおもてなしをしたい。一人ひとりをもっと詳しく把握したい」、「テレビやデジタル周りの効果を最大化していくための有効なデータ提供が必要」といった各企業からの様々な意見が挙げられ、以下3点に課題がまとめられた。
これに対し岩城氏から、課題解決に向けた同社での取組みについて報告。まず、デジタル広告の透明性については、「テレビCMについては規制が行き届いているため、広告表示環境の計測の必要なし」とする一方、デジタル広告については、「コンテンツに規制がされていなかったり、1つの画面に複数の広告表示がなされたりなど、不正インプレッション問題等々、広告価値毀損の対策を打つ必要があった」とし、同社ではMRC(Media Rating Council:メディア調査会社の監査や認定審査を行う米国の業界団体)の認定を得ている複数社と連携し、ベリフィケーションの計測に加えて、ビデオリサーチグループ保有の効果測定パネルと照合することで、プロフィール把握やブランドリフト調査のソリューションを追加することが可能であることが報告された。
続くテレビ×デジタルの施策では、同社開発の『VR CUBIC』を活用。これは、テレビ・パソコン・スマートデバイス(スマートフォン/タブレット)の接触状況をログベースで測定することで、各メディアの到達や重なりや導線だけでなく、実際のコンテンツ接触者の詳細なプロフィールが明らかになるものとなっている。岩城氏は、「テレビとデジタルの組み合わせで効果を最大化するためのプランニングデータとしてVR CUBICを提供していく」とした。
参考:http://www.videor.co.jp/solution/marketing-data/vr-cubic/index.htm
また、横断的なコミュニケーションの課題に対しては、「テレビCMとデジタル広告による効果を最大化するプランニングを行うためには、実態を捉えた効果測定に基づくPDCAが必要」とし、媒体をまたいでデジタル広告のリーチを計測できるニールセンのDARを活用、「VR CUBICまたはAD Value PanelとDARの組合せから、テレビ接触のみ、デジタル接触のみ、そしてテレビとデジタル両方接触者といったセグメント別のブランドリフト調査が可能となる」と伝えられた。
また、横断的なコミュニケーションの課題に対しては、「テレビCMとデジタル広告による効果を最大化するプランニングを行うためには、実態を捉えた効果測定に基づくPDCAが必要」とし、媒体をまたいでデジタル広告のリーチを計測できるニールセンのDARを活用、「VR CUBICまたはAD Value PanelとDARの組合せから、テレビ接触のみ、デジタル接触のみ、そしてテレビとデジタル両方接触者といったセグメント別のブランドリフト調査が可能となる」と伝えられた。
そして話題はVTR後半で語られた各企業の課題に移り、岩城氏はそれを以下2点にまとめた。
これに対して岩城氏は、「インタビューで共通・根底にあったのは、お客様に寄り添い続けるための『顧客理解の深化』であった」こと、そして「更なるデータ活用によりその実現、発展を目指したい」との言葉をいただいたとコメント。
その一環として同社がはじめたのが、様々なデータ統合技術を用いて、お客様が保有するデータとビデオリサーチが保有する豊富なデータを統合することにより顧客理解を深められるようにするソリューション、『VR LINC(Video Research Logical Integration for New Communication)』。そして、2018年4月2日より、データサイエンス事業に特化したビデオリサーチグループの新会社「株式会社Delta Values(デルタバリューズ)」を設立することを発表。代表は岩城氏が務めることが告げられ、データ統合ソリューションVR LINCと新会社Delta Valuesにより、データ活用による企業の事業支援を一層推進していく」と伝えた。
そして終盤に差し掛かり、話題は同フォーラム2週間前に発表されたニールセンとTrue Dataの資本業務提携について触れ、「将来的にはビデオリサーチのテレビ視聴データ(VR CUBIC)、ニールセンのデジタル接触データ、True Dataの購買データを繋げることで、個人レベルのメディア接触から購買に至るまでのショッピングジャーニーがもっとはっきり見えてくるのでは」とし、「みなさんと議論しながらマーケティングに役立つものを作っていきたい」と抱負を語った。
最後に、現在の同社とパートナー企業によるマーケティングファネルのカバー図が紹介され、「最近では顧客のファン化に向けた、事業主のオウンドメディアである自社サイト訪問者のプロフィール分析も行っている」とコメント。
「様々な提供企業と連携して、みなさんとたくさんの会話をして、マーケティング活動に求められるデータを提供できるようにしていきたい」と会場に向けたメッセージで発表は終了した。