メディア総接触時間は過去最長!デジタルメディアが初の全体シェア過半数
編集部
博報堂DYメディアパートナーズは28日、2018年度の「メディア定点調査」を発表した。
「メディア定点調査」は博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が行っている、生活者のメディア接触の現状についての定期調査。2006年から実施されている。
■2018年度調査結果概要
・デジタルメディアの接触時間の増加により、メディア総接触時間は過去最高の396.0分
・デジタルメディアが全体に占めるシェアは50.4%。初めて1/2を超え、過半数へ
・メディア接触は「メディア接触の中心がテレビである世代」、「デジタルメディアである世代」、「その両方を器用に使い分ける世代」の大きく3つに分かれる
■デジタルメディアの接触時間の増加で、メディア総接触時間は過去最高の396.0分

2018年のメディア総接触時間は過去最高の396.0分(1日あたり/週平均)。昨年より18.0分の増加となった。伸びが顕著だったのはデジタルメディアで、「携帯電話/スマートフォン」の接触時間が103.1分と、初めて100分を超えた。「携帯電話/スマートフォン」(12.9分増)、「パソコン」(7.3分増、7年振りに増加)、「タブレット端末」(4.9分増)がそれぞれ昨年度から視聴時間が伸長した。一方で、「テレビ」「ラジオ」「新聞」は視聴時間が減少した。
■デジタルメディアが全体に占めるシェアは50.4%。初めて1/2を超え、過半数へ

メディア総接触時間におけるデジタルメディア(「パソコン」「携帯電話/スマートフォン」「タブレット端末」の合計)のシェアは50.4%となり、調査開始以来、初めて過半数に達した。シェア拡大をけん引しているのはモバイル(「携帯電話/スマートフォン」と「タブレット端末」の合計)で、そのシェアは合わせて33.6%と1/3を超えた。
■メディア接触は「メディア接触の中心がテレビである世代」、「デジタルメディアである世代」、「その両方を器用に使い分ける世代」の大きく3つに分かれる

性年代別の調査結果からは、「メディア接触の中心がテレビである世代」と、「デジタルメディアである世代」、そして「その両方を器用に使い分ける世代」の大きく3つに分かれるという結果が見えてきた。メディア総接触時間の上位2つである「男性20代」と「男性60代」を比べると、前者は接触時間の大半をデジタルメディアに費やしており、逆に後者はテレビをはじめとした従来のメディア環境をそのまま利用している。一方で、男女ともに30代はデジタルメディアと従来のメディアを満遍なく使い分けている傾向も見て取れる。また、特定の性別の、特定の世代がとびぬけてメディア接触の機会が少ないということはなく、なにかしらのメディアに長時間接触していることも本結果からわかった。メディア利用のかたちは世代ごとに異なっており、単一のメディアから全世代に向けたメッセージを送ることは難しく、特定の世代に向けたメッセージを送る場合もより効果的に届くメディアを選ぶ必要があると言える。