全国16の放送局とヤマハが「SoundUD」活用の字幕支援事業に着手
24JUL

全国16の放送局とヤマハが「SoundUD」活用の字幕支援事業に着手

編集部 2018/7/24 16:00

7月24日、全国16の放送局がヤマハ株式会社と国立研究開発法人情報通信研究機構(以下NICT)と連携して、スマートフォンによるセカンドスクリーンを活用した字幕支援事業に着手したことを発表した。視聴覚障がい者や高齢者を含む全ての視聴者がテレビ・ラジオ放送の内容を理解できる平等な情報アクセスの機会を確保することを目的に、これまで主に交通や防災などの分野で活用を進めてきたシステム「SoundUD※クラウド」の字幕支援事業への活用を目指す。
※Sound Universal Design:音のユニバーサルデザイン

本事業は総務省の平成30年度「視聴覚障害者等のための放送視聴支援事業」として採択。平成30年度中にシステムを構築し、実放送環境で試験を行う。また、放送内容の字幕化以外の様々な事業に繋げていくことも合わせて検討するとのこと。

■参加局一覧

テレビ朝日、フジテレビジョン、テレビ東京、中京テレビ放送、福島中央テレビ、テレビ埼玉、テレビ神奈川、群馬テレビ 千葉テレビ放送、とちぎテレビ、サンテレビジョン、京都放送、エフエム東京、J-WAVE、エフエムナックファイブ、放送大学学園

■事業概要

本事業では、従来の字幕情報の提供とは異なり、視聴者が普段使用しているスマートフォンを利用したセカンドスクリーンでの字幕提供を行う。

テレビやラジオの音声の字幕情報を視聴者のスマートフォンに届ける手段として、ヤマハの「SoundUDクラウド」の中核技術である「SoundUD音声トリガー」(以下、「音声トリガー」)を利用。この「音声トリガー」は、テレビ内蔵を含む一般的なスピーカーから送出できる音声で、対応アプリで受信することでトリガーの種類に応じた情報を表示できるという特徴を持つ。また、通常の放送音声などとミックスして流しても聴覚上の変化を与えることなく放送が可能だ。

今回の試みでは、この音声トリガーと番組音声を一緒に放送することを目指す。番組内で流れる「音声トリガー」を「SoundUD」に対応したスマートフォンアプリ(例:「おもてなしガイド」)で受信すると、特別な操作や設定をすることなく、テレビのチャンネルを変えるだけで必要な字幕テキストがアプリ内に表示。また、これらの字幕テキストは、スマートフォンに標準搭載されている音声読み上げ機能にも対応しており、視覚障がい者の方が放送内容を改めて音声で確認できるようにもなっている。

なお、本事業では、NICTが開発した音声自動認識技術を用いて、ニュースおよび報道番組などでアナウンサーが発話した内容を音声認識して文字情報を提供する「音声認識型」と、インターネットがなくても定型文の文字情報を提供できる「定型文型」の2種類のシステムを利用。「音声認識型」には、音声自動認識技術を活用することで放送局の字幕付与にかかる負荷を低減できるという強みがあり、字幕提供の機会の増加につながる。一方、「定形文型」は緊急情報などを誤りなく伝えるため、予め登録した字幕情報をタイムリーに提供できるという仕組みだ。

■SoundUD事業について

ヤマハは2014年に、音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」を開発。「音声トリガー」を用いて開発されたサービスの一例で、日本語音声と連動してスマートフォンなどに多言語の情報を瞬時に提供可能。日本語が分からない訪日外国人や耳が聴こえづらい高齢者や障がい者にも音声の内容を等しく伝えることができる有効な手段として認知され、多くの企業や組織と実証実験や技術検証が行われてきた。2017年10月には、言語や聴力への不安がない音のユニバーサルデザイン化社会づくりを推進するための組織「SoundUD推進コンソーシアム」を設立し、現在、230を超える企業・団体とその普及に取り組んでいる。

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