NHK、戦後81年の夏に向け「戦争と平和」に向き合い続ける関連番組を放送
編集部
戦後81年となる2026年の夏。ウクライナや中東をはじめとする国際情勢はなお緊張が続き、世界はいまも予断を許さない状況にある。NHKでは、戦争の記憶と教訓に改めて向き合い、日本が歩んできた戦後の軌跡をたどるとともに、いまを生きる一人一人が未来への手がかりを考えるきっかけになる番組が、さまざまな切り口で放送される。
※番組タイトル・放送時間は変更になる場合があります
【NHK 総合】NHKスペシャル「無言の証言者 〜原爆ドーム・世界遺産登録までの攻防〜」
8/6(木)夜10:00-10:45
30年前、世界遺産に登録された「原爆ドーム」。いまでは核兵器がもたらす惨禍の象徴として誰もが知る存在だ。しかし、原爆ドームが世界遺産として登録されるまでに、幾多の困難があったことはあまり知られていない。見るだけで苛烈な被爆体験を思い出させる一方で、この惨禍を後世に伝えなければならない…被爆者は、相反する感情を乗り越え、ドームの保存・登録に向けて動いた。しかし、原爆投下の正当性を主張してきたアメリカが立ちはだかる。そのアメリカと対じした日本も当初は、対米配慮の観点から登録に向けた動きをちゅうちょしていた。いかにして原爆ドームは、負の遺産として登録されるにいたったのか? 番組では、政府内に残された機密資料をひもとくとともに、日米の関係者や被爆者などへの取材から世界遺産登録への道のりを描き、“無言の証言者”が背負い続ける「戦争」の現実をみつめる。
【NHK 総合】NHKスペシャル「知られざる核危機 ハルペリン文書の警告」
8/9(日)夜9:00-9:54
広島・長崎への原爆投下以降、初めて核戦争の寸前に至ったのは、これまで1962年のキューバ危機とされてきた。しかし、実はその4年前の1958年に起きた第2次台湾海峡危機において、アメリカは核兵器の使用に突き進もうとしていたことが、近年公開された機密文書によって明らかに。アメリカの政治学者、モートン・ハルペリン氏が60年前にまとめた600ページにのぼる報告書には、この事態に対じした米軍幹部による核攻撃の想定が具体的に記されていたのだ。軍や政府は、どのように核使用へと傾斜していったのかー。番組では、ハルペリン文書に加え、当事者たちへのインタビューなどから、知られざる核危機の“真相”に迫る。
【NHK 総合】NHKスペシャル 「少女たちの戦争 ~読み継がれるクラス日誌~」
8/15(土)夜10:00-10:49
戦後80年が過ぎた今、私たちはどうすれば戦争体験を継承していくことができるだろうか? 東京の東洋英和女学院中学・高校は、学校に保管された膨大な史料を活用して、戦争と平和を考える授業を始めた。生徒たちは、80年以上前に先輩たちがつづったクラス日誌や動員日誌などの記述をたどりながら、戦時下の日々を追体験していく。太平洋戦争の開戦前、賛美歌と和やかな雰囲気に包まれていた学校は、戦争が長引くにつれ、不穏で緊張感に満ちた空気へと変化していった。勤労動員が始まると、生徒たちは学校内外の工場に通い、軍事物資の製造などに従事。授業は徐々に減っていった。1945年4月〜5月、東京大空襲を上回る焼い弾が降り注いだ山の手空襲により、数多くの市民が命を落とし、学校周辺は焼け野原となった。学校では今も、クラス日誌を続けている。戦時下の体験を同世代の目線からたどった現代の生徒たちは、何を考え、どんな言葉を残すのだろうか。
【NHK 総合】NHKスペシャル「硫黄島の白い旗」
8/16(日)夜9:00-9:49
太平洋戦争末期、アメリカ軍の星条旗がひるがえった島として知られる硫黄島。砲弾が飛び交う島で、部下の命を救おうと死を覚悟して「白旗」を振った日本軍の士官がいた? 故・水木しげる氏がマンガに描いた“秘話”をアニメとドキュメンタリーで追う。
