テレビとネット、未来の関係性を考える<テレビ朝日×Twitter対談(後編)>
19MAR

テレビとネット、未来の関係性を考える<テレビ朝日×Twitter対談(後編)>

編集部 2018/3/19 09:00

株式会社テレビ朝日(以下、テレビ朝日)の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』(毎週月~金、8:00~)が、2017年の平均視聴率で、時間帯の民放トップを記録した。同番組がTwitterなど積極的にネットを活用した番組づくりを進めていることについて、前編で紹介したが、今回は、引き続き同番組のチーフプロデューサー小寺敦氏(写真 右)と、Twitter Japan株式会社のTwitter Client Solutions メディア&エンターテインメント業界担当の高橋習治氏(写真 左)を迎え、今後のテレビとネット(Twitter)の関係性について話を聞いた。その模様を紹介する。

■テレビとインターネット、これからの関係性は?

――インターネットの普及により、生活者のメディア接触は多種多様に。動画配信など、放送局のネットサービスも年々増えていく中、テレビとネットの関係はこれからどうなっていくのか? 放送局×ネット事業者(Twitter)の立場でそれぞれ気になっていることについて聞いてもらった。

小寺氏:質問したいことは、いっぱいありますね(笑) インターネット事業をやられている方からみて、テレビや新聞のメディアの未来像はどんなものなのか、聞いてみたいです。ネットが出始めたころ、広告がどんどん奪われるという話もありましたが、Twitter上には、今もテレビの話題が大量にツイートされています。

私は、“テレビがなくなった段階でネットは衰退する”と考えていますが、一方で昔みたいに“テレビ”も王様気分でいられない時代だということも理解しています。この両者はうまく共存するのでしょうか。あるいは、合体してまったく違うメディアになるのでしょうか。どんなふうに感じられていますか?

高橋氏:僕もその意見に近い感覚を持っています。Twitterではテレビ番組に関連するツイートがかなり多いです。番組放送中のツイート数はもちろんですが、昨年末にTwitter上で発表した「#Twitterトレンド大賞」の結果をみると、番組名や番組で取り扱われたキーワードなど、テレビが一次情報として発信したものが多くランクインしていました。

#Twitterトレンド大賞 2017の受賞例

このように、テレビの情報を受けた話題がインターネットで広がることは多く、テレビとインターネットは決して対立構造ではないと思っています。昔はテレビの画面だけを見ていたと思いますが、今はテレビを見ながらも、手元にはスマートフォンがあって、アプリを立ち上げて番組に関するツイートをしたり検索したりという行動が増えています。

また、未来がどうなるかは分からないですけど、確実に言えるのは視聴体験が変化していくということです。

そういう意味では、テレビとインターネットの関わり方は、もっと深くなっていくのかなという感じもします。小寺さんから見て、テレビとインターネットの未来はどう感じていらっしゃいますか?

小寺氏:個人的には、正直、これからの道が見えないところに入り込んでいると思っています……。例えばテレビの画面の横にツイートの文言が出てくるというのは、おそらく簡単にできると思いますが、テレビ視聴の仕方が変わっているうえで、どういうメディアが生き残っていくのかは見極めなければなりません。

テレビとインターネットがうまく合体するのか、それぞれが巨大化していって自分たちが独自で運営するようになるのか、どちらかに人気が出て視聴者に支持されるものになるのか、それともどちらかが力が弱まるのか……。このような状況をしっかりと見据えて、いざという時に生き残れるようにしないといけないですね。

出所:総務省 平成29年版情報通信白書、スマートフォン社会の到来 図表1-1-3-3

――総務省が発表した「平成29年版 情報通信白書」スマートフォン社会の到来では、先進的な使用事例としてミレニアル世代(20代)の端末利用傾向をまとめており、「テレビを流し見しながら、スマホでSNSのチェック」という結果を見てもテレビとTwitterの愛称の良さは感じられるが、これは日本特有の現象なのだろうか?

データ:Twitterを使うのはどんな時? 自宅でくつろぎながら、66%
データ:Twitterを利用する時間帯 = 在宅時間が高くなる

■日本のTwitterとテレビの高い親和性

小寺氏:日本でのTwitterの有効性は非常に高いと思います。昔はテレビを見ながら井戸端会議をしていたものを、今は自分が世の中に向けてTwitterを使って“興味・関心”を発信して、同じような意見を上げている人と共感し、それを楽しんでいるのではないでしょうか。

日本ではTwitterは極めて人気が高く、いろんなSNSがある中で利用の割合が高いと思いますが、その理由は何だと思われますか?

高橋氏:例えば、米国と日本ではTwitterの使い方が異なる部分があるんです。米国ではニュースや、自分の好きなアーティスト、著名人の情報を取得するためにTwitterを使うという傾向が強い。日本でも情報収集の用途はありますけれども、楽しむためにTwitterを使うという人が多いと思います。

Twitterで大喜利が盛り上がるなんていうのはその表れで、うまく日本のコンテンツの楽しみ方にハマっているのかなという印象があります。140文字という数が日本語に合っているということもよく言われていますが。

■今回の話を振り返り…

小寺氏:テレビとネット、どちらかが勝つとかではなくて、両方にとってWin- Winのものが出てくるんじゃないでしょうか。我々にはテレビしかありませんから、放送の中にTwitterをうまく活用して、今後はもっと一緒に何かを考えなければいけないですね。

高橋氏:僕らはもっと、“Twitterにはこういう使い方があります”という提案を増やさないといけないと考えました。テレビとTwitterがうまく連携して、テレビの視聴者やTwitterの利用者の楽しみがもっと深まっていけばいいと思います。

今回、番組上でTwitterを活用されていると伺って、もっと使っていただけるようなプラットフォームを目指さなければいけないと思いましたし、放送局の方々により効果的に使ってもらえるような提案を、番組づくりのところでもやっていきたいと思っています。また、番組と一緒にひとつ何かをトライして、一緒に分析できればと思っています。

視聴者の反応をリアルタイムに活かし番組を最適化!情報番組のTwitter活用例<テレビ朝日×Twitter対談(前編)>

PAGE TOP