硫黄島に殺到したアメリカ軍およそ6万に対し、守る日本軍は2万あまり。降伏を禁じられた日本の将兵は、張り巡らせた地下ごうに身を隠しながら徹底抗戦し、アメリカ軍に大打撃を与え、全員戦死したとされた。最後の突撃に参加し、胸を撃たれる重傷を負ったのが、日本海軍陸戦隊の西大條中尉(当時)。傷ついた部下に「君たちは十分に戦った。生きる権利がある」と語りかけ、白旗を掲げながら、戦場に進み出たと言われている。しかし、西大條中尉の行為を「裏切り」と考えた日本軍将校によって、射殺されたとも伝わる。この逸話を、海軍士官で西大條の親友だった兄から聞かされた水木しげる氏は、3度マンガに描いている。今回の取材で、アメリカ軍の報告書にも、日本軍の白旗の記述があることがわかった。死ぬことを求められた極限の戦場で、ひるがえった「白い旗」。そこにはどんな思いが込められていたのかー。水木氏のマンガ「白い旗」をアニメ化するとともに、ドキュメンタリーで西大條の姿を追い、戦場で交錯した生と死の実像を見つめる。
【NHK 総合】映像の世紀 8K映像で描く第二次世界大戦 2K版
7/27(月)、8/3(月)、10(月)、17(月)夜10:00-10:59
(1)熱狂 1937-1940 / (2)収奪 1941-1942 / (3)敗走 1942-1944 / (4)地獄 1944-1945
昨年夏に放送した「映像の世紀 高精細スペシャル ヨーロッパ2077日の地獄」に、太平洋戦争の映像を新たに加え、4回シリーズで第二次世界大戦の全貌を伝える。ヨーロッパとアジアの戦場がいかに結びつき、ドイツと日本の運命がどう交錯していったのか、立体的に構成していく。ドイツ怒とうの快進撃、それに乗じた日本の東南アジア進出、ノルマンディー上陸作戦に臨む新兵たちの恐怖、特攻隊の若者たちの死の覚悟、ヒトラーの生前最後の映像に図らずも記録された激しく震える手・・・。高精細映像によって人類最大の悲劇を追体験する。
【NHK 総合・BSプレミアム4K】特集ドラマ「手塚治虫の戦争」
8/12(水)夜10:00-11:13
1973年、会社の倒産と連載打ち切りでどん底に転落した漫画家・手塚治虫。創作への自信を失いかけた彼の脳裏によみがえるのは、戦時中、漫画だけを支えに生きた少年時代。その記憶を『紙の砦』として描き始める。1945年の大阪。主人公・大寒鉄郎は、戦火の中でも漫画家になる夢を諦めず、仲間たちと青春を駆け抜ける。二つの時代を交錯させながら、手塚治虫が漫画に込めた思いと創作の原点を描く。
【出演】高良健吾、原田琥之佑、野内まる、久野渚夏、山田健人、岡崎体育、田中哲司 ほか
【NHK Eテレ】ETV 特集 「二重被爆―知られざる150人の記憶―」
8/1(土)夜11:00-11:59
広島と長崎、二つの地で原爆に遭った「二重被爆者」。投下後の“入市被爆”も含めると、その数は150人を超えるという。“最も不運な人々”などと世界でも知られるが、最新調査から被爆者たちの多くが造船関係者だったなど、いくつもの共通点が浮かび上がってきた。人々はなぜ、あの惨禍を2度も体験せねばならなかったのか。戦争末期の追い詰められた日本。翻弄された二重被爆者たちの知られざる実態に、証言と資料から迫る。
【NHK Eテレ】ETV 特集 「“切り捨てられた”被爆者 在韓被爆者の81年」
8/8(土)夜11:00-11:59
81年前、広島・長崎に投下された原子爆弾。当時日本の植民地下にあった朝鮮半島出身の多くの人たちも被爆、うち2万人が現在の韓国に帰還したとされる。しかし彼らは戦後長く、日韓両政府から支援を受けられぬまま、貧困や差別、病に苦しみ続けた。近年、機密解除された文書から、日本政府がいかにして被爆者の間に線引きを行っていたのか、詳細が明らかになってきた。国家のはざまで翻弄された在韓被爆者の戦後をみつめる。
【NHK Eテレ】ETV 特集 「戦争の時代と東京大学 ~平賀譲から南原繁へ~」
8/15(土)夜11:00-午前0:14
太平洋戦争中の東大総長・平賀譲の膨大な資料がデジタルアーカイブ化され、戦時下の東大の実像が明らかになった。戦艦大和建艦への道を開き、海軍造船中将だった平賀。1938年、総長に就任すると「平賀粛学」により経済学部の内紛を収束させ、第二工学部を新設して海軍との連携で戦争を支えていく。政府が卒業の繰り上げを図ろうとすると「大学の意義を失墜する」と文部大臣に要請書を送ったが、学徒出陣で多くの若者が戦場で命を落とした。一方、「平賀粛学」を大学の自治から批判した南原繁。戦後最初の総長となると、民主社会と新日本の再興を訴え教育改革に取り組む。専門化を推し進めた結果、軍の台頭を許した反省から、「教養」を重視し4年制大学の礎を築いた。平賀と南原、二人の東大総長の演説をドラマで再現。アカデミズムと戦争について考える。
【NHK Eテレ】あしたは8月6日じゃけぇね ~平和の声が届く部屋 in 広島2026~
8/5(水)夜10:00-10:59
1945年8月5日、広島に原爆が落とされた日の前夜。広島の空には満天の星が輝いていた。人々の変わらぬ日常があった“あの夜”に心を寄せながら、全国から届く「平和の声」に耳をすませる。MCは広島出身の段原瑠々氏(Juice=Juice)とシンガーソングライターのHIPPY氏のふたり。段原氏の被爆ピアノの弾き語りのほか、俳優・富田望生氏が「1945年の広島の女学生の日記」を紹介する特別コーナーも予定されている。
【NHK Eテレ】天才てれびくんgrow × ドラマ「手塚治虫の戦争」てれび戦士がドラマ出演!SP
8/9(日)午後4:30-5:00
特集ドラマ「手塚治虫の戦争」主演の俳優・高良健吾氏、原田琥之佑氏から、「戦時中の子どもとしてドラマに出演してほしい」とミッションを受けた、てれび戦士のユウユ(小6)とヒトミ(小5)。大喜びの2人だったが、手塚治虫の漫画や大阪空襲の資料から「戦争」を知るにつれ、その残酷さと悲惨さに言葉を失っていく・・・。ドラマ撮影現場では、美術、メイク、軍事指導など、普段は見られない舞台裏のプロフェッショナルたちの仕事から、臨場感をもって「戦争」を実感する2人。緊張のなか迎えた本番、ユウユとヒトミは「空襲から逃げ惑う子ども」を演じきることができるのか。てれび戦士たちの挑戦を通して、さまざまな視点から戦争を考える。
【NHK Eテレ】ハートネットTV「戦後81年 障害者の沖縄戦 〜忘れられた"痛み"を思う〜」
8/10(月)夜8:00-8:29
81年前の沖縄戦。障害のある人たちはどんな苦難を強いられたのか? 沖縄出身の映像作家、奥間勝也氏が貴重な資料や縁のある人を訪ね、“忘れられた痛み”と向き合う。
【NHK BS】BS スペシャル「Mapping GAZA 破壊の全貌と占領の行方」
7/30(木)夜11:25-午前0:24
停戦発効後も攻撃が止まず、死者7万人を超えたガザ。厚い壁の向こうで何が起きているのか? 世界最先端の調査機関と連携し、衛星画像やOSINTデータを1枚のデジタル地図に統合。可視化されたデータと市民や元兵士の貴重な証言から、民間人の犠牲もいとわない大規模爆撃の実態や「ガザの恒久支配」へ向かうイスラエルの戦略に迫る。
【NHK BS】BS スペシャル 「国を守る ~アメリカ軍需産業の若者たち~」
8/20(木)夜11:25-午前0:24
いまアメリカの軍需産業で地殻変動が起きている。大企業が独占してきた兵器開発に若きベンチャーたちが斬新なアイデアと技術を基に参入。妨害電波をかいくぐるドローン、画期的な新素材の砲弾など、戦争の形態を変えかねない兵器が次々と出現している。「国を守る」という若者たちの思いは、軍事の世界に何をもたらすのか。
【NHK BS】BS スペシャル 「絶望の先に光はあるのか ~開高健が見たベトナム戦争~」
8/27(木)夜11:25-午前0:24
人間は平和を望みながらなぜ争うのかー。その問いを胸に半世紀ほど前、ベトナムの戦場に飛び込んだ日本人がいた。作家・開高健。近年公開された直筆の手紙には戦場のリアルと矛盾、その自問がつづられていた。開高が見た戦争の実相と人間の正体とは。統一から50年を迎えたベトナムを再訪。案内役は開高を敬愛する作家の角田光代氏。
【NHK BS・BSプレミアム4K】特集ドラマ「笹まくら」
8/8(土)夜9:00-10:29
戦時下の日本。「徴兵忌避」という国家への反逆を選んだ青年・浜田庄吉は、決死の逃避行を生き延び、辛うじて終戦を迎える。しかし20年後、平穏に暮らす彼の前に再び立ちはだかったのは、“過去の大罪”を糾弾する社会からの刃だった。博覧強記の文人・丸谷才一の60年前の原作を秋之桜子の脚色、森山未來の主演で鶴岡慧子が監督し初映像化。国家間の軍事的緊張が現実味を帯びる時、人は何を選び、どう生きるのか。一人の男の選択を通して、現代に鋭い問いが投げかけられる。
【出演】森山未來、川栄李奈/青木柚、堀田真由/駿河太郎、瀬戸康史、松尾諭、鈴木砂羽、酒向芳、石橋凌 ほか
【NHK AM】毒蝮三太夫×高校生 “平和”と“いのち”を考える
8/6(木)午前9:05-9:55
今年90歳になった毒蝮三太夫氏。歯に衣着せぬ語り口で、いまもラジオ中継を担当する人気者だ。そんな毒蝮氏は、昭和20年5月、東京の城南地区(品川区や大田区など)が被害にあった空襲を経験した。そこで何を見て、何を感じたのか。令和の高校生に自らの経験を伝えるとともに、どうすれば平和が実現できるのか、語り合う。
【NHK AM】広島原爆の日ラジオ特集 弔われない命の声
8/6(木)夜9:05-9:55
広島湾に浮かぶ似島(にのしま)には、原爆投下後に臨時野戦病院が設けられ、約1万人の被爆者が運ばれ、多くの人が亡くなった。広島大学平和センターの嘉陽礼文氏は、この島で遺骨発掘をたった一人で続けている。これまでに100以上の骨片を探し出してきた嘉陽氏は、「生きていた人の存在を認めたい」と土を掘り続ける。被爆81年の夏、遺骨発掘の現場に密着した。
【NHK AM】長崎原爆の日 ラジオ特集 〜いま、語り直す被爆者の人生〜
8/9(日)夜8:05-8:55
「被爆者なき時代」の入口に立つ私たちは、81 年前の出来事から何を学び、どう受け継ぐのか。映画監督・石川慶 さんをゲストに迎え、亡き父の被爆証言を家族の視点で語り直す被爆 2 世・小峰英裕さん(52)の活動や、原爆に翻 弄された人生を語る被爆者・森貴美子さん(86)の証言を通して、記憶を現代へつなぐ「語り直し」の意味を考える。
【NHK AM】あの日々の“声”を聴く ~アーカイブが伝える「人々は『戦争』をどう語ったのか」~
8/11(火・祝)夜8:05-8:55、9:05-9:55
終戦直後の番組で、“戦争を経験した世代”が語った戦前・戦中・戦後の日々とは? その時、彼らは何を思ったのか? NHKアーカイブスに収蔵された番組に残る人々の肉声を通して、当時の日常、リアルな思いや感情を、時間を超えて共有。リスナーからのお便りも交えて当時と今を“声”でつなぎ、平和について再認識する。
中継番組
「令和8年 広島平和記念式典~広島平和記念公園から中継~」
8月6日(木) NHK 総合:午前8:00~(8:55)
NHK AM:午前8:00~9:00
※この日の総合テレビの連続テレビ小説「風、薫る」は、15分前倒しして午前7:45から放送します。同様に、AMのまいにち朗読「ラジオも秀吉! 新書太閤記」は、午前5:40から放送します。
「令和8年 長崎平和祈念式典~長崎市・平和公園から中継~」
8月9日(日) NHK 総合:午前10:45~(11:50)
NHK AM:午前10:55~(11:45)
「全国戦没者追悼式」
8月15日(土) NHK 総合:午前11:50~午後(0:05)
NHK BS:午前11:50~午後0:25)
■NHK ONEでは、「戦争と平和」に向き合う番組をまとめて配信
上記のうち、総合・Eテレで放送する番組は、NHK ONEで放送と同時配信されるほか、見逃した人のために放送終了から1週間配信が行われる。
「戦争と平和」について深く知り、多面的に考えるきっかけとなるよう、関連する番組をまとめたプレイリストも用意されている。
また、AMで放送する番組は「NHK ONE らじる★らじる」で放送と同時配信され、聴き逃した人のために放送終了から1週間配信される。
関連番組は NHK オンデマンドでもご覧いただけます
NHKオンデマンド:https://www.nhk-ondemand.jp/